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⑨旅120日目、121日目 (3月9日と3月10日)


旅120日目と121日目。

3月9日と10日。

酔い止め薬の効果で

無事に北海道の苫小牧に着いてから、

襟裳岬に向けて走っています。

あらためて、酔い止め薬はやっぱり効きます。


ちなみに3月9日は自分の誕生日。

これで32歳になりました。

この誕生日に故郷の宮城で、

けっこう強い地震が発生して

母親からメールがきました。

「余震に注意してね」

と返信したと記憶しています。


その日の夜、冬の北海道でテント泊。

32歳の誕生日にひとりテント泊。

寂しいとか考える前に

厳しい寒さが襲ってきました。

わかっていたことですが

実際に体験すると堪えます。

着れるだけ着ても何をどうやっても

寒いものは寒いのです。

震えながら寝たような

寝てないようなそんな夜でした。

翌朝、テント内の

ペットボトルのお茶は凍っていました。

冬の北海道はやっぱりすごいです。


この日も襟裳岬を目指して走ります。

走りながらテント内の寒さ対策を考えていました。

最初は携帯型ストーブがあるのか探してみようと

電器店に行きましたが、残念ながら

そういったものは電器店に見当たらず断念。

携帯型ストーブというアイデアは

我ながら良かったのですが、

無いのですから仕方ないのです。


だったら毛布で対応するしかないだろうと

布団屋に入店、お店の方に素直に

自転車で旅をしていて夜が寒いので、

毛布を買いに来ましたと伝えました。

お店の方も真剣に選んでくれたのですが、

当然ですが家の中で使用する毛布が多く、

自転車に乗せられるものは少ない感じです。

しかもなかなかの金額。

高いのは現時点では無理。

資金もすでにギリギリなので

なるべく値段の安い毛布を選ぶことに。

その選択肢になると、

可愛らしいアニメのキャラクターが

描かれた毛布になってしまいました。

しかも1枚では寂しいので、2枚購入。

可愛いとか子供用とか

そんなこと言っている場合じゃないのです。

これで夜の寒さに対抗するしかない。


毛布を購入したことによって、

自転車に積み込んでいる荷物が多くなり、

その重みで自転車に何度かトラブルもありましたが

無事に襟裳岬に到着です。

とにかく襟裳岬は風が強いんです。

32年の人生で一番風が強い場所です。

台風よりも数倍強い。

まさに風の極地です。

けれども、ここ襟裳岬は本当に絶景なんです。

この旅で絶景をいくつも見てきましたが

襟裳岬の絶景は

自分の中では1番だなと感じました。

遠くまで続く断崖絶壁に

大海原がぶつかる光景は圧巻。

特に冬の襟裳岬は大迫力、すごいところでした。


ちなみにですが襟裳岬に

島倉千代子さんと森進一さんの歌碑がありました。

せっかくですから

襟裳岬を歌いながらここを離れます。

実はこの旅では自転車に乗りながら

歌をうたうことも多いのです。

本日の旅ソングを

その日の気分で決めたりしながら。

なので、本日の旅ソングは襟裳岬です。


強風に打たれ続けた1日だったので、

身体が冷えすぎて本日は民宿に泊まりました。

寒さ対策で購入した

可愛いらしい毛布の出番は本日は無しです。

民宿の完璧な布団で寝させてください。

とりあえず本日は身体を温めさせていただきます。

これが北海道で32歳になり、

風の強すぎる襟裳岬を満喫した

旅120日目と121日目の話です。


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