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僕は異世界で本を読んで成長していく  作者: 月裕 シンド
1章
17/53

17話


朝の食事は、昨日より静かにすんだ。レナードさんは、朝の鍛錬でもしていたのか汗を拭くタオルを肩にかけていた。エリアさんは、昨日と変わらずにこにことしている。ハンスさんは食事が終わるとすぐに、仕事があるといってどこかへ行ってしまった。アリスはまだ、眠たいのか、目元をこすっている。

ボルトは、僕の膝の上でぷるぷると機嫌がよさそうだ。僕も部屋に行ってリバーシを………


「拓也様」

「うわっ!びっくりした」


キアラさんが声をかけてきた。いつの間に後ろにいたんだ?


「驚かせるつもりはなかったのですが、すいません」

「別にいいよ謝らなくても、それで何かな」

「これが、拓也様の部屋で散らばっておりましたから、拓也様に許可なく捨てたら困ると思いまして」


いつから、あの客室は僕の部屋になったんだろう。それより、キアラさんが持っているものさっき作っておいたリバーシだ。そうか、またせたらだめだと思って、片付けないで来たから、キアラさんが持ってきたのか


「ああ、それはリバーシっていうおもちゃだよ」

「リバーシ?」

「うん、本当は、こんな紙じゃなくて小さな小石でもよかったんだけど」


キアラさんから、紙で作ったリバーシを受け取る。


「裏に黒と表に白で塗られていて、この台の真ん中に黒と白の2個を交互に置くところから始まるんだ。先行か後行を決めて、黒だった場合、白が黒に挟まれるようにして、はさまれた白は裏返して黒になっていく逆に白の場合も同じ、そうして、最後にどちらの方が多いか競う遊びなんだ」


僕は、口で説明してもわかりにくいと思い、口で説明しながらリバーシの手順を教える。


「なるほど、おもしろそうです」

「よかったら、相手になるよ」

「そうですか、でも、メイド長としての仕事が」

「客人を楽しませることもメイドとしての役目じゃないかな」

「拓也様、わかりましたでは、お願いします」


真面目に働いているんだろうな、僕はキアラさんの表情を見て思う。

リバーシを説明していたときに無表情ながら、目がきらきらとしていたのだ。



__________________________________________________________


5回くらいして、1、2回は僕の勝ちが続いたが3、4回くらいから、キアラさんが勝ちに近くなっていた。5回目は、僕の完全に負けだった。


「楽しかったよ」

「いえ、こちらこそありかとうございました」


キアラさんは、僕に一礼するとすぐに自分の持ち場に戻っていった。


「僕も自分の準備でもするか」


冒険者登録をすることにわくわくとしている拓也だった。

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