表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/24

第16話:ガーメルの決意

ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。

ついでといってはなんですが、私が書いたもう一つの小説の宣伝をさせてください。

こちらも異世界転移のお話なのですが、如何せん、ルールが複雑かつ難解です。それはもう、自分でも忘れてしまうほど。そのやばいルールをいち早く理解し、優秀な主人公二人組が最強の従魔を育て上げる物語となっております。

 まあこれはあれですね。みんなに読んでもらおうというよりは、自己満足の割合が大きいです笑

難解すぎる異世界のルールに挑戦してみたいという方は是非みていただきたいです。理系の人はもしかしたらハマるかも!?


④ガーメルの決意

俺たちは、勘違いしていた。自分たちは、この国を支える最強のパーティーであると。いや、その認識自体は間違いでは無い。少しばかりの例外はあるものの、俺たちのパーティーが最強であると言っても誰もとがめない自信はある。しかしそれは、あくまでまっとうな生物たちの中での話である。


 認識を改める理由となったのは、ある化け物との出会いである。巨大な蛇――アークジャイアントキリングスネーク――に対して、俺は全く歯が立たなかったのだ。


 だが、それよりももっとやばいのは、後から現れた女の子――レプタ-というらしい――だった。いつになく真剣になったシャーレを見ていて、最初は何かの冗談かと思った。


しかし、戦闘が始まって、ようやく俺にも理解出来たのである。レプタ-が、正真正銘の化け物であると言うことが。ライバル、いや、自分より格上のシャーレをして、子供の様に遊ばれているという状況。


 もはや家族のように思っているシャーレのために、俺も一緒に戦いたいと思った。俺には何も出来ないと分かっていながら、それでもこのまま逃げ出したくなかった。しかし、その瞬間、視界がブラックアウトした。その原因は、ラムである。普段のラムとは完全に異なった鬼の様な形相で、俺の首に大きな振動を与えたのだ。


 目覚めた時には、王宮にいた。傍らには、割れた青い宝石が置かれている。これがなんなのか、知っていた。忘れるはずも無い。シルバーウルフが、全身全霊をもって挑んだグリーンドラゴン。なんとか倒しきり、その素材を、あるアイテムと合成した。そこにさらに魔方陣を組み込んで作り出した、たった一つだけの究極アイテムである。前例がないので正式には分からないが、その効果を考えるとおそらくゴールド級魔法に匹敵するだろう。

 そのアイテムの名前は帰還石。1度だけ、設定した地点までワープ出来る。それがこのアイテムの効果である。伝説上の存在である、転移系魔法。帰還石は、この分類に含まれるはずだ。



 それを、ラムは使ったという事である。確かに、レプターという相手から普通に逃げ切れるはずもない。ラムの判断は正しかったのだろう。シャーレが、俺たちのために体を張る直前、ラムに手渡した帰還石。きっと、俺ではなくてラムに渡したのは、俺の性格を見越してのことだろう。ラムは普段から変な奴だが、やるときはやる奴だ。今回もシャーレの意思を完璧にこなした訳である。


 しかし俺は納得いかなかった。三人で力を合わせれば、もっと何か出来たのではないか。工夫すれば、三人でそろって逃げられたのではないか。

だが、今更悔やんでもどうしようもない。シャーレという大切な仲間を失ってしまったことは変わらないのだ。1度使用して割れてしまった帰還石が、今の俺たちの状況を表しているようだった。


 

 何があっても、俺はあのレプタ-を倒したい。見た目で判断することはもうやめよう。あれは化け物だ。

 俺ひとりの力ではどうにもならない。だから、ブラックローズや極進会とも強力する必要があるだろう。今まで他のパーティーと共同作業したことはほとんど無い。だが、協力関係を結ぶという大作業を、俺は全力で行ってやる。それがシャーレの敵をとることにつながるのだから。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ