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プロローグ 始まりは誘拐だった
〈明日、人間の王の娘をいただく〉
そう、手紙がやってきた。
私たち人間と魔族は1000年間戦争をしてきた。
私がさらわれるのもわかる。
でも、なんで手紙を出したんだろう…。
私の部屋には父上と母上が。周りには勇者や兵士たちが守ってる。
「大丈夫、絶対離さないからね。」
「どこまでも、魔王はしつこい…っ。」
「……。」
私は静かだった。
冷静というわけではない。私も12歳、泣かないくらいの分別くらいはできている。
―――と。
カタン……。
違和感を感じた。
「父上?母上?」
反応がない。凍り付いたように……。
「お前だな?」
「―――!」
窓には魔王が立っていた。窓側の兵士も止まっている…。
「来い。」
彼は手を伸ばしてきた。
今、私の選択肢は一つしかない。
「は…い…。」
私は彼の手を取ったのだった。
これから、少しずつ、にわかですが出していこうと思います。
感想や分からなかったことは教えてくれればなと思います。