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UGUISU  作者: BAMBI
3/3

私たちのその先

暫く沈黙がその場を覆った。

そして…黄谷は…


袖から私の手をゆっくりおろした


そうだよね…黄谷は…女の子が好きなんだよね…

こんな事受け入れるわけないし…

あれ?どうして?涙が…出てきた…


「んっ…!?」


一瞬、本当に何が起きたか解らなかった。

そして次に認識したが幻だと思った。

しかし、感覚と記憶が教えてくれた。

黄谷から私に一瞬だけキスをした。

驚いて僕は目を丸くして涙をまだ流していた。


「きた…に…?」「黙ってろ…はぁ…ふぅ…」


と顔を反らしたまま深呼吸をすると私の背中に手を回し、抱き寄せてまた私にキスをした。

今度は…一瞬じゃなかった。

顔が近くて。

体が触れてて。

黄谷の存在がとても…

とても近く感じた…。

口が離れると黄谷は私の肩を掴み


「大好きだよ…俺は鶯が大好きだよ!!

お前を…鶯を失うのは…恐いよ…

始めは親友だって…守らなきゃって思ってた…

でもお前が初めてその姿を俺に見せた時…惚れたんだよ…可愛良いって思った!護らなきゃって!でも…俺も変に想われたくなくて…言えなかったんだ…

俺も好きだ…鶯…!」


私を強く、痛いぐらい抱き締めて、

でも…その痛みすらも

いとおしく想える程。私も輝弥が大好き!


「私も好きよ…輝弥…」


泣いて私も抱き締めた。 そこから体感時間一分でで互いに離し合った。


「まだ…帰りたくないんだ「まだ…シンデレラでいさせてよ…」

「なぁ鶯…」

「まだ一緒に居たいんだ」「鶯ー?」

「もっと抱き締めて!」

「ここでそれは不味い!鶯…ここがどこかわかってる!?」


私は黄谷が向いた方向に向くとその事実が解った。全体的にピンクと緑色のライトで『LOVE』と書かれている…


「ら…ラブ…ラブ…ホテル…!?」


驚愕していると

ぽつ…ぽつ…

と滴が降ってきた。


「雨…か?」


すると段々激しく降り始めて、やむ無くホテルの屋根の下に避難した。


「これ止まないよ…」


簡単な天気なら私は読めるのだが…これは暫く止まないタイプの雨だ。


入るしか…ねぇんじゃね?」


黄谷はホテルの中をチラッと見てから私を見た。


「普通のホテルだと想えば良いじゃん!」


と言っていたが輝弥の目は相当に挙動不審だった。


「ぷっ…アハハハハハッアハハハハッ」


私は笑いが堪えきれず

吹いてしまった。

輝弥はちょっと怒りながら


「な…なんで笑うんだよ!」


と聞いてきた


「だって輝弥ったらスッゴク緊張してるんだもーん!ひーひーふー(笑)」


「なんだよーっ!

そりゃするに決まってるだろー!?だって!

さっきあんな事があってよ…やっぱり…恥ずかしいじゃんよ…」


と赤面して顔を反らした黄谷を見て、私はまたちょっと吹いた。


「そこよ(笑)何を緊張してるの?そう言う事、何もしないんでしょう?

それに…」


私は両手で輝弥の手を取って、

輝弥を見詰めて言った


「もし…そう言う事になっても…任せて。恐くなんか無いから」


と微笑んで魅せたが

ぶっちゃけ私も緊張してるし恐いし胸の高鳴りが抑えられない。

でも…いずれこうなるなら…今したい!

私は輝弥の手を取ったまま。ホテルに引っ張って入った。

受付に


「二人の…宿泊したいんですが…

一番安くて良いです!」


と聞くと、受付の人は

「畏まりました、二階の214です」と言って部屋のナンバーが書かれた鍵を手渡された。

慌てる輝弥をいつもの輝弥の様に引っ張り、

エレベーターに乗り込んだ。廊下を進み、突き当たりの部屋だった。

その部屋の中に入ると

玄関から真っ直ぐ進むと セミダブルのベットと、それに対象的に天井には姿鏡があり、ベットの脇には電気スタンド。

部屋の脇には冷蔵庫とクローゼットが合った。

廊下の右側の扉の部屋はシャワールームで人が1人半入れる位の浴槽があった。

左側の部屋は洋式のトイレだった。


「意外と…普通…ね…

まぁ私シャワー浴びてくるるわ~」


「お…おう…」


私は脱衣所で服を脱ぎ。

シャワーを浴びた。

何だ、結構普通なんじゃん。


「何も起こるわけ」「おぇぇぇぇぇ!!」


もう!言った傍から!

私はバスタオルで体を隠しながら輝弥の様子を見ると。

輝弥は冷蔵庫に入っていた瓶を一気飲みしたようだ。


「マッズ!くそ不味い!」

「バカァァァァァ!何のんだ!?」


黄谷は舌を出して苦虫を噛み潰した顔をして瓶のラベルを見た


(しょう)(りき)倍増(ばいぞう)(ナンチャラ)(じる)?」「精力(せいりょく)倍増(ばいぞう)(うなぎ)(じる)!!!」


こいつバカだ…もう知らない…

私は頭を抱えながらシャワールームに戻った。

十分後。私はバスローブ姿で戻ると


「鶯ぅぅぅ…」


とベットで俯せのまま

私の名前を呼ぶ輝弥が居た。


「何?」


「おさまんねぇ~…

どうしよ~…」


そりゃそうだろうよ!

私はベッドに腰掛けて電話した。


「ちょっと黙ってて

今からお父さんに電話するから

モシモシ?」


『鶯か!良かった…

どしゃ降りだから心配したんだ…それにこの雨は止みそうにないしな』


「わかってる。だから今日二人でホテルとったの。代金、お願い出来る~?」


『遂にか…よし、わかった。今日は赤飯食べてるよ』


と電話が切られた

そして私は輝弥の方に向き。這い寄って行った


今度は黄谷の後頭部に手を回し、寄せて重ねた。

御互い舌で求め合った。

少ない体感時間を捨て、

長い愛し合いを求めた。

輝弥が蜘蛛だとしたら

私はきっと蝶々だろう。

貴方の唾液を飲む度に

頭が痺れてたまらない

貴方の毒を喰らう度に

貴方を欲して仕方ない

私はもう貴方の毒牙に

侵されてしまっている

嗚呼貴方の愛が欲しい

嗚呼貴方が欲している

私と言うカラダを…


「来て?」


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