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理不尽な神様と勇者な親友  作者: 廉志
第二章 凍てつく大剣
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第四十話 胸と胸で昇天


「起キて下さーーーイ!!!」

「あばばばばばばばばばばばばばっ!!!!」」



突然なんだと思うだろうが、こんな感じで俺は目を覚ました。

目を覚ました、と言うのは違うか……なにせ俺は現在進行形で教会にある一室で眠っているはずだからな。

教会から出た覚えは無いし、ベットから這い出た記憶すらない。

だけどこの場所には覚えがある。

神様のおっさんに拉致された場所であり、アストラムとやらに電撃を喰らわされた場所だ。

今叫んだのはそのアストラムに二度目の電撃を喰らわされたのが原因なのだが……


「てめぇ! 殺す気か!! ギャグ漫画の主人公じゃないんだから! 天パになるだけじゃ済まねえんだぞ!!」

「あわわわ、スミマセン! つい」


実際これでよく死なねぇな俺……ハッ! まさか俺はギャグ漫画の主人公だったのか!?


「あ、アノ……お久ぶりデス。この前はスミマセンでしタ。説明をスル前に終わってしまっテ」

「ああ、確か……胸は掌に収まる程度がちょうど良いって話を……」

「ち、違いまス!! あなたの使命についてデスよ!!」


あれっ? そんな話だったっけ? 確かBカップからCカップの間で形が良いものが至高の乳房だと言う話に花を咲かせていた記憶が……


「そんナ話はしていませン!!」

「ぬおっ!? 心を読まれた!?」

「一応この世界ハ私の支配下にあるのデ……って、そんな事はドウでもいいでス! 早くしないトまた起きちゃイますから!!」


アストラムが涙を目にためながら必死にツッコミを入れる。

俺的にはその『使命』とやらを聞いてしまうと俺に不幸が降り注ぐ気がするから出来れば聞きたくないのだけど…………とりあえず、アストラムが何を言ってもこの場では「断る!!」と言おうと思う。


「あ、アノ……だから聞こえてイマス」


くっ! この場に俺のプライバシーは無いのか!!


「……本題に入りマスね?」


そう言ってアストラムは深呼吸を「スーハー、スーハー」とした後、若干髪の毛に隠れた目をキリッと俺に向ける。




「あなたにハ……コノ世界の新しい神様(・・・・・・・・・・)になってもらいたいンです」

「よし断る!!…………ん? 神様?」

 



今神様になれって言ったかこの子?


「は、ハイ……ダメ……ですカ?」


と上目遣い。

ぐはぁ!! 女の子の上目遣いほど俺の胸に響くものは無い!! 

いや……そんなことはどうでもいい。『神様になってくれ』なんていくらなんでも想像してなかった。

てっきり俺は


『この世界を救う救世主になってくれ!』


とか


『この世界に散らばる七つのドラ○ン○ールを集めてくれ!』


とか言われるものだと思っていたんだけど……ちょっとジョブチェンジの過程を端折っていないかい?


「つーか神様って何だよ、どんなお願いだ!」

「そうデスよね……ちゃんト説明しナイと…………あっ!」

「あーはいはい。そろそろ俺が目を覚ますのね」

「あなたが目を……えっ!? どうして分かったンですカ?」


そりゃまあ、前回も同じことがあったからなぁ。この後俺は落下してから目を覚ますんだろう。二度あることは三度あるって言うし……


「取り合えず今度呼ぶ時は電撃を喰らわせないでくれ……あばよ!!」


落下する直前に放った俺の言葉は、なぜか悟ったような台詞だったとさ。





◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



状況説明。


アストラムから『神様になってください』と意味不明なお願いをされた後、お約束のごとく落下していった俺の体。

慣れと言う物は怖いもので、もうそのことで動じる俺ではなくなっていた。



そんなこんなで早朝の教会の一室。

窓から差し込む朝日と、硬くて背中が痛くなりそうなベットの上で俺は目を覚ました。

そして再びお約束。俺の左側にはフランが寄り添い、慎ましやかな胸が俺の左腕に当たっていた。


「はいはいリア充リア充」


傍から見ればとてもうらやましがられるシチュエーションだろう。当然俺もしっかり興奮している。現在も思春期の少年らしく男性特有の朝の生理現象をこらえている真っ最中だ。

だが、俺はこう考えた。

そこにあるのが当然……いやむしろこれは人の形をした湯たんぽなのだと自分に言い聞かせた。なんとかフランを襲わないよう自分に洗脳のようなものをかけることに成功したのだ。

…………たしかに、将来的にはムフフな関係になれたらいいな~なんて…………はっ! 何を言ってるんだ俺は。


「つーかこれ、暖かくて気持ちいいんだけど……ベットが狭くなるんだよな~」


とりあえずフランの腕を引き剥がし、ベットの逆側に移動した。



ボイン



…………うん。まさにそんな音がした。

他人からは漫画的表現かと思われるかもしれないが本当にそんな音がしたんだ。

つまり、俺の顔面がアエルの特盛りのお胸様に埋まってしまっていたというわけ。しかもアエルはほとんど服を着ておらず、肌着が一枚のほぼ裸の状態だった。





ここまでの話を聞いて『リア充爆発しろ!!』とか『はいはいテンプレテンプレ』とか言う人もいるだろう。だけど良く考えてほしい。

思春期の男の子が朝方に、片方には自分好みの猫耳少女。そしてもう片方には色気ムンムンの巨乳エルフのお姉さん。

そんな状況に置かれた男の子はどうなるか……




気がつくと俺は川を挟んだ向こう側にいる亡きばあちゃんに手を振っていた。

おーいばあちゃーん!…………って、俺ばあちゃんなんて見たことなかったわ。捨て子だったし。




「うわぁ!! どうしたんですかユーイチ様!? 鼻血なんて出して!!」

「あらぁ? どうしたの~?」

「ってわぁ!! アエルさん……そんなはしたない格好で…………っ」

「あははは~、ばあちゃん誰~?」

「し、しっかりしてくださいユーイチ様ーーー!!」




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