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6 罪

◇◆◇◆◇◆◇

うるさく鳴り響くケータイのアラーム機能を止め、眼を覚ました。

古城佳奈にプロポーズしてからもう二日が経った。


「ふぁ~……もう朝か……」

欠伸を一つしたあと、今日からまた一週間頑張るかなと気合を入れ一階に向かった。


朝食を終え身支度を整え家を出た。今日からは毎朝駅に行き佳奈と登校することになっている。

佳奈は恥ずかしいからいいよ。と言ったのだが俺が無理やりにでも一緒に行きたいと言ったら。快く了解してくれた。あ……大輔、集合場所で待ってるかな?あとでメールでも送ってやろう。大輔には一応付き合ってる事を言ったはずなのだが……。まぁ、もう一回今度言おうと思う。


「おはよう佳奈」

眠そうな声で佳奈に挨拶してしまった。

「おはよっ!力也君、何?眠そうだね昨日遅くまで起きてたの?」

「昨夜ちょっとパソコンに音楽入れてたら寝るの遅くなったんだよ」

ジトーした目で俺の顔を覗き込んでくる。

「エッチなサイトとか見てて遅くなったんじゃないの?……ふんっ」

プイッと顔を背けながら言った。

「…………見てないって」

「何よ、今の間!」

「……ははっ、今日昼休みどうする?一緒に食う?」

「うー……笑って誤魔化さないでよ!もう!少し恥ずかしいけど一緒に食べようよ」

「だな。それじゃ今日は俺がそっちのクラスに迎えに行くよ」

佳奈はからかっていると分かってさらにプンプンと怒っていた。

こんな風に気だるい月曜の朝を楽しく登校できる時が来るなど想像もしたことなかった。



佳奈とは教室の前で別れて自分の教室へと入って行った。

ん……?何か足りない気がする……あ、大輔……

メールを送るためにケータイを取り出すと、ハートのストラップが出てきた。ニタァ……

やばい学校でにやけてしまった!誰にも見られてないよ……な?……見られていないようでホっとした。

「お前今どこ?今日からまた学校だぞ早く来いよな」

その後メールの返事は返ってこなかった。


そして、大輔が学校に登校しないまま朝のSHが始まった。

「ん、吉見の席が空いてるな。今日、吉見は来てないのか?」

誰かが答えた。「そういえば、今日見てないですね」

「そうか、珍しいな。吉見大輔、欠席と」

その時、ガラッとドアが開いた。

(っち、このタイミングで来たか)

「吉見、遅いぞ遅刻だぞ」

教師が言うと大輔は「まだSH中ならセーフじゃないっすか?」とか言ったあとギロッと俺を睨み付けて言った。

「力也、お前なんであたり前のように先にここにいてそのうえ、いつも一緒に登校してるのに、メールで『今お前どこ?早く学校来いよ?』ってどうゆうことだよ!」

ひどく嫌なタイミングで言いやがった。皆聞いてるじゃねぇか……これじゃ俺が悪いみたいじゃないか。

「……先生こいつに早く指導部に行かせて、遅刻届けをもらってくるように言ってください。これじゃ

『SHはまだ学校始まってねぇ!担任の自己満足の時間だ!』って言っていると同然です」

「お前、何言って-」

担任が言った。

「そうだな、吉見お前のほうこそ何言ってるんだ。遅刻だ。早く指導部行ってこいバカ者」

「あとで覚えてろよ!お前!」

と言い残し指導部へ消えて行った。


その後戻ってきた大輔はうるさくなんか言ってきたが俺は、今日ちょっと寝坊したから先に行ったんだよ。と説明した。これで納得していた大輔はやはりバカなのだと思った。メールの内容は明らかにおかしいだろうに……バカで良かった本当に。


退屈な授業を淡々とこなし、昼休みになった。

(さてここからどう脱出するか……)

まずは……トイレだな。うん。

「俺ちょっとトイレ行ってくるわ」

「おう、ってなんで弁当も持ってくんだよ、置いてけよ!」

っち。

「あ、そうだな。大輔、実は俺な古城佳奈と付き合ってるんだよ」

俺はこのタイミングで言ったのを後悔することになるとはこの時一切考えていなかった。

「……は?なんか前も似たような事言ってたが……あーデジャブってやつか?」

「驚くなよ?大輔。この話は実は少し前に一回してるんだ」

「まじか?なんかたしかに覚えがあるぞ……あぁ……は?」

「それじゃ俺は行くとこがあるから。一人で飯は食ってくれ」

大輔はポカーンとしていた。昼休みの時間がもったいないから放っておくことにした。



佳奈の教室のドアを開け佳奈の名前を呼ぶ。

「佳奈~!」

別に大きな声で叫ばなくてももちろん良いのだが、佳奈の恥ずかしがる顔を見たかった。

……最近少しS気が出てきたような気がする……。

「ばっバカ!なんで大きな声で呼ぶのよ!」

と、赤面しながら言う。

「ははっ俺このクラスに知り合いいないからさ自分で呼んだほうが早いと思ったんだ。なるべく多くの時間一緒にいたいしさ」

笑いながら言った。

「う……そ、それならいいけど!で、でも今度からは少しボリュームを下げてっ。力也君の声なら聞き取れるから」

「分かったよ。それでどこで食べる?」

「うーん、そうね今日暖かいし、中庭とか……?」

「そうだな、あそこなら他のカップルも多いし別にいても浮かないしな」

佳奈がみるみる顔が赤くなっていくのを見ながら言った。

「早くいこうぜ、時間がもったいない!」

手を取り中庭に向かった。


その後、佳奈を軽くいじめたりしながら楽しい昼食を取った。


予鈴がなり佳奈と別れ、教室に戻ると、綾瀬さんにお願いされてしまった。


「力也、少し放課後教室に残ってて」

それだけ言うと自分の席に方へと行ってしまった。

放課後は佳奈と少しだけ遊んで帰る予定だったのが……。

(まぁ、いいかそんなに時間かからないだろうし)



午後の二時間の授業も終わり。SHも終わり放課後となった。

大輔はすぐに部活に行くと言い残し去って行った。なんか、泣いてたような気もするが……まさかな。

(さて、綾瀬さんの用事終わらせて早く佳奈のところに迎えに行かないとな)


「綾瀬さん何か用事でも?」


「力也、ちょっと聞きたいことがあるんだけど良い?」



聞きたいこと?なんだろ?と思いながらも聞いてみる。


「聞きたいこと?……ん、何?」



たっぷりと時間を空け言った。




「古城佳奈と付き合ってるって、本当なの?」








…………あの時あのバカなタイミング言った俺はひどく後悔した。……聞かれていたんだ……。

あんな軽く言ってたのを聞いて綾瀬さんはどう思っただろう。たぶん、悔しかったの違いない。一回は自分が告白したのだからあたり前だ。……佳奈と出合ってから分かるようになった感情。俺だったらたぶんぶん殴ってるところだろう。


…………どうせ言うつもりだったんだ。誤魔化さずに真実を言おう。綾瀬さんが悲しむかもしれない。でも誤魔化すのはもっとできない。



その時ケータイが震えた。

(佳奈か……佳奈少し待っててくれ……)

俺は弱々しく心の中で言った。











シリアスな場面はどう描けば良いのか全然分からない……どうしよ(苦笑


こんな乱文を読んでくださいましてありがとうございました!



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