表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
遊人現代忍者、王国ニ舞ウ  作者: 樫屋 Issa
怪盗 王国ニ舞ウ
15/163

第十五話 男爵の死 後編

段蔵の忍の腕は超一流ですがその性格は忍にしては大雑把なので案外単純ミスが多いです。

ダンドレジー屋敷が賊に襲撃され男爵が死去したという話はクラリースによって行政機関に伝えられその数日後に葬儀が執り行われる事となった。

メイドに変装した段蔵達が参列者を窓からチェックしながらクラリースに確認をしてもらっている。


「あのムチプリな美熟女さんは?」

「私の恩師で学院教授のジョゼフィーヌ教授ですね、その隣はペレンナ伯爵家の夫人でその後ろが同じくペレンナ伯爵の御令嬢オデットですね」

「あっちは役人の面々だな、・・・・・おっと?あんな可愛い居たっけ?」

「姐さんも・・・来てくれたんだね」


アンリエットの言う通り元娼館の服屋の姐さんや山狩りに参加した騎士や領兵達、そして・・・・・。


「新設された王国捜査部隊の隊長、アイリーン・ショルメ嬢も参列か」

「学院在籍時代に短い期間ですがお会いした事があります。学院史上最優秀の生徒だったそうですが、いつも何だか不機嫌そうな印象でしたね・・・・・あの頃の私は少し調子に乗っていて今から考えるとハズカシイです」


この場にアスタルトやスプリングが居たら“黒歴史”だの“厨二病”だのといった単語が出てくるのだろうが今は人目を避ける為フーディー母娘と共に隠れてもらっている。


「葬儀が終われば事情聴取があるだろうから打ち合わせ通りに頼む、俺は最高級のお茶の準備をするからユノは俺の手伝いアンリエットは菓子の用意とユナはアンリエットの手伝いな」

「あれだけ非道を行った父がダンゾー様が父に成りすました時の善政のお陰で慕われるなんて皮肉なものですね、ダンゾー様は名声が欲しくは無いのですか?」


段蔵は少し考える、自分の欲しいものは美しい女性の愛であって名声では無い、しかし名声があれば人から・・・女性から慕われるのも事実だ。それでも・・・・・。


「所詮俺は影に生きる人間だから大きな評価はいらないよ、有名になって本当の顔や名前が知られたら忍として致命的だからね。愛する妻達が評価してくれる、それだけで十分さ」


葬儀は例の虎耳女騎士の旦那の光術師が執り行ってくれた。王国で広く信仰されている女神ルブランを崇めるルブラン教の葬儀様式である、一応処女崇拝ではあるが聖ルブラン国という総本山以外での僧侶の結婚は自由らしい、いつか美人シスターや美人巫女との背徳プレイもやってみたいものだなどと段蔵は考えていた。

外の男爵(偽)のひつぎの周りには様々な人が語り合っている。


「男爵は娘さんを逃がすために単身で・・・・・」

「手の傷はまるで抉られた様だ、何と痛々しい・・・」

「最後は賊の頭目と相討ちで・・・・・」

「卑劣な連中だ!許せん!」

「最近の領主様の政策は領内の各村や街からも評判だったのに・・・・・」


その様子を段蔵達以外にも少し離れた場所から観察する二人の女性が居た。


「まさかダンドレジー男爵が賊に襲われて死んでしまうなんて、予想外っス」

「何か納得がいきませんわ、とりあえず学院時代の恩師も来ているみたいですし少し挨拶して行きますわね」


王都から離れた土地で基本的に葬儀は貴族であっても少人数で行われる事が多い風習の中で王国正規軍の士官がわざわざ参列した事は他の参列者のちょっとした話題となった。本人としては元々葬儀の為に来たわけでは無かったので複雑な心境だったのだが故人を悪く言う事も出来ず適当にお茶を濁して対応していた。


「男爵さん評判いいっスね?本当に今回の事件に関係があるのか謎っス」

「惑わされてはいけませんわよリト、わたくし達は自分の捜査を信じて今ここに立っているんですわ」


クラリースは埋葬を見届けるため他の参列者と共に墓地に移動した。戻ってくるまでアイリーン達は屋敷内で待たせてもらう事にする。

その頃厨房の影でこそこそと会話する四人のメイドが居た。


「ダンゾーお兄ちゃん、このお茶を持っていけばいいの?」

「何かお酒を混ぜたみたいだけど大丈夫なのかい?」


アンリエットの言う通りお茶には飲み易くそれでいて強めの酒が混ぜてある、


「いいんだよこれで、長居されても困るから集中出来ない様にほんの少しだけ心を乱してもらうのさ、ついでに自家製ジャムも一緒に持って行って更に飲み易く調整出来る様にしておこう」

「そんなんで本当に影響があるのかい?」

「さあ?無いかもしれないね、でも相手は手強てごわいから打てる手は打っておかなくちゃ」


ユナにお茶をユノに菓子を持たせて客人のお相手をさせている間に段蔵とアンリエットはこっそりと屋敷を抜け出し予定の場所に向かう、今回アイリーン嬢との決着の場所だ。


「・・・というわけで私達はダン・・・爵様達に助けて頂いたんです」

「うっううう、泣かせる話っスね~」

「ダンドレジー男爵がお亡くなりになってお二人共悲しいのではなくって?」


当然二人共本物の男爵とは面識が無いし今埋葬されている男爵が偽物だと知っているので悲しい訳が無い、ユナが言葉に詰まっているとユノが自信を持って答える。


「クラリースお姉様は肉親を亡くされて尚、自分の役目を果たそうと涙を堪えて努力されています。ダンドレジー家に救っていただいた私達がお姉様を差し置いて泣き崩れるなどあってはなりません。大変な時期だからこそ私達も涙を堪えてお姉様のお力にならないといけないのです!!」


力説するユノは心の中でぺろりと舌を出したがお茶に混ぜた酒が効いてきたのかその話を聴いたリトは更に泣き崩れた。この迫真の演技から十数年後ユノ・ダンドレジーは世界一の舞台女優と讃えられかたわらには常に別の顔の男性を侍らせていた事から恋多き女性としても有名になる、一方で男性の出自が全員不明(何人かをダンゾーといった変な名前で呼んでいたという証言アリ)だった事から全て多面怪盗ナイアールの変装であり彼女はナイアールの妻もしくは愛人だったとする珍説も存在するがそれはまた別のお話。


「こんな小さいのになんて健気な姉妹っスか~涙が止まらないっス~」

「お茶にお酒を混ぜるなんて珍しいスタイルですわね?」

「男爵様やお姉様が体が温まると言って愛飲されていますので・・・・・お気に召しませんでしたか?」

「いいえ、濃いお茶とお酒がジャムの甘酸っぱさと不思議に絡み合って悪くありませんわ、ジャムの代わりに蜂蜜でも美味しいかもしれませんわね。ただ少しだけお酒が強いような気がしますわ、もう少し減らした方が良いかもしれませんわね」


そんなやりとりの中葬儀を終えて戻って来たクラリースが客間に入る。


「「お帰りなさいませクラリースお姉様」」


その言葉を聞いたクラリースはふにゃりと表情を緩めて姉妹を抱きしめた。


「た~だ~い~ま~♪」

「わわっ!お姉様?」

「お姉様なんて言っちゃダメ、いつも通りお姉ちゃんって呼んで♪」

「お客様がお待ちですよ!!」

「ハッ!!!ゴホンッ!大変お待たせいたしました。ショルメ先輩、学院以来ですね」

(ヒソヒソ、隊長本当にこの人が高飛車な貴族なんっスか?イメージと違ってフレンドリーっスね)

(ヒソヒソ、そのハズですが・・・う~ん?)


多少不審に思いながらもアイリーンはクラリースに質問をしてみる、予告状の事・宿屋の事・ナイアールの事・屋敷に侵入した賊の事、だがいずれも丁寧に返答はするものの満足のいく回答は得られなかった。


「予告状は当家にも届きましたから当然知っていますよ?お父様はイタズラだろうと言っていましたが、・・・街の宿屋ですか?いえ当家の名義で取った事はありません・・・・・最近“影人”なる人物が人々を助けているとか・・・ええ、私も以前ゴブリンに襲われた際に・・・・・お父様に恨みを持つ人ですか?最近領内の取締を強化した事で一部の怪しげな商人達から反発されていた事は知ってますが・・・」


「(知らぬ存ぜぬですわね)貴重なご意見ありがとうございますわ、今度はプライベートでお会いしたいものですわね」

「いえいえ、お役に立てたのであれば幸いです」

「ほら、リト!帰りますわよ!」

「ま、待って欲しいっス。焼き菓子をあと一個・・・いや二個食べてから」


アイリーンは呆れ顔だがクラリースは微笑み残った菓子を包んでくれた。


「沢山ありますから是非食べてくださいね」

「やったっス、嬉しいっス」

「みっともないマネは控えて欲しいですわ・・・・・」


ダンドレジー屋敷を後にして馬車に揺られながら外を見つめるアイリーン結局ダンドレジー家があの宿を取ったという明確な証拠は無く肝心の男爵は死去、絵画の所在も不明なままでついつい溜息が出てしまう。


「隊長、クラリースさん優しかったっスね?本当に嫌味な貴族だったんっスか?」

「おかしいですわ・・・・・どこもおかしく無いのにおかしいですわ、あのお父様至上主義の陰険貴族娘が父親の葬儀に顔色ひとつ変えず他人に茶菓子を勧める余裕まで見せる・・・きっと男でも出来たに決まってますわ!!」

「そんな無茶苦茶な・・・」


だがここでアイリーンは意外な人物を見掛ける事となる。


「!!?馬車を止めてくださいまし、早く!!」

「どどど、どうしたっスか隊長?」

「今、そこの林の中に“コロジョン・ダンドレジー男爵”が居ましたわ!!」

「え?」

「リト、追いかけますわよ!!」


アイリーンが男爵を追いかけた先には小さな丸太小屋が建っていた。二人が恐る恐る入ってみると二人の人物、一人は先程埋葬された筈のコロジョン・ダンドレジー男爵でもう一人はダンドレジー家の紋章が刺繍されたローブを頭まで着込んだ・・・・・体つきからリトやクラリース位の年齢の女性だと伺える。そして小屋の壁に飾られている二枚の絵は・・・・・。


「盗まれた【朝に咲く華】!!?どうして二枚あるっスか?」

「さて我が宿敵(ディテクティヴ)殿、こうして直接言葉を交わすのは最初に出会った王城以来かな?どうかね?今回の趣向は?退屈は紛れたかね?」

「今回の事はわたくしの為に仕組んだと?」

「ふふふ、ご想像にお任せしよう。さあ、君もご挨拶だ」


そう言って女性のローブのフード部分をめくると出てきた顔に二人は驚いた。


「クラリース・ダンドレジー・・・・・」

「どういう事っスか?埋葬された男爵と屋敷に居る筈のクラリースさんが何故?」


そこにあった顔は髪の毛で耳が隠れてはいたが紛れも無くクラリース・ダンドレジーに見えた。


「いえ、さっき会ったよりも肌の色が濃いですわ、耳が隠れているのも不自然ですし」

「言われてみればそうっスね」

「だが宿屋の主人一人を誤魔化す位は造作も無いさ」

「そう、ではやはり貴方が多面怪盗ナイアール!!」


アイリーンは視線でリトに合図を送ろうとするがナイアールに阻まれる。


「おっと、下手な動きを見せたら【朝に咲く華】は燃え尽きることになるぞ!!」

「うぐっ!!」


ナイアールは大仰な身振りで二枚の絵画の間に立つそして両腕を広げて不敵に語り始めた。


「さあ、今回の事件最後の大勝負だ。片方は本物で片方は俺が描いた偽物、好きな方を選びたまえ。選んだ方をお渡しして選ばれなかった方を燃やしてしまおう!!無論、妙な動きをすれば両方とも燃やすぞ!!さあ、どっ・・・」

「右ですわ」


アイリーンはナイアールの言葉を最後まで聞かずにビシッと指をさした。その行動にアイリーン以外の全ての人物が呆気あっけに取られてしまった。ゲームを仕組んだナイアールさえも唖然としている。


「そっちでいいのか?本当に?」

「くどいですわ、変更は無しで右ですわ」


その気迫に圧されたナイアールは無言で右の絵を差し出して左の絵を燃やしてしまった。絵から大量の煙が吹き出し部屋に充満する。しばらくして煙が晴れるとナイアールも部下の女性も消えていた。

帰りの馬車に戻った二人、リトは真っ先にアイリーンに聞くことがあった。


「どうして絵が右だと解ったっスか?」

「別に解った訳ではありませんわ。ただ、自分が欲しいのは右の絵だっただけの話です。こうして近くで見てみればあのヤブ医者には勿体無い程の一級品ですわね」

「偽物かも知れないっスよ!?」

「そんな事カンケーありませんわ。わたくしはこの絵が気に入ったのですもの、例え偽物でも気付く人なんてきっと居ませんわ」


この時リト・ウッズは呆れ顔だったのだが、数日後に多面怪盗ナイアールから関係各所にアイリーンが取り返した絵画は本物である事と自身の敗北宣言が書かれた文書が届けられ、これによりアイリーン・ショルメの名が注目される切っ掛けとなった。


「まだ、何も終わっていませんわ。そうでしょう?多面怪盗ナイアール」


アイリーンの手には絵画の額縁がくぶちに隠されていたナイアールからの新たな予告状が握られていた。


◇ ◇ ◇


~絵画を奪還された少し後のダンドレジー家~


「うわ~~~~ん!!ぐ・や・じ・ぃ~~~~~、間違えたらこっそり本物を私物化するつもりだったのに~~~~~!!」

「あの時のダンゾーの苦虫を噛み潰した様な顔、みんなに見せたかったな~」


今日は家族揃ってお疲れ様会&クラリースの爵位継承記念パーティーだ。料理もたくさん用意したし、フーディー母娘にもウチの楽しさを味わってもらいたいからな。


「そう思うならマトモな服を着せてくださいご主人様、この服と言いますか下着と言いますか踊り子服よりも布地が少ないじゃないですか」


だがそんな母親の叫びに対して娘は表情を変えないままボソッと一言言い放つ。


「・・・・・ダンゾーが好きならこの服でいい」

「ミーネ!?」

「じゃあこうしよう、一応二人共踊り子で商売したりもしてるんだろ?なら踊りが良ければマトモな服をやるよ」

「・・・・・別にイイのに・・・・・」

「それじゃあオードリーからやってもらおうか」


オードリーの魅惑のダンスが始まったのだが女体好きの段蔵だけでなく女性陣もその乳・尻・太ももに釘付けになっていた。なっていたのだが・・・。


「何でありますかなコレは」

「うん、アタシから見てもコレは・・・見てるだけでお腹の子が淫乱に育っちゃいそうね」

「踊りっつーか牝の求愛行動まんまね」

「エロいな」


ダンスが終わり、いかにもいい汗かいた感を出すオードリーだったが観客は皆沈痛な面持ちだった。


「どうでしたか?」

『エロかった(満場一致)』

「踊りは10点な」

「10点中?」

「100点中に決まってんだろ!!」


そんなわけで皆それぞれ服を持ち寄って来たのだがどれもこれもが服と呼ぶにはあまりにも構造に欠陥がありすぎる破廉恥なものばかりが並んだ。


「ダンゾー様と出会って様々な事を学び後ろを毎日の様に責められ続け今日、女男爵バロネスとなった私は色事において衣装の重要さを理解しているつもりです」


そんなクラリースが持ってきたのは真っ赤な下着・・・というのも少し無理がある紐+穴の空いた布の組み合わせだった。


「元娼館の仲間から衣装を綺麗に洗い直して買い取った物がこの屋敷には大量に保管されているのでその中からコレを」


アンリエットが選んだのは革ベルトの組み合わせ、つまり拘束具だった。「高級革使用の最高級品ですよ」との事だ。その後もアスタルト達幼女組が「縄化粧でいいじゃん」と結論づけたりしたがそろそろ助け舟を出すべきだろう。


「コレだ、コレに決定」

「普通のドレス?胸元や背中はざっくり大きめに開いてるけど段蔵にしては大人しいわね」

「当たり前だ、今までお仕置きで薄着にしてたけれども今後一緒に生活するにあたって支障が出る服は認められません!!」

「ご主人様・・・」

「でも下着に縄化粧は採用な」

「悪魔~~~~」


次はミーネの番だ、あの母親なので全く期待していなかったが、その動きの滑らかさ・繊細さ・表現力は母親のものを遥かに凌駕していた。


「素晴らしい、100点をあげよう」

「ミーネちゃん、ここの服好きなの持ってっていいからね」

「ブラボーでありますブラボーであります」

「・・・・・お母様みたいな変態牝犬衣装の方がよかったな・・・・・」

「扱いが私と全然違う~~~~」


その後も宴は続き一服して今後の行動を語り合った。


「私は爵位継承の正式な手続きがあるので王都の方に向かいます」

「俺はその護衛と王都近辺での仕事を何件かやるつもりだ(一話冒頭参照)からその間の留守を頼むぞ」

「・・・・・任せて、お母様共々しっかり牝として調教してもらう」

「ああ、うん(ドン引き)。アスタルトと一緒にユナ ユノ達と遊んでやってくれ」

「・・・・・幼女が私を調教・・・・・新しい」

「出産経験があるオードリーは妊娠中のアンリエットを手伝ってやってくれ」

「はい、ご主人様」

「うん」

「スプリングとアスタルトはこの屋敷を守ってくれ」

「了解であります」

「お土産ヨロ~」


大まかな方針が決まり皆が家族として新たな一歩を踏み出す。心地良い宴の後、寝所では激しい行為が繰り広げられたのだった。


◇ ◇ ◇


~何処とも知れぬ一室~


「女伯爵様、コロジョンの始末は出来ましたが娘の方は取り逃がした様ですな。男爵の魔物軍団は思ったより手強い、追加を派遣しますか?」


しかし女伯爵は答えない、暗がりの黒いヴェールの向こうで何やら独り言を呟いている。


「男爵の方針転換・ヤーブの屋敷に出現したナイアールなる怪人・全滅した暗殺者・生きていた娘・手が抉られた男爵の死体・葬儀に来た正規軍の士官・・・・・」


独り言が止み女伯爵の中で一つの結論が出た。


「セバスチャン、今直ぐこの場から移動します。以降は3番屋敷を拠点にして、ダンドレジー領には暫く手を出さずなるべく遠方で活動します」

「は?今直ぐですか?馬車の手配をしますので明日まで・・・・・」


だが女伯爵はピシャリと言い放った。


「荷物は金・食料を最低限私達だけで持ち運べる分だけ、後はこの場ごと魔石と私の魔法で灰も残らぬ様に焼き払います」

「待ってください、ここには重要な資料も・・・・・」

「だからこそなのですよ、セバスチャン」


女伯爵から一気に魔力が膨れ上がる。有無を言わさぬ気迫にセバスチャンは従うしかなかった。


「この借りは必ずお返しします、多面怪盗ナイアールとやら」


翌朝、オードリーから聞き出した女伯爵の活動拠点を訪れた段蔵は前日の火事で廃墟となった空家の残骸を目にする事となった。

ここでようやく第一話につながります。次は旧フーディー領に旅立つ話かな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ