第3話:これで俺は名付け親だな
まず、俺はこの世界の情報を手に入れるべきだと考えた。もとからいるこの世界の住人の力量や、俺と同じ転生者について調べる必要がある。
やはり調査に適しているのは人化が可能な奴か。ドラゴニュートがよさそうだな。龍人種であり、ドラゴンの姿にも人の姿にもなれる。なぜかこういう知識は、俺がこっちの世界にきたときからもっていた。
ちなみにドラゴニュートは、ドラゴンの眷属である。7体の守護者たちにはそれぞれ、眷属がいる。例えばスライムは、100体近いスライムの眷属を従えているし、大蛇も同じように100体ほどの蛇を従えている。
眷属は、本家の強さには遠く及ばないが、俺の守護者たちは特に強いので、眷属たちも十分に強い。
ただ、もしもここがあのくそゲーのような世界であったとしたら、強い敵を前に、眷属達では相手にならないだろう。だが、どうやらここは普通に人間が暮らしているファンタジーな世界らしい。その程度の知識は、神から説明されていた。
というわけで、3体のドラゴニュートに情報収集に行かせた。
さて、やることはまだある。名前をつけることだ。まずは俺の名前だが・・・どうしようか。
適当にリュウとかでいっか。
リュウ・アース・ヘイト
うん、なんかよさげ。ミドルネームを持っている人も多くいるらしいからな。
守護者たちは単純な名前にしよう。
魔法使い ・・・マジョール
悪魔 ・・・イザベル
天使 ・・・エンジュ
ドラゴン ・・・ブローク
スライム ・・・メータイル
大蛇 ・・・スノーグ
フェンリル・・・フェンリー
とそれぞれ名付けた。順番に呼び出し、名付けていったのだが、守護者たちはとても喜んでくれたようだ。中には涙を流す者までいた。名付けとはそれほど大事なのだろうか。
後は、このダンジョンを‘セブンス’と名付けよう。
7体の強力な守護者が待ち受けるから、セブン。
・・・・・・え?俺?
俺はまあ守護者の強さからしたらおまけみたいなものだから・・・。
さて次は、やってもらう仕事の指示を出そう。
のんびりしている場合ではない。いつ敵が攻めてくるか分からないのだから。