プロローグ
作中での公道でのレース等の公道での暴走行為は違法です。また、未成年の免許もこの小説の設定なので、実際には違法です。
絶対に真似しないでください。
20XX年。日本でなにをとち狂ったのか満12歳から免許が取れる時代。いったい……なにがあったんだろうな。
理由としては「若者の車離れ」の防止だそうで、今まで産業を支えていたともいえる車業界からの若者離れを防ぐらしい。
さらに、国は首都高速道路。全国の峠を封鎖してサーキットのようにした。特別な免許 (とはいっても簡単に取れるのだが)で走れるようになっている。
それによって『合法的な走り屋』が増えてきた。というか、峠とかを一晩100円程度、定期券のようなものを買えば50円程度で走れるのにわざわざ非合法に走ることもないのだが。
そんな時代、俺は古い型式の車、トヨタ スプリンタートレノ AE86型に乗っている。
どっかのマンガの主人公と同じだなというツッコミが飛んできそうだが、実際にそうなので仕方がない。第一気に入っているんだし。
チューンは親の形見のエンジン、レース用の4A−G。本格的に頭○字Dの主人公と同じじゃねーか、と言われるのは目に見えているが、その辺は作者にツッコンで。
それをボンネットなどの軽量化、パワステ化などで乗ってきている。
あ、自己紹介が遅れた。
俺の名前は横谷 瞳だ。なんか違和感があると思うがそれは後。
俺は朝早く、ベットから這い出る。苦手な人もいるだろうが、慣れればそんな苦ではない。
で、櫛で髪をとかしてご飯を作るときに邪魔にならないようにポニーテールにして冷蔵庫の中身を思い出す。
確か、昨日安売りしていた卵があったな。
俺はたくさんある卵を6個とベーコンを取り出して卵は転がらないように使わない鍋の中に入れておく。
ベーコンエッグでも作ろうとフライパンを温めていると。
「タコ、流石早いね」
と若干眠たそうに起きてきた同年代の女子。
親の仕事のため居候している藤原 沙織だ。こいつはかなり癖のある奴なのだが、まぁ……放っておこう。
こいつは黄色いマツダ RX−7 FD3Sに乗っている走り屋仲間だ。
同じFDでも速く、この前もかなりの腕と言われていたFD乗りを倒した。
「今日はベーコンエッグ?」
「うん、そうだけど」
「…ッ!?」
と藤原は眠たそうにしていた目をカッと開いて。
「いつもよりベーコンが多いっ!」
と朝っぱらから大声で行ってきた。
「それよりも、姉貴を起こしてきてくれ」
「はいはい〜」
と二回に行った藤原。
姉貴と言うのは俺の姉、横谷 香織だ。
今年から大学生でこちらもかなりの凄腕ドライバー。
マシンはインプレッサに乗っていて今はホンダ インテグラ タイプR DC5型に乗り換えた。
一応、腐女子ではないが、別の意味で腐っている。
気がついた人もいると思うが、俺達――姉貴と俺――には親が居ない。というより、死んだのだ。昔あった電車事故で。
当時、五歳だった俺と一緒に電車で出かけているとき、その電車が脱線横転、俺は助けられたが両親は―――
それ以来、叔父叔母の家に居候していたが、叔母も病気で亡くなってしまって、姉貴が中2の時、俺が小6の時に元々親達と暮らしていた家に戻ってきた。
それ以来姉貴と二人暮らしだった。
それで虐められたりもして、友達は幼稚園からの友達の工藤 海人だけという状態で中学に入って孤立していたときに中学校最速を目指していた藤原にスカウトされ、部活もどきをつくり、親友と言える者も増えて、楽しいなと思っていた時。ある事件が起きた。
俺がある朝起きたら性転換していのだ。
どういうことか、いまだに不明、しかも美少女。これで人気者になってしまい。ラノベにできるような人生を送ってきた。
だから名前のわりには男口調なのだ。納得してくれた?
今、俺が頭をかかえる問題は、中学の時は周りの人達は俺の事情を知っていて男口調でも大丈夫だった。だが、高校ではそうはいかない。ということで、高校では基本、女口調をしなければいけないということ。それが俺最大の懸案事項だ。
で、今日入学式なんだよなぁ……。
*
俺は懸案事項を抱えたまま、高校に向かう。
藤原と一緒に行って、途中で親友の工藤海人と合流、さらにまた親友の涼宮 詩織とも合流。
涼宮は白い マツダ RX−7 FC3Sに乗るドライバーで、こちらもかなりの腕。
その後、一つ先の駅から中学の時の部活もどきのメンバー、斉藤 祐樹が合流した。
こいつは スバル インプレッサ WRX STI GDBF型に乗るドライバー、腕はそこそこだが、欠かせない存在だった。
ついでなので斉藤とその周りについても書いてしまおう。
斉藤は『組織』と呼ばれる(正式名称は一応あるらしいが、こっちのほうが通じやすいらしい)組織に所属している。
で、どんなことをやっているかと言うと「藤原沙織の監視」だ。
なんで藤原が監視されるのかと言うと、藤原は「神に選ばれた子」らしい。
なんでそんなことがわかるのかは斉藤には不明。なのになんで『組織』に所属しているかと言うと、斉藤は孤児で孤児院にいたらしく何故か藤原の周りでは不思議な現象が起きたらしい。
さらに、そこに孤児院にある伝説が書かれた俺達には読めないような書物には噛み砕いて言うとこう書いてあったらしい。
『孤児の中に神に選ばれた子が現れる』無茶苦茶にもほどがある。しかし、孤児院の院長――日本でも指折りの財閥の一つの偉い人だが――が信じて藤原の監視を始めた。
確かに、偶然にしては出来すぎなとこもあった。
そして、起きては欲しくないことが起きてしまった。
藤原の引き取り手が出てきたのだ。
もちろん孤児院は不本意ながら拒否をしたが、気が付いたときにはもう引き取り手のとこに行っていた。
これはおかしいと上層部は思い、本格的に『組織』が作られ『組織』を構成するのは孤児院にいる孤児達で、斉藤もその一人だった。
で、たまたま藤原と親しくなり『組織』の中でも地位が上がったそうだ。
と、ここまでは斉藤に聞いた話だ。どこまで本当なのやら……
ちなみに『組織』には横谷家の経済事情を助けてもらっている(藤原監視任務に必要な家なので)。
本編が始める前に、ドライビングテクニックのうまさの順で並べる。
下り《ダウンヒル》では。
俺>藤原=涼宮=工藤>斉藤
上り《ヒルクライム》では。
藤原=工藤>涼宮>俺>斉藤
と言ったところで俺は中学の時はエースとしてよくバトルさせられた。
これはあくまで仲間の中で、姉貴やまだ出てきていないが兄の横谷 直登は俺よりもドラテクは上かもしれない。
以前、兄貴ともバトルしたことはあるが中途半端に終わってしまった。それに俺の中では「上かもしれない」なのだ。
と俺は電車の窓の外にある山を見つめる。
榛名山、俺達のホームコース。俺も姉貴に連れられて小4くらいから行ってたかな。
高校には、どんな人やマシンがいるんだろ。もしかして、兄貴をも超える様な実力者が……。
とか考えていたら電車は高校の最寄り駅に着いた。
ま、どんな奴らが挑んでこようと、俺は全力を尽くすまでだ。
まだギャグ成分は薄いですが、次回から入れて行きます。作者自身は車を知らなくても楽しめるような作品を書いていきたいと思います。
大元がパクリなので名残がありますがそこはスルーしてください(題名も……)
尚、これより前の主人公達が中学生のころの物語はブログに記載されています。ですが多少こちらと設定に誤差がありますのでそこは承知で読んでください。
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