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94 ダンジョン攻略は姉妹と共に

「今年のダンジョン攻略のパーティー、姉妹で組まない?」


……へ?


「そのこと、なの……?」

「そうだけど?」


もっと深刻なことなのかと思ってたー!


「逆に、それ以外に何かある?」

「……それを一生懸命考えていたんだよ」


そうです。すっごく不安になるほどでした!


「それはゴメンね。その、ダンジョン攻略は……」

「私は大丈夫だよ。ね、美華」

「そうだね、風華。飛華と一緒だと嬉しいし」

「私も〜。飛華と同じパーティーになりたい〜」

「……同じく」

「できれば、私も……いいかな、飛華ちゃん」


申し訳なさそうにいう夢華。だよね。6人じゃちょっと多い……。


「何言っているの?」


え?


「学園のダンジョン攻略は必ずパーティーにならなきゃいけなくて、人数は4人以上って決まっているのよ?」


そ、そそ、そうなんですか!?


「生徒の安全面とかを考慮してだと思うけど」


なるほど。


「じゃあ……6人でも大丈夫なの?」

「大丈夫よ」

「姉妹しかいなくても〜?」

「大丈夫じゃない?」


……なら。


「私達で、ダンジョン攻略しよう!!」


こういうことも、できるわけですね!


「……飛華、最初から言っているよね、美華」

「そうだね。飛華はダンジョン攻略、姉妹でやりたいーって言っていたよね」


……そういえば、そんなことが言われた気がしなくも、ない?


「実力的にも問題ないしね」


学園の生徒会、上位6位を独占するぐらい実力はかなり近いし、能力は分散してされている。だって、ミアが作ったんだもの。


「飛華、音頭。……音頭といえば飛華だよね、美華」

「風華と同じく。3つ子組も手、重ねて」


いつの間にか風華と美華が立ち上がり、手を重ねていた。それに私たちものる。


「……じゃあ、行くよ?」


飛華は大きく息を吸った。


「最高最強のパーティーで最高記録目指して、全力で頑張るぞー!!」

「「「「「おおー!!」」」」」


最高最強、ね。最恐の間違いかもしれないけど。


「ファイト〜」


がんばろー。


「今年はこれで本気が出せるわ!」


あ、今まで出せてないんだね。飛華も火力が高すぎて大変だねぇ。


「じゃあ、目標と役割決めない〜?」

「陽華ちゃん、目標はもう飛華ちゃんが言っているよ」

「じゃあ、目標はそれで決定でいい〜?」


大丈夫です。全く問題ないです。


「役割分担だけど……もう決まりかけているよね、風華」

「確かに。でも美華、確認が必要でしょ」


なるほど?


「えっと……私が前衛、だよね」


そうですね。この中で1番火力が強くて攻撃もできて、身体能力も高いので。


「私は後衛でひたすら回復させる」

「風華と同じく後衛で全体の支援とフォロー」


二人はそんな感じですか。


「私は防御〜」

「情報収集と……攻撃、フォロー?」

「美華ちゃんと同じく、後衛で補助とフォロー」


……はい、終了です。

見事すぎるほどの役割分担だ。

さすがミア……。


──ミア、だっけ?


ミア、だよ。何言っているの?私。


「ダンジョン、絶対に確認されている以上にあるよね」

「ちなみに生徒の最下層到達パーティーは去年の飛華、風華、麗羅先輩と私の学園トップメンバーだよ」


──私達は、ミアを……。

違う。全部、ミアが……。


「今年は陽華の鉄壁の防御があるし、稜華が情報を扱ってくれるし、フォロー要員も増えるし、だいぶやりやすいと思うわ」


──ミアを、守るために。


「稜華、仙人祭で出現した生き物?たちはいつでも召喚できるの?」

「じゃあ、あの可愛い子にもまた会えるかな〜?」


───ミアの代わりに、わたしが、わたしたちが力を持たないと。

───そうだね。強くならないと。

───とっても強くならないと。

───誰にも負けないような力を手に入れないと。

───弱点をなくそうよ。

───いいね、そうしよう。


「……稜華?」


……私達が、望んだから?


「稜華!」


目の前には、飛華の顔が近距離である。


「大丈夫?」

「ぁ……ぅん、大丈夫」


大丈夫なんかじゃ、ない。


「で、召喚、できるの?」

「え?なんの話?」

「生徒会選任祭の時の」


あぁ、あのヴォルペのお友達組か。


「大丈夫だと思う。……事前の打ち合わせが必要だけど」


ヴォルペに全部任せた結果が前回だからなぁ。見事に大きい子ばっかり来た。

大きいとダンジョン内で戦えない、動けないという問題になる可能性もあるからなぁ。


「じゃあ、お願いします〜。前回の、黒くて大きい子、お願い〜」

「……陽華、ダンジョン内だと身動きが取れなくなるよ」

「そんな〜」


しょうがないじゃないですか。


「稜華ちゃん、ダンジョン内の構造とかって分かったりするの?」

「できるよ」


普通に情報解析すればいいんだけの話だ。


「その情報を共有できたりは……」

「……できなくは、ないと思う」


情報共有、になるか。

やったことなんてない。だけど、試してみる価値はあるだろう。


「魔法構築」


たくさんの文字と数字を組み合わせて。等式で結んで。

ぐちゃぐちゃしたものを、簡素化させて、効果を上げる。

情報が、数式となり、浮かんでは消えていく。


「……情報、共有」


伝える情報は、ダンジョン攻略の役割分担でいいかな。


……共有情報、ダンジョン攻略の役割分担。共有対象、紫月飛華、風華、美華、陽華、夢華。

契約精霊、アルジェント・ヴォルペの名において。


「魔法発動。……マージア・イニーツィオ」


……どう、かな。

消費魔力は多いし、共有までの時間もかかるし、まだまだ改善余地はたくさんある。

あと、特定の情報だけを確実に伝えられるようにしないと。余計な情報を渡すのだけは、嫌だ。

特に、ミア関係の情報は。


「伝わってきたよ。ね、美華」

「私もだよ、風華。問題ない」

「これ、記録できないかな〜」

「陽華ちゃん、どうして!?」


まぁ、ひとまず問題はなかった。

とりあえず、改善点は情報系魔法、情報共有魔法の改良と応用。

小規模なものだけでなく、大規模なもの、距離は無関係に。位置情報も必要になるかなぁ。あとで、必要だと思った機能を聞いてみよう。

みんなが使えないと意味ないし。……みんなが使う?

じゃあ、情報系魔法じゃない方がいいのかな……。


「稜華、魔法具にすることはできるの〜?」


魔法具。

作ったこと、ほとんどないんだよね。


「元になるものがあれば、できなくはないとは思うけど……」


魔法具の基礎となるもの……何かないっけ?


「稜華ちゃん、桜川会長とフラウト会長と王都で遊んだんだよね? その時になんか買ったりしてないの?」


……買って、いますねぇ。

思いっきり忘れかけていました。


「……使えるやつだ」


あれは、確か。


「この辺にしまったはず……」


結構使えそうだから、大事に保管した、よね……?

机の引き出しを取り外し、覗き込む。


「あ、あった」


私、引き出しを小さくしてその奥に簡易金庫みたいなのを作ったんでした。そこにそこそこ大切なものがあるから……。

ケースを開いて、確認しても問題ない。


「基礎となるものはあったから、作れるよ」

「ホント!?」


多分大丈夫。大体どうにかなるでしょ。


「じゃあ、とりあえず1回目の打ち合わせは終わりにする〜?」

「飛華ちゃん、どうしたの? そんなにボーッとして」

「あ、うん……ゴメン。お開きにしよっか」


じゃあね〜と言いながら風華と美華、陽華と夢華は各々の部屋に帰っていく。

賑やかだった部屋は一気に静かになる。だけど、いつも以上に静かだった。飛華が、何かを考え込んでいて。


「……じゃあ私、研究室に行ってくるね」


イヤリングの入ったケースを抱えると、重苦しい空気から逃げるように研究室へ行った。

だから、私はその言葉を、聞いていなかった。











「……ミアと、【研究成果】で、作りもの……?」

お読みくださり、ありがとうございました。

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