死後の世界にて
猫になってみたい
「んーー」
目を開けると辺りは真っ暗だった。
「今のは夢、ここ何処?」
僕は疑問を口にした。
「違うよ、そしてここは君達の言うところの、死後の世界。」
一度も聞いたことの無い子供のような高い声が聞こえた。
(やっぱり僕はあの時死んだのか)
「うん、君ノア・ファブロイはトラックに跳ねられて死んだ。」
その声は僕に起きた出来事を言った。
「そうなんですか。」
予想はしていた。でも、あまり現実味が無い。
「うんそれで、君は転生することになっている。」
「少し待ってもらえますか?」
先に幾つか質問しておきたかった。
「質問かい、いいよ。」
心を読んでいるかの様にその声は話す。
僕は質問をしていく。
「まず、貴方は誰ですか?」
「ん?僕?神かな名前は無い。」
(キリスト教の神様は名前無かったからその人かな。)疑問に思った。
「キリスト?何それ?」
「こちらの話です。」
知らないのならいい。
「最後に、地獄って存在するんですか?」
最後の質問を口にする。
「無いよ、ただ世界が複数存在するだけ。どんなに重い罪を犯そうと人は違う世界へと転生する。ただ人殺しなどの罪を犯した人は重い障害などを持つことになるけど。それがその人達に当たる罰だね。」
「そうなんですか。」
今は感情がとても薄く感じる。そのためあまり凄いとは思わなかった。
「質問はそれで全部?」
僕は答える。
「はい」
「質問少ないねーまあ、人によるんだろうけど。じゃ転生後は何になりたい?」
迷わずに
「猫」
「どんな世界で暮らしたい?」
脳裏で読んでいた異世界チートのラノベを思い出し、それにしようと思った。
「剣と魔法の世界でチート、記憶はそのままで」
「分かったそれじゃ、またね。」
あっさりと神は答えた。
そして意識が飛んだ。
今日には次話投稿します。