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14話:大規模ダンジョン・アーク②


 大規模ダンジョン・アークのボスフロアに踏み込んだ黒四季死生、ジュリアス・エメリー、リリウム・オルレアは、クリプトアダマントの鉱脈に囲まれていた。


 パワードスーツのシステムが反応し、巨大なメタルドラゴンが咆哮を上げる。体長は20メートルを超え、クリプトアダマントの鱗が虹色に輝き、鋼よりも硬い装甲を形成。鋭い爪と牙が魔力の光を放ち、背には金属の翼が広がる。口から漏れる息は熱波となり、床の鉱石を赤熱化させる。空間全体が魔力の圧力で震え、死生のパワードスーツのセンサーが最大警戒を鳴らす。



「でけえ化け物だ……資源は全部頂いていく」


 死生はパルスブレードを両手で握り、ブースターを全開。スーツの装甲は傷だらけだが、応急修復で機能は維持。ジュリアスは蒼い軽鎧を鳴らし、魔力ルーンを輝かせる。


「死生、鱗の隙間を狙って」


 リリウムは修道服を握り、金色の加護を放つ。


「神よ、我々に力を!」


 彼女の祈りが光の奔流となり、三人の耐久を強化。

 メタルドラゴンが咆哮し、戦闘が始まった。

 ドラゴンが翼を広げ、金属の羽根が刃のように飛来。死生はブースターで急上昇、羽根を紙一髪で躱す。


 羽根が壁に突き刺さり、鉱石が砕け散る。


「速え!」


 彼は右肩のグレネードランチャーを連射。爆炎がドラゴンの胸を叩くが、鱗は傷一つ負わず、爆発を弾く。ドラゴンが口を開き、炎のブレス「メタルフレア」を放つ。


 灼熱の炎がフロアを覆い、死生はブースターで横に滑る。スーツの装甲が赤熱化し、警告音が鳴り響く。

 ジュリアスが即座に援護。「死生、左に動いて!」彼女は風の魔法で炎を分散、死生に進路を確保。リリウムの加護がスーツの熱を中和し、システムを安定させる。


「神の光よ、試練を越えさせて!」


 死生はブースターでドラゴンの側面へ。パルスブレードを鱗の隙間に叩き込むが、刃は浅く、火花が散る。


「硬すぎる!」


 ドラゴンが尾を振り、衝撃波が死生を襲う。彼はブースターで跳躍、尾を越えるが、ドラゴンが翼で突進。金属の翼が死生のスーツを直撃、装甲に深い傷が走る。警告音が激しく鳴り、死生は床に叩きつけられる。


「痛え!」


 リリウムが叫び、彼女の加護が傷を癒し、スーツを一時修復。ジュリアスが魔法を連発。

 彼女は粘着性の魔法陣をドラゴンの足元に展開、動きを鈍らせる。風の刃を翼に叩き込み、金属の羽根を数枚砕く。


 ドラゴンが咆哮し、雷属性魔法「アイアンサンダー」を発動。青白い雷撃が放射状に広がり、死生とジュリアスを追う。死生はブースターで縦に回避、雷が床を焦がす。ジュリアスはバリアで雷を防ぐが、魔力が急速に消耗。


「急いで、死生!」


 死生は左肩のミサイルポッドを全開。誘導ミサイルがドラゴンの目を狙うが、ドラゴンがブレスでミサイルを焼き尽くす。


「ふざけんな!」


 死生はバズーカを構え、至近距離で発射。爆発がドラゴンの顔を直撃、鱗がひび割れ、目が一瞬揺らぐ。ドラゴンが激昂し、爪で死生を薙ぎ払う。彼はブースターで後退、爪がかすめ、スーツの肩装甲が剥がれる。


 リリウムが祈りを加速。


 「神よ、邪悪を討て!」彼女の加護がドラゴンの魔力を弱体化、鱗の輝きが一時薄れる。ジュリアスが叫ぶ。


「死生、今!  頭部の核を!」


 彼女は全魔力を注ぎ、風の刃でドラゴンの首を切り裂く。鱗が剥がれ、赤い核が露出。死生はブースターを限界出力で噴射、パルスブレードを両手で握り、核に突進。


「終わりだ!」


 ブレードが核を貫き、結晶がひび割れる。

 ドラゴンが断末魔の咆哮を上げ、翼で最後の抵抗。死生はグレネードを核に投じ、ブースターで急後退。爆発が核を粉砕、ドラゴンの巨体が崩れ落ちた。


 鱗が床に散らばり、鉱脈の輝きが静寂に映える。フロア全体が震え、魔力の圧力が消える。

 死生は膝をつき、息を荒げる。


「やった……資源は俺のモンだ」


 スーツは限界を超え、ブースターが停止、装甲はボロボロ。ジュリアスは魔力を使い果たし、壁に凭れる。


「あなた、ほんと命知らずね……でも、勝ったわ」


 彼女は疲れた笑みを浮かべる。

 リリウムは涙を浮かべ、祈りを捧げる。


「皆、無事で……! 良かった」


 彼女の加護が最後に三人を癒し、崩れるフロアを安定させる。死生は立ち上がり、ドラゴンの鱗と鉱石を眺める。


「これでスーツの修繕も新装備もバッチリだな。ジュリアス、リリウム、よくやってくれた。ありがとう」

「次はもっと楽な仕事がいいわね」

「また一緒に戦えます!」


 三人は休息もそこそこに、資源の採取を開始する。

 死生はスーツのセンサーで鉱脈の濃度を分析、クリプトアダマントの高純度鉱石を選別。スーツの補助アームで鉱石を切り出し、コンテナに入れる。


 ジュリアスは魔力で鉱石の運搬を補助し、ドラゴンの鱗を精査。


「この鱗、魔力伝導率が異常よ。新しいルーンや武器に使えるわね」


 彼女は鱗を慎重にコンテナに収め、効率的な作業を進める。リリウムは祈りで鉱脈の魔力暴走を抑え、採取の安全を確保。


「資源が無事に届きますように……!」


 彼女の光が鉱石の輝きを安定させた。

 メタルドラゴンの核の破片も貴重な資源だ。死生は破片を回収する。


「こいつはエネルギーコアの素材になる。高く売れるな」


 三人は数時間かけ、コンテナをクリプトアダマントの鉱石、鱗、核の破片で満載にする。フロアの鉱脈はまだ残るが、今回の採取量はスーツの修繕と新装備の製造に十分だ。


 アークネストに戻った三人は、採取した資源を地球へ送信する。地球からは返送されたナノマシンのカプセルが現れる。


 カプセルには、修復用ナノマシンと内蔵機構の上昇プログラムが入っている。

 死生はスーツを展開し、ナノマシンを投入。無数の微細な粒子がスーツに群がり、傷だらけの装甲を分子レベルで再構築。ひび割れた装甲が輝きを取り戻し、ブースターの損傷が修復される。パルスブレードのエネルギーコアも強化され、青白い光がより鋭く脈打つ。


「すげえな……新品より頑丈だ」


 死生はスーツの動きをテストし、満足げに頷いた。



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