㉒最終話、感謝
ある仲間からこう聞かれたことがあります。
「旅をして何か変わった?」
正直に話すと変わったことはありません。
日本中の絶景を見れたこと、
自分の力で日本中を旅することが出来ることを
証明できたこと。
旅の最中に手を差し伸べてくれた方々、
応援してくれた方々には本当に感謝しています。
けれど、何か変わったかと言えば
何も変わっていないような気がします。
そもそも、日本一周して
何か悟りのようなモノを掴むというのは
違うのではないでしょうか。
そんな簡単に人の考え方が
変わったりはしないと思います。
自分は日本一周をしたと
達成感を得られることぐらいかなと思います。
それで充分ではないでしょうか。
この旅では四十七都道府県を全て走りました。
それぞれの地域によって
人柄などが違うのかなと
旅をする前には思っていましたが、
どこもそれほど大差なく
皆さん優しい人達ばかりでした。
だから、人との出会いで
ストレスを感じることが
この旅では全くなかったのです。
人に支えられ助けられながらの日本一周でした。
これは紛れもない事実です。
四十七都道府県全てに感謝しています。
今回は抜粋しながらの話になってしまいました。
四十七都道府県
全てを伝えられずに申し訳ないです。
この場を借りて
全国の皆さんに感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
それから一年後、
父親が勤めていて被災した会社は、
もう一度再建し復旧しました。
父親も福島から我が家に
ようやく戻ってきました。
これで家族四人の生活がまたはじまります。
長かった一年間だったと思います。
父親も頑張りました。
その後、自分は仕事をはじめ
普通の社会人になっています。
たまにテレビ等で自転車で走った景色が映ると、
日本一周をした頃を
懐かしく思いながら生活をしています。
自分の旅は実は終わったわけではありません。
現在の自分は登山に傾倒し
働きながらマイペースで、
新たな旅を続けています。
山の世界は最高です。
競争なんかありません。
今後も自分らしく旅を続けていきます。
最後になりますが、
自分に関わっていただいた
全ての皆さまに感謝申し上げます。
誰かひとりでも欠けていたら
この旅を無事に終えることが
出来ませんでした。
日本全国の皆さま
本当にありがとうございました。
最後まで自分の旅の記録を読んでいただいた
全ての皆さまに感謝申し上げます。
読者の皆さまありがとうございました。
完




