独りの少女の話
ファンタジー系というか、異世界系の連載ものを書いている最中ですが、気分転換に書きたくなったので書きました。
これからもたまに短編小説を書くかもしれません。
中学校の教室、自分の席で私は過ごす。
周囲のクラスメイト達は思い思いの友人を作り、休み時間は当然のように席を立ち、決まったように友人の席に集まり、話をして、笑っている。
学校に何をしに来ているのだろう?
そんな言葉は、嘲りなのか自虐なのか。
私は勉強をしている。クラスメイトは交友関係を広げている。
どちらが正解なのか、どちらも正解なのか。
それとも正解なんてないのか?
たまに私はクラスメイトの話題に上がる。
「暗いよね。友達いないのかな?」
客観的に私を見たらそうなのだろう。きっとそれは正しいのだ。しかし。
「死ねばいいのに。」
ふと聞こえてくる言葉がある。私はそれを納得できない。
おふざけだろう。軽口なのだ。だけどどうして言う必要があるのか分からない。
私は周りを傷付けない。私は周りの迷惑をかけない。
私も別に周りを迷惑と思ってないけれど、静かにしている私より、喋って笑ってうるさくしてる周りの人の方が、迷惑な存在のはずだ。
だけど決まって、中傷を受けるのは私なのだ。
静かだからこそ、言い返さないからこそ標的になっているのだろうと、分かっている。
だけどその言葉で、傷付く私は確かにいる。確かにいるのだ。
私は変わりたいのだろうか?
私は変われるのだろうか?
きっと私は、変わりたくない。
このままの自分で生きやすい。そんな環境が欲しい。
でもそれは無理なのだ。
自分が変わりもしないのに、周りが変わって欲しいなんて、そんな願いは叶わない。
そんな我儘が通じる世界ではないのだ。
だけど私は変わらない。
だから周りは変わらない。
それで私は構わない。
私は変わらないけれど、きっと少し変わるのだ。
私は強くなれるのだ。