第六話 監獄島の終焉
「ーーアルッ!!」
ジークは思わず叫んでいた。
神獣の身体にはいたるところがひび割れ、白銀の鱗が光を失っている。
力なく落ちるアルトノヴァの上空、リヴァイアサンが勝ち誇るように宙に浮かんでいた。敗者を見下ろす強者の顔つきにジークは歯噛みする。
(おかしい……アルがいきなり負けるなんて)
リヴァイアサンとアルトノヴァの実力は拮抗していたはずだ。
ルプスとの戦いでは一時間以上に渡って戦い続けたことは記憶に新しい。
何より、アルトノヴァは使い手と共に成長する生きた剣だ。
あの時より成長したジークと同じように成長しているはず。
ジークは相棒がリヴァイアサンに負けるなんて想像もしていなかった。
ただこの場で唯一、考えられるとすれば……。
「冥王メネス……またお前かっ!」
【うふ。違うわぁ。私よ、運命の子。お元気かしら、かしら?】
「……!」
乱戦の中、空から声が降ってきた。
聞き覚えのある声が記憶を刺激し、ジークは目を見開く。
「魔の女神、サタナーン……!」
【覚えていてくれて光栄だわぁ、うふふ。あ、姿は見せないかしら。かしら?
神霊を降ろしちゃったらあなたにやられちゃうもの。私、痛いのは嫌いなの】
「お前が何かしたのか!?」
【メネスに頼まれて、ちょっとねぇ。リヴァイアサンに力をあげただけかしら】
神霊のように依り代を媒介に姿を見せるのではなく、声だけを降ろす言霊だ。
斬るべき相手がどこにも居ない事にやきもきしたジークは、空に佇むリヴァイアサンを観察する。よく見れば青一色だった綺麗な鱗は禍々しく黒ずんでいる。
翼には紫色の燐光を帯びており、先ほどまでとは一線を画する力を感じた。
(そうか、魔の女神の権能で……)
『魔界楽土』。
彼女の力はあらゆる魔に干渉し、支配する葬送官にとっての最悪の権能だ。
しかし、魔とは人間のみが持つ力ではない。
神獣であるリヴァイアサンにも当然の如く魔力は備わっている。
その力を増幅、支配する事など、サタナーンにとっては朝飯前だろう。
そして何より最悪なのがーー
【こっちの数も少なくなってきたし、ちょっと頑張ってみようかしら、かしら?】
「……!」
ぶわりと、全身の産毛が総毛立つ。
視線を戻すと、エルダーの軍団に変化が起きていた。
【私、いちおう軍団長なのよ、なのよ】
「ァ、アァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
人型だった悪魔たちが禍々しい光に包まれ、肌が黒ずんでいく。
魔力は先ほどの倍以上に膨れ上がり、筋肉が盛り上がり始めた。
「これは……」
【狂戦士の行進。気に入ってくれたら嬉しいわ、嬉しいわ?】
「ハッ! 雑魚がどんだけ強くなったって雑魚は雑魚だろうが!」
「……っ、やめろ、ファーガソン!」
ファーガソンの長兄がエルダーを迎え撃つ。
衝撃を与える事によってさまざまな効果を発揮する戦斧。
武神ラディンギルの眷属の加護を持つ彼の剣閃は、難なくエルダーを斬り捨てるはずだった。
「ァ、あァアアああッ!!」
「は?」
事実、彼の剣はエルダーを縦に一刀両断する。
しかし、脳を割られたエルダーはそのまま突っ込み、二つに分かれたままファーガソン長兄に噛みついた。
ーー爆発する。
『兄者ぁあッ!!』
ボンッ!と一瞬で死体となったファーガソン長兄をジークは雷で貫いた。
祈祷詠唱を施し、自爆したエルダーを葬魂。
ファーガソン兄弟は血の涙を流しながらいきり立つ。
「……っ、この、よくも、兄者をッ、」
「やめろ、退け! お前たちまで殺されるぞッ!」
「……っ」
怯み、ファーガソン兄弟は引き下がった。
自爆覚悟で突っ込んでくるエルダーを相手に戦うのは無謀過ぎる。
今もあちこちから悲鳴と爆音が響いていて、ジークは味方の葬魂に追われてしまう。
「お前も、人の命を……何様のつもりだ、サタナーン!」
【神様のつもりだけど? だけど?】
心底不思議そうに、言霊は言い放つ。
【人間なんてうじゃうじゃいるもの、多少減ったところで問題ないでしょ?】
ジークの額に青筋が浮かんだ。
怒りのままに叫ぼうとするが、その瞬間、アルトノヴァが宙から落ちてきた。
「……っ、アルッ!」
ドン、と恐ろしい地響きを立て、アルトノヴァが落下する。
傷ついた神獣は呻くように鳴きながら、ぴくぴくと痙攣していた。
ものいわぬ瞳の、悔しさが滲んだ瞳にジークは息を呑む。
幸いにも命を失うことにはなっていないようだが……美しい鱗は無残にひび割れている。放っておけば、このまま死んでしまうかもしれない……。
「と、とりあえず陽力送るから怪我を……!」
「ーー大将、やべぇ、こいつら止めきれねぇぞッ!」
応急処置をする暇を、魔の女神は許さない。
勢いを増したエルダーたちの猛攻にギルダーンは額に汗を浮かべる。
そして、
【ひねり潰しなさい。我が軍団たち♪】
「軍団長に、冥王閣下にその命を捧げよ! 全軍、突撃ーー!」
「ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
派手な鎧を纏った指揮官らしき男を先頭に、エルダーたちが突っ込んでくる。
自らの命をいとわないエルダーたちは爆弾同然だ。
下手に応戦すれば味方の被害は増える一方。万事休すか。
「陰湿だね……いつか絶対にいじめてやるっ」
一人、戦場を走り回っていたルージュは呟いた。
彼女の力を以てすればエルダーを仕留めるのは造作もない。
ただ何がきっかけで、誰がヴェヌリスの加護を暴走させるか分からない以上、
今は動きを止めることに集中するべきか。
「魔の女神……戦争の時はお兄ちゃんに一蹴されてたけど」
魔の女神の権能は敵よりも味方に働く時に果てしない効果を発揮する。
味方の魔力を暴走させ、痛みも恐れも消し去る狂戦士を生み出す魔の業。
戦争の時も、ジークが来るまでは葬送官たちを蹂躙していたのである。
あの時は致命的な油断が原因で敗北したがーー。
闇の神々のなかで一、二を争うという実力は、伊達ではない。
【この一手で終わらせるわぁ、そうよね、メネス?】
【あぁ、やれ】
【はいはい~。じゃ、リヴァイアサン。お願いね?】
「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
狂い果てたリヴァイアサンの咆哮が響き渡る。
龍の誇りを捻じ曲げられ、ただ力の塊となった獣は大きく口を開けた。
それは、人魔大戦で見せた光線の、三倍に匹敵する威力を孕んでいる……。
ゾッと、全身の産毛が逆立った。
「……っ、全軍ッ、命懸けで僕の後ろに集まれッ!」
『応ッ!』
【そのような暇、与えぬぞ】
世界を分かつ一条の光が、監獄島に飛来する。
ただでさえ凶悪なリヴァイアサンの光線は、女神の力と合わさる事で絶死の一撃となった。命中すれば死を認識することなく死ぬだろう。人であろうとエルダーであろうと同様だ。
かといって、避ける場所もない。
ジークとルージュ、そして囚人たちの奮戦によりエルダーの残存兵力は五万と言ったところ。だが、既にエルダーの包囲網は完成しており、狂戦士と化した彼らを止めることは不可能。下手に応戦すればファーガソン兄の二の舞だ。
(ここが、勝敗の分かれ目……!)
そしてジークが監獄島の囚人たちを仲間に出来るか否かの瀬戸際だ。
自分だけなら何とでもなるが、彼らを死なせればジークの負けは確定する。
ならば、ありったけを。
「ルージュ!」
「もうやってるよ、ダーリン!」
「うわ!?」「きゃあ!?」「なんだこれ!?」
ルージュの影が触手のように囚人たちの首根っこを掴み上げ、次々と投げ飛ばしていく。全員がジークの背後に入った。
「ダーリンじゃない! けど……!」
さすがルージュ、とジークは内心で褒めちぎり、
「絶対防御領域、展開ッ!」
ぐわん、と光の膜が囚人たちを覆い尽くした。
ほぼ同時に飛来する凄まじい光線が目の前を真っ白に染め上げる。
「く、ぅう……!」
ビリビリと結界が震え、領域の壁が軋みを上げる。
リヴァイアサンの光線に合わせ、逆側からエルダーたちが攻撃しているのだ。
あらゆる力を拒絶する絶対防御領域も、拒絶する力が多ければ消耗が激しくなる。
「こ、の……!」
ぷしゅッ、とジークの額から鮮血が噴き出した。
あまりの衝撃に身体中がひび割れ、そのたびに再生を繰り返す。
その凄惨な光景に、囚人たちは息を呑んだ。
「おい、そいつぁ……」
監獄島においてジークが第二の力を発動させるのは初めてだが、囚人たちの目から見ても、その消耗が激しいのはすぐに分かる。その力を自分だけに使えばもっと楽に勝てるだろうに、この人は自分たちを助けるために傷つき続けている……。
その小さな身体に、一体どれだけを背負うつもりだ。
ギルダーンは瞳に涙を浮かべながら叫んだ。
「大将……もう、もうやめてくれッ! 俺たちの事は諦めて……」
「うるさい、黙れッ! 次に同じ事を言ったら殺すぞ!」
「……っ」
有無を言わさぬジークの叱咤。
普段の穏やかな声とは似ても似つかぬ怒声。
その必死の形相に、ギルダーンは言葉が続かなくなる。
ジークは結界の維持に力を総動員しながら叫んだ。
「絶対に、守るんだ……もう誰も、喪ってたまるかッ!!」
「お兄ちゃん、あたしも……!」
兄の背中でサポートをした妹に、ジークは首を横に振る。
「ルージュは力を溜めろ! これを凌いで、一気に終わらせるんだ!」
ここからどう逆転するのか、既に兄の目には勝ち筋が見えている。
ならば、傷つき続けるその背中を守る事が自分の役目だろう。
手を伸ばしていたルージュは仕方なく脱力し、微笑んだ。
「……分かった。信じてるよ」
「ん」
頷き、ジークは思考を巡らせた。
リヴァイアサンの光線は止まることを知らない。
魔の女神の加護を受けた神獣は、今や全てを滅ぼす破壊の塊だ。
このまま続けていれば、遠からずジークの陽力が尽きてしまう。
そうなれば、この攻撃を凌いだとしても囚人たちが部下になって全てが終わる。
(頼みの綱は……)
「アル」
「--」
ジークの声に、アルトノヴァはゆっくりと首を持ち上げた。
先ほどジークが送った陽力で応急処置は済んでいるが、身体の傷は癒え切っていない。それでも傷ついた身体に鞭を打ち、魔剣の化身は主の頬に顔を近づけた。
「何度もごめん。君だけが頼りだ。やれる?」
「キュォオ」
「そうだね。負けっぱなしは嫌だよ。何より……許せないよね」
魔の女神はリヴァイアサンの龍たる誇りを侮辱した。
雌雄を決しようとしていた神獣同士の戦いに水を差し、全てを台無しにしたのだ。
神の捨て駒に成り下がった同胞に、引導を渡さねば宿敵の名がすたる。
「キュォオオオオオオオオオオ!」
『……!?』
ビリビリと、大気が震えるほどの咆哮を上げたアルトノヴァ。
囚人たちがギョッとする中、ジークは相棒の訴えに頷いた。
「全部託す。決着をつけて来な」
「キュァアア!!」
絶対防御領域、解除。
「総員、衝撃に備えろッ!」
「……!」
囚人たちが伏せたと同時に、ジークは魔剣を振り上げた。
ーー轟ッ!!
凄まじい衝撃を孕んだリヴァイアサンの光線を、その身一つで受け止める。
剣先がカタカタと震えだし、おそろしい衝撃が左右を駆け抜けていく。
「ぐ、ぅうう……!」
魔の女神の後押しを受けた光線だ。
アルトノヴァの権能をもってしても吸い切れない、巨大すぎる魔力。
衝撃に耐えきれず、じり、と地面を削って後ろへ下がったジークだが、
「行くぞお前ぁああ!」
『ォオオオオオオオオオ!!』
一列となった囚人たちが、ジークの背中を支え始めた。
後ろ目で見ると、先頭に立つギルダーンはニヤリと笑って、
「大将、俺たちにはこれぐらいしか出来ねぇが!」
「踏ん張りなさい、あんたには後でたっぷり言いたいことがあるんだからぁ!」
「アタシたちが支えてるからね、頼んだよッ!!」
「あ、あんたが倒れたら俺たちも終わりなんだ、頼む~~~!」
「みんな……」
ギルダーンが、クラリスが、エマが、ロレンツォが。
監獄島に住まう全ての囚人が大将の背中を支えていた。
生き残った者達の命の重みが、ジークに無限の勇気を与える。
(あぁ……この人たちで、よかった)
ジークは口元を緩ませ、叫んだ。
「これくらいしか出来ない? ほざくな。働け! お前が鍵だ、ギルダーンッ!」
「……! ぉ、ぉお。やってやらぁ!」
ギルダーンが叫んだと同時。
ジークは指揮棒を振るうように魔剣を動かした。
「絶対防御領域・形態変化……『鎧化』!」
光の膜が、アルトノヴァの身体に纏わりつく。
絶対防御領域は拒絶する力の範囲を狭め、龍の身体を纏う鎧と化した。
同時、ジークはおのれの持つ陽力を全てアルトノヴァに注ぎ込む。
黒ずんでいた白銀の鱗は見る間に輝きを取り戻し、
のそり、のそりと地響きを立てながら、白き龍は戦場の最前線に立つ。
「飛べ、アル!」
「キュォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」
アルトノヴァの咆哮が響き渡りーー
白き龍は、リヴァイアサンの光線に真っ向から突っ込んだ。
【なッ!?】
サタナーンの驚愕する声が響く。
光線に直撃しても、アルトノヴァの身体には傷一つ付かなかったのだ。
「僕たちを舐めるなよ、サタナーンっ!」
例え魔の女神であろうと、絶対防御領域の壁を突破することは不可能。
本体ならいざしらず、言霊しか飛ばしていない状態ではなおのこと。
「キュォオオオオ!」
アルトノヴァが咆哮をあげ、光線を吐いた。
まともな知能が働いていたならリヴァイアサンも危機を察しただろうが……。
誇りを失った哀れな龍に、アルトノヴァの攻撃は防げない!
「--------------っ!」
光線と光線が激突する。
しかし、競り合いなら魔の女神の後押しを受けたリヴァイアサンに有利だ。
ジークはさらなる一手を打つため叫んだ。
「今だ、ギルダーンッ!!」
「ふはッ、俺の人生で龍に力を貸すことになるなんて思わなかったが……!」
ギルダーンは口元を歪め、
「やってやんぜ。全部持ってけオラァっ!!」
『雲霞の角笛』、全開。
「キュォオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
ーーぶぉんっ!!
リヴァイアサンを押し返す光線が五倍に膨れ上がる。
ギルダーンの加護でアルトノヴァの魔力を燃え上がらせたのだ。
言霊しか飛ばしていないサタナーンではこの力に抵抗は出来ない。
光線を縦に割ったアルトノヴァはそのまま、宿敵の懐に潜り込みげ¥、
「キュァアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!?」
アルトノヴァの牙が、リヴァイアサンの喉元を噛み千切った。
血しぶきを上げたリヴァイアサンはもんどり打ちながら堕ちていく。
「---------------ッ!」
勝ち誇るアルは、さらに光線を浴びせた。
それは哀れな走狗となった宿敵に対する鎮魂歌。
龍として死ねなかったリヴァイアサンへの、慈悲の一撃。
「終わらせろ、アル」
光線はリヴァイアサンの死体を焼き尽くし、その下にいるエルダーたちをも殲滅する。円を描くように光線を浴びせると、アルトノヴァの権能が効力を発揮した。魔の女神に操られていた者達は因果を断たれると同時に魔力を吸われ、葬魂されていく。
【うっそぉん……】
戦争開始当初、十万を超えていたエルダーたちは五千人に数を減らしていた。
アルトノヴァの攻撃はもちろんのこと、リヴァイアサン自身の攻撃でかなり減っていたからだ。
サタナーンが呆然とした隙に、ジークは決定打を叩きこませた。
「ルージュっ!!」
「『黒の滅塵』……全開!」
力を溜めていた相棒が、五千人の悪魔に重力の波動をぶつけた。
何十倍にも膨れ上がった重力にエルダーたちは耐えきれずに膝をつく。
ルージュは嗜虐的に口元を歪ませ、
「あは♪ 足を舐めたがる哀れな豚さんたち。まだ、足りないよ?」
女王の如く、彼女は告げる。
「ひれ伏しなさい!!」
『……………………!』
五千人の悪魔たちが、一斉に地面に口づける。
大地が蜘蛛の巣状にひび割れるほどの圧力を受け、エルダーたちの身体はミンチとなった。
赤い染みとなった彼らに、戦士たちの容赦ない祈祷が響き渡る。
「「「『死は生への旅立ち。終わりは新たな始まりとならん』!」」」
合掌のように響かせる祈祷は囚人たちに残る全ての陽力をかけた全力の祈祷だ。
此処で葬魂しきなければ、自分たちに生きる道はない。
「「「『歌え、天の名を。踊れ、呪わしき命運尽き果てる時まで』」」」
全ての囚人がそれを理解していて、彼らは喉から血が出るほど声を張り上げた。
「「「『血は灰に、肉は土に、在るべき場所へ還るがいい』」」」
最後の一節。
立ち上がるエルダーの姿はなく、荒れ果てた大地が彼らの声を吸い込んでいく。
「「「《哀れな魂に、光あれ》、ターリル!!」」」
ーー決着する。
ズドンッ、と数千人の魂が一斉に肉のくびきから解放され、天に登っていく。
血と臓物を撒き散らせた戦場にある奇跡の光景が、囚人たちの目に焼き付いた。
誰一人立つ者がいない荒野を前に、一瞬の静寂を経て、ジークは剣を突き上げた。
「勝ち鬨をあげろぉ!」
「ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
勝利の雄叫びが、監獄島へ響き渡る。
監獄島側の犠牲者、およそ二十二人。
悪魔側の被葬魂者、およそ十万人。第二軍団消滅。
やがて世界の運命を変える戦いの前哨戦は、ジークの完全勝利で幕を閉じるのだった。
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