表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
年の差0の親子リプレイ  作者: 7×3=佐藤、水ーー(パシリ) と読まれる事もある
プロローグ : : 浮気相手の家に突撃隣りの晩ご飯!?
3/8

0-3 リアルおままごと

――今回ご協力頂いたBGMさん達――


 TVアニメ バカとテストと召喚獣より『ムッツリーニ』

 ――こんなタイトルだがムッツリーニの印象はそこまで……。

 クラッシック系の人の名前っぽいからだろうな。

 比較的静かめのギャグシーンに掛かってた

 無駄に雄大な曲です。

 テーマ別に分ける為に、私がこの曲を入れたフォルダ名はエセ優雅です。


「いいから説明してちょうだい」

「ほんとうに分からないんだって。頭打ったみたいだから、打ち所が悪くて幼児退行でもしてしまったのだろうか?」

「こんな時にふざけた事いって、じつはあなたの隠し子なんじゃないの?」

「なっ!? お前こそバカな事言うなよ! うなわけねぇだろうが」

「じゃあなんなのよ?」

「……そもそも、お前の方がこの子に似てる」


 パパの必死な横顔を見つめーーはぁとため息。

 何言ってるの? 似てないよ。

 なんであたしがこんな幼女と似てるのよ……。

 いやまて、パパの子なら似ててもおかしくないのか?

 そして幼女を見つめるが

 似ていなくも……いやいや認めないよ! あたしこんな子、絶対に認知しないよ!


「はぁ〜? じゃあなに? あたしの子だっていうの?」

 幼女は、心底あきれた顔でそう言った。

 この幼女は、なにを言っているんだ??

 あたしは、心底あきれて、そう思った。


 それにしても、さっきから様子がおかしい。

 この幼女……まるでパパの嫁のような態度である。

 これが世に聞く、リアルおままごとってやつかーー怖ろしい時代がやってきたものだ。

 本物の包丁を使うなんてーーそして今まさに、昼ドラ的展開。

 あたし、刺されたりしないよね? ははは……。

 まさか……遊びだもの。いくら本物の包丁を使ってたって。


「パパ、そんな幼女ほっといて一緒に家に帰ろ。ママも待ってるよ」

「ーーーー」

 幼女は、耳まで一気に真っ赤に肌を沸騰させると、言語化不能な奇声を発し、くうを何回も繰り返し斬り始めた。

 幼女が包丁を振り回す姿は、いよいよ世も末だと思わせた。

「誤解だ! さちたん!」


 だから幼女には、包丁はまだ早いって。

 自分の指を切る痛みすら、まだ知らないような幼女に、人に刺される痛みなんて分かるとは思えないよ。

 昨今の子供は親と遊ぶのも命がけとは余程、刺激に飢えているようで。

 スマホを取り上げる前に、包丁を取り上げるべきだよ。

 なんとかして、このいかれた幼女からパパを取り戻さなきゃ。


「えっと……さちちゃんでいいのかな?」

 幼女は包丁を振り上げたまま動きを止めると、しばらくフリーズし

「……ちゃん?」

 と意味不明な事をつぶやいた。


「ん? ちゃん? ……ちょっと、お姉ちゃんの言う事聞いてくれるかな?」

「……お姉ちゃん?」

 目の下をピクピクさせ、そう言う幼女。何か気にさわる事を言っただろうか?

「そう、お姉ちゃん」

「誰が?」

「は? 誰ってあたし以外いないでしょ?」

 ここには、あたしとパパと幼女しかいないのだ。誰がどう見てもお姉ちゃんは、あたししかいなかった。




ーー次回予告ーー


 その矛先は、あらぬことか少女に向けられていたーー

 少女をかばう夫ーー激情する妻。

 説得する父は、本気でこの人を思うように心配そうな顔をしていた……


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ