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公道最速少女  作者: oroto
48/50

47話「スピードレンジの違い(前編)」

「じゃあ、来週ということで、それまではここを走っていても干渉はしませんので」

「わかったわ、でも本人は……」

「大丈夫ですよー」


 なんか勝手に決められちゃってるよぉおおおおおおおおお!

 くそ、このロープを……!


「じゃあ来週の土曜にまた」

 もう話し終わっちゃったあああああああああ。


 数分後。

「いや悪かったと思うよ、もっとタコのこと説得してれば」

「いいんだいいんだ……どうせ……」

「いじけてないで帰ろうよ」

「しょうがない……」


 そして自宅前。

「あれ宮藤、どこ行ってたの?」

 どこかにふらーっと行っていた宮藤がいた。

「まぁ色々と」

 笑いながらいう宮藤。大して気にかけることでもないのでそのまま家に入る。

「ん? お客さんか、姉貴の友達かな」

「あんまりこないよね?」

「宮藤が来てからはあんまこなかったけど、来ることには来るよー」

「へぇ~」

「ただいま~」

 とドアを開けると。

「あ、瞳おかえり~」

「おじゃましてますー」

 先ほどみたスープラのドライバーがいた。


「うわあああああああああああああああああああああ」

「瞳っち!?」

 懐からM92(エアガン)を取り出し――

「なんで持ってるの!?」

「よしさらばだ!」

 目を硬く瞑り引き金を引く。

 ガシャッ!ウイーン。

「……」

「……」

「空砲なのね……」

「うん……」

 さすがにBB弾とはいえ自分に打ち込む勇気はなかった。

「じゃあ戻ろうか……」

「だね……」

 このテンションはあれだ、好きなもの見てテンション上がった後の冷めた感じ。


「お騒がせしました」

「い……いや大丈夫よ」

「ところでうちの姉とどんな関係で?」


 それまで涼しい顔をして麦茶を飲んでいた姉貴が。

「大学の友達よー、ねぇ?」

「そうそう」

「家遠かったからねー、わざわざきてくれたのよ」

「いやいやいろいろあって来たかっただけだよ」

 キャッキャと絡んでいる二人。

「けど香織がひとみちゃんのこと教えてくれなかったらこなかったかも~」

「えー、ひどいよ――って瞳、なんで首根っこつかむの?」

「ちょっとお話が」


 数分後。

「香織さんがやけに元気になってない」

「逆効果だったみたい……」

「ふふ……瞳の言葉攻め……」


 誰かこういう人を止める方法を教えてくれ……。


「じゃ、じゃあ失礼するね」

 スープラのドライバーがそう言って立ち上がった。

「あ、じゃあ途中まで一緒に行こー」

「そう? じゃあ」

 と言いながら出ていった二人。

 そういや名前聞いてなかったな。


 さて。

「やっと二人になれたね……」

「風呂入るか」

「ノリなっさいよ!!」

 ハリセンで叩かれた。

「痛いわボケ!! 厚紙で作るなよ!」

「ちゃっちい紙で作っても仕方ないでしょ」

「このー!」

 エアガン(空砲)を取り出す。

「さあかかってきなさい!」

「うらああああああああああああああ!!!!」


 結局、風呂に入れたのはそれから1時間半経ってからだった。


                      *


 国道の歩道を歩く二人。

 榛名山へ向かう走り屋らしき車も見受けられる。

「思ってよりは幼い感じだったね」

「今でも中学生って間違えられるくらいだしね~」

「けど中身はしっかりしてそうね」

「家事とかやってくれるしね、なんであんなに強くなったか私にもわからないよ」

「ホント不思議だよ」

「ところで話変わるけどさ……」

「ん?」

 坂森の顔が曇る。

「サーキットと首都高の連中、榛名のハチロクが事故ったって聞いて攻め込もうって雰囲気もすごいし――」

「そんな噂、前々からあったこことよ、人類滅亡説の噂並の話レベルじゃない」

「まぁそう言われちゃそこまでだけど……」

「ま、仮に攻めてきたとしても、峠にはまだ早いのはいくらでもいるのよ」

 コインパーキングに停めていたスープラに乗り込む坂森。

「そうみたいね……じゃまた今度」

「じゃあね。今度来るときはうちの駐車場に停めればいいから」

「ありがと、じゃあね~」


 あれから三日後。

「で、またセッティング変えると」

 と俺がボンネットを開けるのを見ながら工藤が言ってくる。

「そうそう、ダンパーの減衰力をいじるだけなんだけどね」

「了解了解……っていつの間に15段階の調整機構付きのに変えてるんだ」

「なかなかそれをいじって変化楽しむのは楽しいよ。とりあえずリアを2段階下げておいて」

 俺もフロントの減衰力を変える。

「ところで横谷」

「なに?」

「あのスープラに賞賛はあるのか?」

「まぁ、まだ調べつくしてないからなんともいえないけど、弱点はあるはあると思うよ」

「けど大丈夫なのか? まだまともにバトルもしてないマシンだぞ」

「問題無いよ、何も全く初めてじゃないんだし」

「まぁ、大丈夫だと信じているよ」

「うん、いつもどおりやるから大丈夫」

「それが不安なんだけどな」

 そう言っている工藤に返事はしないで一気にS2000を発進させる。



                       *


 暗闇を駆ける純白のS2000。

 瞳の新たな相棒となったそのマシンは初めてのバトル相手との走りを楽しみにするように榛名山を駆け下る。


(OKだ、高速域での粘りもいい。これで全体的にどうなるか……)

 ハチロクの俊敏さには届かないが、限界の高さやハチロクの4A-G改よりもトルクもあるエンジン。

 これがさらなる高みに連れてくれると瞳は信じ駆る。


 直後、対向車が現れる。

 坂森のスープラだ。


 下りを攻めている瞳に気を使ってかスペースを多めに取りながら走っている。

 ほんの十数秒程度のコンタクトだったが、お互い相手からオーラのようなものを感じ取っていた。


                       *


 都内某所。

「あのハチロクがS2000に乗り換えたとはな」

 BNR34のボンネットに座りながら笑う男。

「ここ何年かはおとなしいと思っていたのに、まったく残念だよ」

 FD3Sの発展型、FZ3Sのボンネットを撫でながらいう女。

「S2000だけならともかく、噂のBNR32も暴れてるしなー、黙ってるわけにもいかないぜ」

 F型のGDBインプレッサ WRX STi――俗に言う鷹の目インプ――のシートに収まりながら話している男。

「そういや、あの人はまだなのか?」

 BNR34から腰を浮かせ尋ねる男。

「まだみたいね、先輩だからあまりいえないのだけど」

 腕時計を見て時間を確認するFZの女。

「いや、噂をすればだぜ」

 闇の中から現れるマシン――日本の市販車最速といっても過言ではないR35型のGT-R。


「揃っているみたいだな」

 R35から降りてきたドライバーは早速そういった。

「じゃ、行くぞ―――榛名山に」


遅くなってしまいすみません。

今回の短めですがこれで。


次回からバトルに入って行きたいと思います。

……なのですが、期末試験もあるのでまた投稿が送れるかもしれませんのでご了承ください。

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