第2話:神様はチートが好きでした。ってこれじゃ怪物じゃねーか!
さくさく進むよ。霞の異世界デビュー。
神様が僕を異世界に飛ばした…気付けば緑豊かな草原に立っていた。
「…マジで異世界か~。ようやく実感が湧いてきた。やったぁ!」
霞は喜びを爆発させていた。
あのチャラい神のせいでいまいち異世界を感じなかったからな~はぁ~。でも異世界サイコー!ヒャッハー!
すると頭の中から女性ぽいアナウンスが言葉を告げる。
「ステータス画面の確認の為、【メニュー】と言葉を告げてください。」
霞はビクッ!としながら回りをキョロキョロ確認する。
「何もいない…そうか!ゲーム見たいにレベルやアイテムが確認できるって事か~。よし!【メニュー】。」
するとポーンと音を発しながら目の前に半透明の板状が現れた。そこにはニコニコとかけ離れた内容が記載されていた。
名前:吉野 霞
種族:人族(異世界人)
年齢:17
レベル:1
職業:格闘家(固定)
体型:普通
所持金:0
状態:良好
アイテム容量:(0/10000)
〈ステータス〉
HP/MP:1000/0(HPのみ+レベル補正)
攻撃力:1000000(MAX固定)
防御力:1000000(MAX固定)
魔力 :0(固定)
魔攻力:0(固定)
魔防力:10000(+レベル補正)
回避力:10000(+レベル補正)
幸運度:10000(+レベル補正)
〈ジョブスキル〉
〈スキル〉
全種族言語日本語変換(異世界用)
全鑑定
あの日…僕は…。
〈称号〉
全知全能の神の加護
霞神拳伝承者
伝説を告げる救世主
少しの間、霞は言葉を失った。
「…………って、えええええええっっっっっ!!!!!なっ、何このステータス!?何か格闘家で固定されてるし!
攻撃力、防御力MAX!?チート過ぎるだろ!他も高い感じだし!何よりも!!
この称号なんなんだよ!全知全能!?あのチャラい神が?
霞神拳?って何?生まれてこの方武術とか学んだことないんだけど!!
伝説を告げる救世主!?恥ずかしっ!何も救ってもないのに救世主!?マジで勘弁してよ。
そんなに心はビックマウス(大口)じゃないからさぁー!」
霞の脳整理がパニックを警告し、その場で白目になりながら地面によつんばになった。
あの神は僕に何をさせたいの?新手のチャライジメ!?マンガの救世主になれないよ!マンガだから面白いんだよ。本当に起こったら事件だよね?ここではオールフリーなの?
霞は天を見上げて叫んだ。
「怪物じゃねーか!!!このチャラ神がぁぁぁぁああああ!!!!!」
虚しくも広い草原に木霊するのであった。
気持ちを落ち着かせる為少しの間草原に寝そべる霞。
「…異世界か~はぁ、諦めるか…んっ?そう言えばジョブスキルは何かまともだったな。」
ステータス画面を見ていたらポーンとアナウンスが鳴る。
「詳しい詳細は画面をタッチして下さい。」
「ここだけ地球ぽいなぁ。ジョブスキルをタッチっと。」
全種族言語日本語変換:異世界人御用達スキル。すべての種族と会話が日本語に変換される。
全鑑定:種族、場所、アイテム等がすべて鑑定される。ビックリ箱の天敵スキル。
「おぉ。普通ぽい!何故か心が落ち着く。ビックリ箱ってモンスターかな。んっなんだこのスキル?」
霞が一番最後のスキルを確認する。
あの日…僕は…:自爆魔法。この異世界唯一魔力消費0で発動される魔法。爆発は芸術だよね~by神様。
「要らねぇ上に使いたくねぇよ!なんで自爆なの?魔法使いたいって言ったけどこれじゃねぇーよ!」
チクショウ、あの神め。何が芸術だよ。僕死ぬだろ!?
また気持ちが沈む霞。
気持ちを入れ替えてようやく歩き始めるのであった。
次回:魔物?村人?発見したけど…襲われてますよ。
予告:ヤッホー!神でぇーす。霞ちゃんマジ化け物だよね~プププッ。村人発見だね~。次回よろしくね。