第7話:いざ王都に向かいます。身近な所からチェンジしました。
霞はリア充目指すらしい。
「ふっ…朝か。眠れなかったな。」
霞は昨日の精神的ダメージが大きく木の上で悶えていた。
「僕、チヤホヤされたり、注目されるの大嫌いだしな~。」
地球に居た頃、当時小学4生の時に学校の近くに山があり仲良しの友達と落とし穴掘ってたら恐竜の化石が出てきた。町中がその話題になったものだ。その発見者の僕がテレビや学校の一時有名人なっていて恥ずかしかったな。クラスメイトのあの注目と言う名の汚物を見るような眼が今でもトラウマだよ…。
村長達の眼、間違いなく僕と言う獲物を見つけた眼だったな。
「おばちゃんの料理美味しかったんだけど…仕方ない。違う所に行くか。あぁ眠たい。」
木の上から降りて取り合えず適当に歩き始めた。
「思い出せば宿屋に泊まる時に試しに漢字で書いたら理解不能な眼を向けられたな。カタカナで書くと「そっちで書いて下さいよ。」って言われたし…カタカナ?はっ!もしや」
霞は【メニュー】画面から自分の名前をタッチした。
すると名前が「ヨシノ カスミ」に変換した。
「おぉ。これならこの異世界と馴染めるかな。しかし何故にカタカナなのかが分からないが。あれ?」
名前を変えると何故か称号の「霞神拳伝承者」が「カスミ神拳伝承者」に変わってる。
「いやいや、別に変わる事ないだろ!ジョブスキルの霞変化はそのままだよ?」
ん~分かんないよ~異世界。
悩む「霞改めカスミ」だが気持ちがスッキリしたものがあった。
「よし!気分上げていこう。遠くてうっすらと見えてるのって街かな。人混み嫌いだけど…。」
カスミは走って行くと前から兵隊?の集団が現れた。
カスミは素早く木に隠れる。
兵隊の行列はカスミには気付かず進んでいくが会わなくて良かったと思う会話があった。
「おい、聞いたか。パロッサ村にモンスターの集団が攻めてきたらしいが壊滅したらしいぜ。」
「ああ。なんでも救世主が現れたとか」
「その為に確認してこいだとさ。これだから兵隊の仕事嫌なんだよ。」
集団が過ぎ去って行くとカスミはフゥ~とため息が出た。
「隠れて良かった~。あの兵隊達、村の確認で派遣されたのか。御愁傷様。さて街に向かうか。」
カスミは街に向かい歩いていった。
さくさく進むと街が見えてきた。
「見えてきた。美味い料理とかあるかもな。んっ!」
急に5、6人の野郎に囲まれてしまった。
「へっへっへっ、ガキ!金目のもん寄越しな!」
「言うこと聞かねぇと痛い目見ることになるぞ!」
カスミは考える。もしかして…カツアゲ!?しかし見るからにゲスな野郎だな。
「一人に対して集団で襲うなんて最低だぞ!」
「おい!ガキが。俺たちゃ盗賊なんだぁよ!やり方なんて自由なんだよ。」
つくづく救えない奴等だな。…消すか。どうせカスミ神拳って殺人拳でしょう?えっ!違ったっけ?
考えていると盗賊の一人がナイフで切りつけてきた。
「けぇひゃひゃひゃ!死ね!ガキが!」
身体は自然と回避行動を取り避けて相手額に人差し指を当てる。
「笑い方もゲスい!指崩点。」
盗賊は意識を失い気絶する。
「なっ!なんだこのガキは!?やっちま…えっ!」
カスミは素早く盗賊達の額に人差し指を当てた。
盗賊達はバタバタと気を失い倒れた。
「…ふっ、つまらんものを倒してしまった。」
よし!いいセリフが決まった。
1度は言って見たかった某泥棒アニメに出てくる仲間のセリフ。地球でそんな事言ってたら中二病ぽくて恥ずかしいでしょう?ここは異世界だしセーフにして置こう!うん。
カスミはニヤリとしながら街を目指すのであった。
ちなみに盗賊達は帰ってきた兵隊の集団に捕まったそうです。
次回:ギルドカード?ないよ!そんなの。街で登録します。
予告:OKOK!神でぇーす。カスミちゃんあんなセリフ言いたかったんだ…プププッ。恥ずかしいね~(笑)。ギルド登録するみたい。
次回よろしくね。