第三十七話 ナイアールの逮捕 前編
PCの不調で少し投稿が遅くなってしまいました。
~何処とも知れぬ一室~
暗がりの中数本の蝋燭の炎が揺らめく部屋で若い貴族が黒いヴェールの向こうに佇む女性に対して声を荒らげる。
「どういう事だ!?話が違うじゃないか!!ボクはあのダン・エンドーを始末できるヤツを寄越せと言ったハズだが、あの小男は早々にブッ壊れてしまったぞ!!」
「おや?ダン氏は未だ健在でしたか、思ったより手強いですね」
「フン、あの男に薬を飲ませて調整していたみたいだがその結果が自滅ではお粗末だな女伯爵。次からは精々分量に気をつける事だ」
喚き散らす男、グリド・ザハークからは見えないが女伯爵は表情を崩さず落ち着いた口調でグリドを宥めた。
「折角先代様の後を継いで公爵様になられたのですから事を急ぐと損をなされますよ?」
「・・・確かに壊れたとはいえあの小男の働きで親父を操り人形にして公爵を継げたのは事実だ。いいだろう、次はもっと頑丈な戦力を用意しておけ」
大股で部屋を出たグリドを横で控えていたセバスチャンが注意深く目で追っている。完全に退室したところでセバスチャンが女伯爵に問いかけた。
「よろしいのですか?あのような男に言わせておいて」
「構いません、彼は有益な情報を私にもたらしてくれました。邪険にする理由がありません。それに、若い内は元気があった方が好ましい」
「有益な情報とは?」
「ダン・エンドー氏がナイアールであると言う事ですよ」
「なんですと!!それは本当なのですか!?」
「クラリース嬢の存命・極星をも退けた高い能力を持つ怪人・ダンドレジー領で起業した星の智恵社の急速な発展・そして夢魔を退けた先日の一件を考えれば・・・いえ、もし間違いだったとしてもこれだけ高い能力を持つ人物は我々の脅威となります」
「早々に消えてもらう必要がある・・・という事でございますね」
女伯爵はにこやかな笑みを湛えセバスチャンに命令を下す。
「危険な犯罪者は王国軍に逮捕していただきましょう」
「現在はジェーン王女派とレモン王女派にそれぞれ内通する武官を潜ませていますが双方に通達いたしますか?」
しかしその提案に女伯爵は難色を示した。
「いけません、それはいけませんよセバスチャン。レモン王女は一度ナイアールに誘拐されています」
「まさか・・・第二王女とナイアールが繋がっていると?」
「可能性は否定できません、ですから動いていただくのはジェーン王女派の・・・確かブラクラ将軍でしたか?彼に任せましょう」
「承知いたしました」
◇ ◇ ◇
~数日後、ジェーン派の会議室にて~
「なるほど、新フーディー領主であり今や王国内でも一・二を争う大商人でもあるダン・エンドーがナイアールである・・・と、貴様はそう言うのだな?」
「このまま奴を野放しにしておけば必ずや我等が愛する王国の毒となりましょう、早急に手を打つべきです!!」
ジェーン第一王女に熱弁するのは王国三将軍の一人オージャン・ブラクラ(犬獣人)、グレーの髪と豊かなヒゲを生やした中年男性である。
「将軍の懸念は尤もだな」
「それでは!!」
しかし逸る将軍に対してジェーン姫は待ったをかけた。
「相手が相手だ将軍、準備は万全に行っておけ・・・そうだな、極星を降した実力者だ。ならば軍備に二週間といったところか?」
「二週間でございますか?あまり悠長には・・・」
「私の意見に口を出すのか将軍?私の元に来た貴様を高く評価していたのだが見込み違いだったか?」
「い・・・いえそんな事はございません」
「ならば二週間で完璧に戦力を整えて見せよ、それから今日より毎日進捗状況の報告は欠かすな!」
「了解いたしました!!」
一礼してジェーンの元を去ろうとするブラクラ将軍をジェーン姫は思い出したかのように引きとめた。
「そうだ、将軍!」
「如何されましたか?」
「ナイアールを捕まえたら私を呼んで会わせろ。無論、生きたままだぞ」
「それはどういった事で?」
ジェーン姫はニンマリと笑って答えた。
「あの愚妹のレモンを捕まえ恥をかかせた怪人だぞ、是非私自らが会って吟味したいと思ったのだ」
「何も殿下御自ら出向かれる必要は・・・」
「くどいぞ将軍!」
ブラクラ将軍は内心悩んだ。組織“ジム・モロアッチ”からは即殺害せよと指令が下っていたからだ。
そんな将軍にジェーン姫は優しい笑みを浮かべて諭した。
「将軍、これは貴様にとっても悪い話ではあるまい?もし事が成せれば報酬として金5億出そうじゃないか、それに私が何れ女王となれば貴様の地位も・・・」
そのジェーン姫の言葉に将軍は要求を受ける事にした。
(女伯爵様には悪いがこの機会を逃す手は無いな、それに私が出世すれば組織の利益となる。女伯爵様も納得して下さるだろう)
「必ずや殿下のご期待に応えてみせます」
「良いぞ将軍、しかし失敗した時は分かっているだろうな?」
「うっ・・・承知しております」
「今からが楽しみだな」
◇ ◇ ◇
~一週間後、ダンドレジー家大浴場~
最近私こと極星オデットはここ最近一人の女性と一緒になる事が多い、その女性名をライアと言い私の身の回りの世話をしてくれる緑の瞳でゆるふわ金髪の人間だった。
「そういえばオデット様、マスター・・・ダン様が呼んでいましたよ」
もみもみ
「ああ、ありがとう。それはそれとして私の胸を揉むのはやめてくれないか」
「こっ・・・これは違うで・・・違います。これは体担当・・・もとい・・・そう、お風呂で少しのぼせたんです」
「・・・・・まあ、早く上がった方がいいな」
「そうします」
風呂から上がった私とライアはダンが待っているという遊戯室へ入るとユナちゃんとダンがカードゲームに興じていた。
「ぐおおおおぉぉぉぉ手札最悪、このストレスは後に響くぞ~~~」
「お兄ちゃん、早く引いてください」
私達の入室を確認したダンは晴れやかな顔で手招きした。
「ちょうど良いところに来たな二人とも、こっちに座って」
「誤魔化さないでください、お兄ちゃん」
ちらりと見えたダンの手札は本人の言った通り勝負にならない不揃だった。
「実はもう一度オデット達と真剣勝負がしたくなってねっと、またクズカードか~運が無い」
「勝負って、またナイアールとしてって事か?」
「ああ、既に義父上には話を通してある。万全の体制で俺を迎え撃って欲しい、前回はなんか地味に終わったからな」
彼はこの世界に遊びに来たという、しかし遊びだろうが何だろうがそれで救われた善良な人々が居るならば私も付き合ってあげても良いかな・・・なんて考えてしまった。
「決まりだな、ならば一週間後ペレンナ伯爵屋敷にて義父上が最近購入したワインを頂戴しに行く、夫婦だからこそ手加減は一切無しだ」
「判った。全力でお相手しましょう」
これはきっとテストなんだ。ダンから私へのでは無く、私から私自身へのテストだ。ダンと行動を共にした事でどれだけ自身が成長したかを確かめる為の、そう考えると闘志が沸いてきた。
「勝負はもう始まってるぞ、絶対に油断するなよっと」
ダンが勝負に出したカードはさっきと見違える程の最上手、恐らくすり替えたのだろうが私には見えなかった。それは少しでも注意を怠ればこうなるぞ、というダンの警告の様に思えた。
ティ○ーンズはす~ぱ~ふ○なを量産すれば絶対勝てると思いました。ギャプ○ンTR-5カッコいいな~。エクステラとP5とGジェネとプラモ製作と修理したPCにソフトのインスコし直しで一向に筆が進まない・・・楽しみにしている皆様にはご迷惑をお掛けいたしております。
豆腐メンタルの私にも優しい内容ならば感想はどんどん受付中DEATH。




