いらっしゃいませ、死後探偵です。
ここは、東京にあるカフェテリア。
私は美菜は友人の晴香が来るまである新聞を見つめている。
『2008年3月15日岡野千昭君(18)が変死しているのを夕闇川にて発見。死体から見て殺人と考えられている。なお、犯人はいまだ捕まっていない。』
岡野千昭は、私の血の繋がっていない兄だった。交通事故で私が8歳の時両親が死に、私は孤独になった。その後は『ホーム』という施設に預けられ、里親が見つかり11歳の時私は岡野家の養子になった。千昭も私と同じ境遇にいた。里親もわずか私が養子になってから3年がたったとき、火事で死んだ。遺産は養子である私と千昭に渡され二人暮らしになった。私と千昭は気が合い、すぐに仲良くなった。肉親のいない私にとって、彼はたった一人の家族だったのに。犯人はまだ捕まっていない。私はどんな手を使ってでも犯人を捕まえる。千昭のためにも。
カランコロン
「ごっめん美菜、遅れちゃった。」
「ううん、私も今来たところ。きにしないで。」
「ありがとー。あっそうだ、ねえねえ美菜、死後探偵って知ってる?」
「えっ、知らないけど...。でもそれってなんなの晴香?」
「それはねえ、どんな謎でも解決することができるんだって!!」
「へぇ、どんな謎でもか。」
「美菜、なんか言った?」
「ううん。何でもない。てか、ごめん用事あったの忘れてた。先帰るね。」
「それじゃあ、また大学で。バイバイ美菜。」
「ん、バイバイ晴香。」
はあ、死後探偵か、本当になんでも謎が解決できるのだろうか。そんな探偵があるのなら、私の前に店が出てくればいいのに......あーでてこないかなあ。私考えれば不幸の連続だったし。
ビュウッッ
「えっ、なにこれ。」
出てきたのは洋風のかわいい小さな一軒家。看板には、
『welcome after death detective』
と書かれている。
welcame after death detective.
直訳すると、『いらっしゃいませ、死後探偵です。』になる。
「えっ、まさか本当に死後探偵・・・?」
嘘でしょ嘘でしょ。そんな幸運なことあるわけがない。
私は不幸を代表できるくらい、不幸に愛されている。
カランコロン
かわいいベルが鳴りいきなりドアが開いた。
中には美人な同じ年ぐらいの女性が一人。
彼女は店の前で止まっている私に極上級の笑顔で爆弾を放ってきた。
「いらっしゃいませ、死後探偵ですっ。
お客様のお兄さんが亡くなられた謎、解決いたしますよ。」
プロローグ 完
はじめまして。一之瀬凛です。
へたくそな文章ですいません。
評価できたらお願いします。