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5 誓い

佳奈は全体的に黒が多くみられるファッションで最高にかっこいい一言を言い放った。


「今日のデートは私がリードするからね!」

ははっもう何この彼女、俺かなりかっこ悪いじゃないっすか。ちょっと男としてどうなのかと思ったので聞いてみる。

「彼氏としてそれは情けない気がするんだけど?」

「え?もしかして!プランとか立ててくれてるの!?」

嬉しそうに聞いてくる。うっはぁぁ、可愛いな!おい!プランなんてないけどな!言えない……。

「えーうー、うん一応考えてきたんだけど、それでも今日は佳奈のプランで-」

「嬉しい!もちろん力也君の考えてくれた所回りたい!」

遮られた。さりげなく佳奈様のプランに乗っかろうとしたんだけどなぁ~……。まぁ、どちらにしてももう少ししたら昼食だ。それまでここで色々とお互いの事を知っておくのも悪くはないだろうと考えた。

「お昼もうそろそろだし、ここで話でもしない?お互い知らないこと多いしさ!」

「うん、そうだねいっぱい聞きたいことあるし私は全然それで構わないよ」

微笑みながら了承してくれた。天使だ。天使がいる……!今、痛っコイツ痛いぞって思ったやつ出てこい!



それから公園で三十分ほど会話した。

兄弟はいるのか、好きな食べ物、趣味などを質問していった。合コンってこんな感じなんだろうなぁと思ったが口にしないことにした。口にするとたぶん、怒られる。うん、間違いなく怒らせるとさっきのヤンキーさん達より怖いだろうし……。

だが、この会話で距離が少し近づいた気がする。色々な顔が見れた。修学旅行の時の話をしている時は嬉しそうに話をしていた。本当に楽しかったんだろうなぁと想像できた。

ちなみに友達の少ない俺の修学旅行は地獄みたいなもんだったけど。バカ、いや大輔と三泊四日だぜ?考えてもみろ。俺は朝一であいつの顔を見ることになるんだぜ。そりゃぁ、起こしたくもなくなるよな。だから俺は二日目の朝はあいつを起こさなかった。そして俺は普通に朝食を食べに下に降りた。そして点呼をとるわけだがもちろん大輔の姿はない。教師には大輔はどうした?と聞かれたが俺は「さっきまでいたんですけどね、トイレだと思います」と答えたとき後ろから大輔が現れた。

「へぇ、俺さっきまでいたんだ?俺誰かさんが起こさなかったおかげで今起きたんだけど」

起こさなかったおかげって褒められてるっぽいな照れるなぁとか思っていたりしたわけだ。

これ以上話すと長くなりそうなのでこれくらいしておこう。この先からは大輔には酷すぎる。



少し早いか?とも思ったが公園を出た。まだ十一時を少し回ったところだ。それよりも何を食べたいか聞かないとな。

「佳奈は食べたいもんとかある?」

「なんでも良いよ、力也君が選んでくれたものなら何でも食べる!」

メニューまで俺が選ぶのか?とも思ったがそんなわけないだろうという結論に至った。

「パスタとか大丈夫か?」

「うん、もちろん」

微笑みながら答えてくれた。あぁ、俺の天使-……もうやめよう少し恥ずかしくなってきた……。

別に定番の某ハンバーガーショップでも良かったのだが、やはり初デートでそんなところに行くのは気がひけた。少し気負いすぎか?とも思ったが、そこまで高いわけじゃないし良しと思うことにする。


他愛も無い会話をし、十分ほど歩くと着いた。

外見からしてオシャレな店で少し早めの昼食を食べた。

同じものを二人とも頼み他愛も無い会話をしながら楽しい昼食の時間を過ごした。

お?これはまさか楽しい会話ってやつはできてるのじゃないか?と思ったりもしていた。


昼食を食べたあとのプランは……うん、考えてない。映画とかに行けば間違いはないか?とも考えたが一応遠回しに聞いてみることにした。

「佳奈のプランではどこ行く予定だった?」

「えっとね、映画だと会話できなくて寂しいからどうせ二人ならショッピングとか行く予定だったよ」

……あぶねぇ……地雷を踏む一歩手前で回避できたぜ。

「だよなぁ~……映画はないよな!」

佳奈は、別に良いと思うけど初デートはいっぱい会話したい!と言ってたが聞き流した。

「街ぶらぶらして適当に見て回ろうか」

うん。と可愛らしく頷いた。


服や靴、鞄などを見て回った。

俺は服に関しては全然アドバイスとかができないので、反応に困ったが佳奈が

「この色は私には似合わないかな?」

と聞いてきたので正直に似合うと、答えた。

靴や鞄もそんな微妙な感じで見て回ったのだが、正直少し新鮮で楽しかった。


そろそろ良い時間になってきたので俺は言った。

「そろそろ帰ろうか」

「あ、うん、でもあと一個くらい一緒にお店見たいかも」

と歯切れ悪く言った。

「もちろん良いよ、んでどこいくんだ?」

「あそこの小物店とかどう?」

と指を指された先には女の子が好みそうな、ピンク色を多く取り入れている店だった。


中に入るとやはり若い女の子向けだった。う……居心地悪い……。

佳奈は入ると目を輝かせ店の中を一人でぐいぐいと進んで行く。

おー……佳奈様さすがです。この女の子の空間に男一人置いていくなんて……周りから見たら俺相当変な人だよ。・・・・・・・・・・・・気のせいか周りの子から「キモッ」って言われた気がするんだけど、そんな訳ないよね。さすがにそこまでアウェーではないはずだよね。・・・・・・幻聴はまだ続く……佳奈様……佳奈様はどこ行った!

「佳奈~」

とわざとらしく呼びながら進む。そう俺は一人でここに来たんじゃないぞ!というアピール作戦だ。

佳奈は、シルバー系のケータイストラップを見ている。

「何見てんの?」

そう聞くと佳奈は

「二つ合わせるとね。ハートの形になるんだよ」

答えになっていないが……なるほど分かったぞ。ペアルックってやつを買いにきたんだな。

「へぇ~……」

正直あまり興味がないのだが、佳奈は目を輝かせながら見ている。

「佳奈、これ俺ケータイに付けようと思うんだけど佳奈は付けてくれるか?……これペアルックってやつだしさ」

と言うと佳奈は驚いたように声をあげた。

「はぇ!?こ、これ一緒に付けてくれるの?うそ!やった!もちろん付けるよ!」

「声大きいって!ははっそれなら俺がこれの代金払うから買ってくるから少し待ってて」

「え、悪いよ、お金は私も半分出すよ。私が全額出しても良いくらいなのに……」

特に言い訳が見つからなかったので、思いついたことを言ってみる。

「初プレゼントなんだから俺からプレゼントさせてくれ。俺からこれ買っていいか?って聞いたんだしさ」

すると佳奈は目を合わせずに照れくさそうに言った。

「うん、ありがと……」

……可愛い……最初俺からこれ買うって提案したときはなんてベタなんだ、無茶苦茶恥ずかしかったのだが言って良かったと心の底から思う。


そして公園に行き、ベンチに座りお互いのケータイにハートの半分の形をしたストラップを付けた。

「ふふ、嬉しい。このケータイ一生使う!」

「一生って……ストラップさえ持っていれば付けてなくても良いだろ」

「寂しいよ。それじゃ。ケータイに付けてればいつでもこの瞬間の思い出が思い出せるんだよ」

……俺もこの瞬間の思い出は一生忘れたくないと思った。

「そうだな。俺も正直この瞬間かなり幸せだ」

「ふふ、私本当に嬉しい」



「佳奈」


「うん?どうしたの?」




「俺、佳奈の事好きだ!たぶんこれからも佳奈以外の子を好きになることはないと思う。もし良かったら結婚を考えて俺と真剣に付き合ってくれないか?」


高校生で結婚なんて……っても思ったが、俺は本気だ。佳奈以外を好きになるなんてことありえない。

早すぎる?初デートで?そんな事知るか!



「私、古城佳奈はいつでも、いつまでも力也君の隣にいるよ」

佳奈は期待してた通りの言葉を言ってくれた。俺は目から涙が出るほどに緊張し、感動した。


「嬉しいよ。はぁ~涙止まらねぇ~……」

「私も泣けてきちゃった。嬉しい。まさかこんなにも早くプロポーズされるなんてね」

佳奈も一緒に泣きながら言った。







こんなに早くにプロポーズして長く続くわけがないと思っているやつは見とけ!絶対に結婚してやる。俺は古城佳奈を一生大切にする。これは神に誓っても良いぞ。


白泉力也と古城佳奈はこの日結婚を誓い合った。









ここからどのように展開していくかが自分でも分かりませんが、少しずつヒロインの魅力が出てきて良い感じになってきたと思っています。


ここまで読んでくださってありがとうございました!


古城佳奈可愛いなぁ……(ごめんなさい、気持ち悪かったですよね。はい。)

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