言うべき事
あと5日で夏休みも終わりか…
タイムリミットは確実に近づいてきてる。
気付ける筈もなく、時は進む。
夏休みの宿題は終わらせてあり、平凡な日々を繰り返す。
「ねぇ、もう夏休みほとんど無いし海行こうよ」
海か、確かに夏休みといえば海だが、海遠いいしめんどくさいな…
「めんどくさいから家でダラダラしてようよ。」
「やだ、海行こ!思い出作ろうよ」
僕はこの夏休みで君と再会したり、家に地縛霊がいること分かったりして、ある意味かなりの思い出だ。
「交通費かかるし行かなくても良いでしょ、思い出ならいっぱい作ったしこれからも思い出作るんだから。」
君は小さな声で呟いた
「これからも一緒に入れるとは限らないじゃん…」
「ん?何か言った?」
「だから!海行こう!海行くの!」
はぁ、仕方ない海行ってやるか…
「わかったじゃあ海行こう、支度できてる?」
「やった!支度できてる!」
~電車~
久しぶりに和夢市から出たな。
君は嬉しそうに窓を眺めながら目を輝かせている。
海が見えてきた。
辺り一面青く染まっていて太陽が反射しキラキラしている。
もうすぐ夏は終わるのになんでこんなにも綺麗なのだろう。
無事、海に着いた。
君の水着姿を見れるのか…ゴクリ
「気持ちいいね!」
「そうだね。泳がないの?」
君は風になびく髪をかき揚げる。
ふいに振り向いた。
「うんこうやって二人で眺めてたい。」
確かにそうだな…水着は見たいけどこうしてるのも良いかも。
「海来れて良かった?」
「うん!連れてきてくれてありがとう。」
海辺で会話をしてたら辺りは暗くなり赤い太陽がでてきた。
ロマンティックな景色に見とれていると、君はふいにこんな事を言った。
「夏休みが終わったら私は行かないといけない。」
行かないといけない?どこに?
「どういうこと?」
君は少し溜めならがらこう言った
「成仏するの。」
今日始めて君との思い出が幕を閉じる事を知った。
急なことすぎて何も言えずに家へ変える途中、電車の中で君の手を繋ぎ、ビックリしてる君に真剣な眼差しで口を開く。
「僕は君が好きだ、成仏する前に言っときたい大好きだ。」
君は何も返さないただ涙がポロリポロリと流れていた。




