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序章
照明が話しかけてくる。
「押田さんと一緒になりなさい」
押田さんというのは私が好きなミュージシャンのことだ。
私は一体どうしたのだろう。
「お父さんみたいな人と一緒になりたい」
今度はそんな考えが浮かんでくる。
あっちからこっちへ
どっちからこっちへ
どんどん考えが浮かんでくる
どんどん多弁になっていく
誰か、助けて
照明を見れば
「そんなところにいないで家に帰りなさい」
と、言われる
帰ったら交通当番の人が警察を呼んでいた
様子がおかしいということで私は精神科の病院へ緊急入院となった。