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なんでもアリの異世界エトセトラ  作者: 大福満代
第一章
21/247

第四話 魔王登場 5

 急にエレベーターの下降が終わったかと思ったら、今度は一気に体が急上昇を始める。ちょっとした圧が体にかかり、反射的に息を飲むと、次の瞬間には地面に足が着いた感覚がした。

 俺たちを包んでいた光が徐々に薄くなっていく。どうでもいいけど、何で薄紫とピンクが混じったような色なんだろう。

 薄くなっていく光の中、ミヤがいたはずの所に目を凝らすと、人影が見える。

 よかった、ミヤも無事だな。

 ホッとしつつ次第にハッキリとしてきた視界にまばたきをする。結構、明るい部屋みたいだ。

 ……ん?

 明るい部屋なのはいいけど、なんかここ……あれっぽい……それこそ宮殿的な……アンティークっぽい家具が。

 そんなことより、ミヤ、ミヤ。

 宮殿的な部屋は置いておいて、ミヤの存在をはっきり確認するべく視線を横に向けると、ミヤもなんとも言えない表情で立っている。

 ホッとして声をかけようとしたら、バリトンのイイ声が響いた。

「ようこそ、我が城へ」

 今度はバリトンの声の方へ目を向ける。

 ……イケオジがいるんだけど。笑顔が渋い。どういうこと?ようこそ我が城へ、ってことは、魔王なの?

「はっ初めまして、ミヤです!」

 お辞儀をしつつ、ミヤが大きい声で挨拶をする。心なしか声が上ずっている。

「初めまして、カツミです」

 俺もお辞儀をしつつ挨拶をする。声はかすれてしまった。仕方がない。

「うむうむ。ワガママを聞いてくれて、ありがとう。早速、お茶でも飲もう。軽食も用意しておいたぞ!」

 ええー!嘘でしょ。ちょっと待ってよ、なんなの?お茶会ってこと?!

「魔王様。あわて過ぎですよ」

 聞き覚えのある声に振り向くと、サナさんが魔方陣の外の後ろ側に立っていた。

「カツミさん、ミヤさん、お疲れさまです。そこのオジサマが、魔王様ですよ」

 サナさんの言葉に激しく頷きつつ、ホッとする。サナさんのこともよく知ってるわけじゃないけど、初対面で魔王城で知り合いがいない、っていう方がキツい。てか、ほんと、キツイ!!ミヤも挨拶した後、カチコチになってるし!

「そんなに緊張しなくても、大丈夫ですよ」

 微笑んだサナさんは、優雅な足取りで俺たちがいる魔方陣を避けつつ歩いてきた。

「さあ、こちらへどうぞ。魔方陣から出ても大丈夫ですよ」

「うっす」

「はい」

 一度ミヤと視線を合わせて頷いてから、サナさんの方へ歩いていく。

 なんか、裾がレースのテーブルクロスがかかった、すごく大きな円卓に、お茶の用意がされてるんだけど……。

 いろんな焼き菓子、ジャム、サンドイッチ的な物……アフタヌーンティー的な?軽食は軽食なのかもしれないけど、ボリュームがある。

 そして、そのテーブルを囲むように、イケオジ……じゃなくて魔王、魔王の後ろに控えるように、三人の……まさか……。

 テーブルの側まで来た俺たちに優雅に振り向いたサナさんが、笑顔のまま口を開く。

「ご紹介しますね。中央の方が魔王様、魔王様の後ろにいるのが、右から、東の四天王のルノー、西のナルス、南のオキです」

 ややややややっぱり残りの四天王!!

 ルノーさんは背が高くて無口そうだ。スラリとしている。ナルスさんはこの中では一番大きい。二メートルくらいかな。ゴツイ外見だ。オキさんはちょっと小柄。俺よりも少し小さいかも。なんとなく、ソワソワしてる。

「はっ初めまして!!ミヤです!!」

 サナさんの声に合わせて会釈をしてくれた魔王と四天王に、今度は直角で挨拶をしつつ叫ぶミヤ。

「カツミです」

 俺も、勢いよく頭を下げつつ言う。

 魔王と四天王、そろっちゃったよ。なのに、なんなの、このシチュエーション……。宮殿的な部屋に、レースの入ったテーブルクロスにアフタヌーンティー。

 脳の処理が追いつかない。頭が大混乱だよ!!

 と思った途端、隣でミヤが倒れて、ドサッという音がした。

「ミヤ!」

 慌てて抱え起こすと、本人もビックリしたように目をパチクリさせていた。

「緊張のあまり、息、止まってたみたいっす」

 マジかよ!!勘弁してよ!!

「なんともないか?大丈夫か?」

「うっす」

 オロオロしている俺を安心させるように頷いて、ゆっくりと立ち上がる。

「なんともないっす」

 ちょっと手足を動かして、笑う。緊張しているせいか、頬が引きつってるけど。でも、なんともなくて、よかった。

 大きな笑い声が響く。

「そこまで緊張せんでもいいぞ。さあ、座ってくれ」

 そう言うと、魔王は中央の席に座った。

「食べ物も飲み物も、人間用の物だよ。安心してくれたまえ」

「さあ、どうぞ」

 重ねて声をかけてくれたサナさんに頷き、魔王にお辞儀をしてから、椅子に座る。座面が、今まで座ったどんな椅子よりもフッカフカなんだけど。すげえ。

 俺たちが座ったのを見て、四天王もそれぞれ席に着く。どこからともなく、フードを被った魔物が三人現れて、ティーポットのお茶を注いで回る。

 紅茶、っぽい?

 そして、さすがにメイドとかではないんだな。メイドだったら、腰抜かしてたかもしれないな、俺。

「今日はワシのワガママを聞いてくれて、ありがとう。魔方陣は、勇気がいっただろう」

 それもそうだけど、魔王と四天王の方が、度肝抜かれますよ。

 さすがに口に出すわけにもいかず、黙って頷く。ミヤは、椅子の上で固まっている。そりゃそうだよな。

「あ、あの。俺、お聞きしてみたいことがあって。いいですか?」

「ワシにかね?」

「はい」

「もちろん、いいとも!それはそうと、せっかくのお茶が冷めてしまうな。さあ、どんどん飲んで食べてくれたまえ」

「はい」

「うっす。いただきますっす」

 緊張で固まってはいても、さすがミヤ。きちんと手を合わせて、お菓子に手を伸ばした。

「うまいっす」

 呟くように、言う。

 そうか。美味いのか。

 せっかくなので、俺もクッキーを食べてみる。うん。サクッとしていて、すごく美味しい。バターもたっぷりだ。

「お茶は、東のお茶だ。北では、あまりない味だぞ」

 そう言われて、お茶も飲んでみる。

 確かに、いつも飲んでいるお茶とは、風味が違うような気がする。詳しくは分からないけど。

「美味しいです」

 無言で食べ続けるミヤにはいつもの笑顔がなく、緊張しきってカチンコチンになっているのが分かる。味、ほんとにわかってるのか?

「それで、質問というのは、なんだね?」

「あ、はい……魔王……様は、どうして俺たちに興味をもったんですか?」

 四天王は誰一人口を挟むでもなく、無言でお茶を飲んでいる。あ、オキさんだけは、もう、お皿がカラだ。と思ったら、さっきお茶を注いでくれた魔物が、音もなく現れて、お茶菓子の追加をする。

「面白そうじゃないか。一人一人違う映像が見える恐怖。畏怖ではないのだろう?」

 畏怖?ではないだろう。純粋に、恐怖の方だと思う。

 頷くと、魔王は面白そうに頷いた。

「暇なのだよ。だから、面白そうなことに興味があるのだ。心配せずとも、何が起こっても、君たちは無事に帰れる」

 大きく頷きながら、魔王がお茶を飲む。楽しそうだ。魔族の感覚って、分かんないな。

 そして、俺は、どうしても聞いてみたいことがもう一つあった。

「あの。もう一つ、質問してもいいですか?」

「いいとも。いくつでもいいぞ。時間はたっぷりある」

 それはもう、俺たちの想像なんて遥かに超えるくらい、あるんだろうなぁ。いや、そんなことより。

 姿勢を正して、口を開く。

「世界征服とかは、考えなかったんですか?」

 そう言った瞬間、四天王の空気が凍りついた。思わず椅子の上で体がすくむ。

 まずいことを……聞いちゃったか?でももう、言っちゃったからには、どうしようもない。

 息を飲んでいると、魔王が大きな声で笑い出した。

「考えたとも!!もちろんだよ!」

 そうなのか。

「ワシが四人くらいいたら、楽勝かなーと思ってな。分裂してみたらもう。これがエライ騒ぎになってな!!」

 心なしか、四天王がげんなりしている気がする。

「どうなったんですか?」

「ワシが四人!!好き勝手なことをやり出してな。四人で大喧嘩になってしまった」

 うわー……。

 当時のことを思い出したのか、眉間のシワが深くなるサナさん、ため息をつくルノーさん、頭を抱えるナルスさん、オキさんはティーカップをひっくり返した。

「それで」

「なんとかオリジナルのワシが勝った!!……んだと思う」

 オリジナルのアイデンティティが揺らいでるよ、おいおい。

「大丈夫です、魔王様。オリジナルですよ」

 サナさんが眉間の深いシワとともにフォローを入れる。

「そうだな!いやでも、それで懲りた。世界征服は、いいや」

 自分に懲りてるだけじゃん。

 怖いので、心の中だけで突っ込む。

「後処理も大変でな。四天王には、年寄りが張り切ってと叱られるし」

 しょんぼりし始めた。と同時に、四天王も心底げんなりしているように見える。

「後始末って」

「ん?あぁ。この山岳が半壊してな!」

「あちこちに張ってある結界も全壊したんですよ」

 魔王の言葉に続けて、眉間に深いシワを刻んだままのサナさんが言う。

「結界が全壊したせいで、山岳に続いている森林や鉱山にいるエルフやドワーフとも揉めて」

 ボソッと呟いたのは、天井を見つつため息をついたナルスさん。

「人間まで迷い込んできちゃって、もうもうもうもう………」

 勢いよく頭を抱えつつ、悲鳴混じりに言うオキさん。

 な、なんかすごかったんだな。無秩序になっちゃったのか。

「さすがに修復するのに、とても時間がかりました」

 魔族の口にする時間がかかるってセリフ、重いな?!

「悪かったよ」

 次々と四天王から語られる言葉に、更にしょんぼりしていた魔王が、次のサナさんの言葉で、完全に撃沈する。

「魔王様、後始末しないで、寝込んでましたもんね」

 にこりと微笑んだ笑顔が怖えぇぇ。

 お茶も冷めるくらいの勢いで凍りついた場で引きつった笑いを浮かべる俺。好奇心は身を滅ぼす。

 どうしよう、この空気。

 そのとき、ずっと黙っていたルノーさんが静かに口を開いた。

「魔王様、こちらのお菓子、クリームと食べると美味しいですよ」

 そう言いつつ、スコーンみたいなお菓子にクリームをのせて差し出す。

「おう!!そうかそうか。どれどれ。うん、美味いな!」

 満面の笑みでスコーンを頬張る魔王。

 軽くため息をつくサナさん、天井から視線を戻すナルスさん、お茶を飲み始めるオキさん。

 お……おさまった、のかな?よかった。なんというか……この状況と気持ちを表す言葉が見つからない。

 アンタ語彙力終わってるわよね、というアスカさんの言葉が頭に浮かぶ。

 はい。語彙力、ないわ、俺。マジで。

 ていうか。この展開、どうやって想定するの?てか、できる人いるの?いやもう、余計なこと聞いた俺が悪いんだけど。魔王が世界征服企んで、自分に懲りたなんて返事がくるとは思わないでしょ!!

 混乱しつつ、お茶を無言で飲んでいた俺に、スコーンを食べ終わった魔王が口を開く。

「それにね、人間はおもしろいよ、とてもね」

 イケオジのバリトンボイスが言ったその言葉は、満面の笑みがついていたが、ゾッとするほど恐ろしかった。


「ワシも、聞いてみてもいいかね?」

「はい、もちろんです」

 しばらくの沈黙の後、魔王が言う。

「君たちの世界では、皆、そういった能力を持っているのか?」

「いえ。持っていないです。俺たちも、こっちの世界に来て、突然、異能がでました」

「ふむ」

 そうだ。元は俺たちは、異能なんかない普通の人間だった。

 あ……あれ?


‘ほんと、使えねえな’

‘なんとかしろよ’

‘見返してやるとか思えないの?’

 ヤバい……なんでこんなタイミングで……。


 ハッとしたときには、もう遅かった。俺を罵る会社の上司、後輩、同期の言葉がグルグルと頭を駆け巡り、気がつくと俺はまた、ミヤに抱えられていた。

「カツミさん、大丈夫っすか?」

 どうやら俺は、椅子から転がり落ちたらしい。俺を抱えるミヤの反対側に、さっきまで座っていた椅子が横倒しになっているのが見える。

 呼吸を整えて、起き上がる。

「ありがとう、ミヤ」

 俺より一拍遅れて立ち上がったミヤが、無言で頷く。

 テーブルに視線を移すと、そこには、椅子から少しだけのけぞった魔王、テーブルに肩肘をついたサナさん、俯いたルノーさん、両目を見開いて固まっているナルスさん、テーブルに突っ伏しているオキさんの姿。

 転がったり悲鳴を上げたりはしていないけど、それぞれ皆、異能を食らったのが分かる。

 次の瞬間、白いテーブルクロスにものすごい勢いで影が落ちた。ハッとした時にはもう、俺とミヤは大きな人影のようなモノに囲まれていた。影しか見えない。天井まで長く伸びるそれは、明らかに魔物だろう。

 俺のせいで、ミヤまで危険にさらすわけにいかない。

 両足を踏ん張って、ミヤをテーブルと俺の間に押し込める。

「カツミさん?!」

「いいから」

 魔物にはこんなこと無意味かもしれない。でも、せめて、俺が盾になれれば。

「すみません!!!!」

 ミヤを背中に隠したまま、大声で叫ぶ。

 だって俺、自分でも、どうしてあんなタイミングで突然、トラウマが刺激されたのか分からない。でも、身構えてもいない相手に異能が発動してしまった言い訳にはならない。

「すみませんっす!」

 背中でミヤも大きな声で叫ぶ。

 なんだよ、ミヤ。お前は謝らなくっていいんだよ。どこまでイイヤツなんだよ。

 影は大きくユラァリ、ユラリと、威嚇するように俺たちの周りを回っている。コイツらが魔物なら、もう一回、異能を発動すれば助かるのか?いや、そうだとしても、さっきのは不可抗力だったけど、意識して発動したら、攻撃になっちゃうよな。そうなったら、どうなるんだ?

 少しの間にグルグルグルといろんなことが頭を回る。パニックを起こしかけたとき、声がした。

「大丈夫だ」

 魔王の声にピタリ、と止まった影は、ナメクジが塩をかけられたときのように、シュウゥと小さくなっていなくなった。

「はー……」

 思わず声が漏れる。とりあえずのピンチは去ったようだけど。油断している魔王と四天王に異能を食らわせたことには変わりない。

 立ち上がって、魔王と四天王に、もう一度頭を下げる。

「すみませんでした」

「すみませんっす!」

 静かな沈黙に、恐る恐る顔を上げる。

「大丈夫ですか?」

「うむ。突然だったから驚きはしたが、大丈夫だ。きちんと、ヒーリングも発動したぞ」

 穏やかにそう言う魔王の額には、脂汗が流れている。

 ガサゴソと四天王も座り直すが、やはり皆、多少息が切れていたり、脂汗を流している。

 全員、表情は険しい。

 ……ん?サナさんて、俺の異能くらったの、二回目じゃない?!様子見てる分には、異能のダメージあるっぽいけど、どうなの?二回食らった人って、魔族だろうと人間だろうといないから。でも、この状況では、話を切り出すことはできない、な。

 ゴチャゴチャと頭の中は騒がしいが、場は沈黙が続く。

 しばらくして、魔王が指でパチン、と合図すると、どこからかまた魔物が現れて、冷えたお茶を全員分、交換していった。温かいお茶が、カップの中で湯気を立てている。 

 改めてお茶を一口飲んだ魔王が、息をついてこちらを見る。

「突然だったが、演出かね?」

「いいえ。違います」

 演出とか、そんなこと出来る余裕があるような異能なら、俺は一人で町を出歩けている。

「前の世界での仕事を思い出すと発動するのは分かっているのですが。発動条件が明確に決まっているわけではなくて。今回は、前の世界の話がキッカケになったのかもしれないです」

 立ったまま、もう一度、頭を下げる。

「すみませんでした」

「すみませんっす」

 だから、ミヤは謝らなくっていいんだよ。ごめんな、ミヤ。

「気にすることはない。ワシが頼んで来てもらったんだからな」

 ニヤリと笑った魔王が、クッキーを手に取る。

「喉が渇いただろう、座ってお茶会の続きをしよう」

 そうして俺たちはまた、味がロクに分からないお茶会を続行することになった。

 

「かしこまる必要も、申し訳なく思うこともない。ワシが頼んだんだからな」

 もう一度、魔王はそう言うと、俺たちにお茶を勧めてきた。

 そこまで言ってもらって、手をつけないわけにもいかない。ちょうど飲み頃の温度になっていたお茶を口にする。

「驚いたのも、いつぶりか分からないくらい久しぶりで、新鮮だったぞ」

 脂汗も引いたらしい魔王は、ニコニコとサンドイッチを食べ始めた。

「そうですか」

 もう、なんて言っていいのか分からない。

「ところで、ヒーリングの君は……ミヤ君と言ったか。おもしろい光り方をしたけど、意識してヒーリングはできるのか?」

 声をかけられたミヤが、椅子の上で飛び上がる。ガタガタっと椅子が揺れた。

「いいいい、いえ!自分で意識してはできないっす!」 

 ガチガチの状態で返事をするミヤ。

「なるほどな。興味深い異能だ」

 興味深い?

「俺たちみたいな異能持ちは、たくさんいるんですか?」

 あわわわわ。また、好奇心が勝って、いらないことを聞いてしまった、かも。

「うむ。たくさんではないな。だがしかし、ゼロでもない。その中で、魔族、それも高位の魔族に有効な異能を持っている者は、いないはずだな」

 え……そうなの?

 四天王が、魔王の言葉に頷く。

「異世界からの人は、それぞれ皆さんの領地にいるんですか?」

「いるな。ポツリ、ポツリと来ているようだ」

 いるんだ。他にも。

「おもしろいことが分かっていますよ」

 魔王の言葉を受け、サナさんが口を開く。

「みなさん、こちらに来る場所もバラバラだし、異能等もバラバラなのですが」

「?はい」

「話す言語は全員、同じのようです」

 ということは。

「カツミさんと同じ国の人のみが、ここに来るようですよ」

 え、日本人だけってこと?!マジか!!どうなってんの、この世界!!ってか、日本も!!

 驚いた俺の顔に、皆が面白そうに笑う。

「不思議なことやおもしろいことは、まだあるなぁ!!」

 魔王が楽しそうに言い、四天王が頷いた。

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