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世界を繋ぐお仕事 〜非日常へ編〜  作者: na-ho
ゆけむりのむこう
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51 距離

 ◯ 51 距離



 次の日、マシュさんに昨日考えてた事を話したら、すでに考えてくれていて、半分は叶った。


「アストリューではメレディーナに許可を貰って、スフォラがある程度周りのエネルギーを集めて変身出来る機能を付けた。地球ではまた違うルールがあるから出来ないが、まあここでのリハビリ中は楽しめるだろう。メレディーナもペットとの触れ合いは良い、とかなんとか言ってたしな。持ち主次第で徐々に育つタイプだから、まだ反応はないだろうが、そのうち感情も出てくる。喧嘩しないように精々可愛がれ」


 そう言って調整の終ったスフォラを返してくれた。


「マシュさんはこういう機械は使ってないの?」


「研究の為に使っているぞ、時間節約になるし便利だからな。ほぼその為に開発したようなもんだ」


 開発ってことはやっぱりこれを製作したんだ。


「ペット機能は付けてないの?」


 聞くと無言でちょっと笑いながら、僕の目の前に腕を出した、その腕に絡み付いた水色のクリスタルっぽい蛇が突然現れた。


「わっ!! ……ビックリした」


 目の前に蛇の顔を突きつけられて、心臓が跳ねるかと思うほど驚いた。爬虫類とか昆虫は余り得意じゃない。嫌いではないけど、心の準備がいるんだ。あんまり、驚かせないで欲しい。と言うかわざと驚かせたみたいだ……マシュさんが満足そうに笑っている。


「顔があった方が良いというのを聞いて、すぐに思いついたんだ。やっぱり、姿を持たせると違うな」


 マシュさんが目を細めて嬉しそうに、蛇の動きを追って見ている。う、爬虫類好きな人なんだ……もふもふが通じない訳だ。でも、クリスタルの蛇はすごく綺麗だと思う。


「一応、初心者の為に雛形も用意したから、好きな形に変化させると良いぞ」


「ひながた?」


「ああ、意外と立体の姿形を表現するのは難しいらしいからな、一応付けた。複雑になると余計に時間もかかるし、ある程度の型が出来てる雛形から、自分の好きに色とかカスタマイズした方が簡単だ。何通りか登録しておける仕様にしたから、自分の持ってるスマホの形でも自由に出来るぞ。雛形以外では写真や絵、自分の書いた絵とかでも立体化出来る機能もつけたが、動きが今一だ。映像からの取り込みが一番良かったな」


 そう言いながら、蛇から銀色の蜻蛉に変化させた。よく見ると生物というより機械っぽい。


「すごい……。蛇はそんなに好きじゃないけど、クリスタルっぽい蛇はすごく綺麗です」


「そうか。私もあれは気に入っている。G(ゴキ)にして脅かすというのも考えたが、ガキ臭いので止めた。アキもそういう目的では使うなよ?」


「マシュさん……誰にしようとしたのかは聞かないでおきます。僕もそこまで子供じゃないから、しないです……というか家でやったら速攻で潰されそうだけど」


 ふと、Gと聞いて思い出したのが母さんだ。母さんの台所のG退治は、あり得ないほど早い新聞紙攻撃がスパンと決まるのだ。あれは長年の実戦に因る積み重ねで得られる技だ、中々真似は出来ないと思う。家でスフォラをGにする事は壊して下さいと言ってるのと同じだ。

 それを考えると外でも危険がありそうだ。昆虫関係は気をつけて選ぼうと決心した。いや、やっぱり毛がいる。もふもふが好い。僕は毛のある動物をまず、登録する事を決意した。


「潰されるとはどういう事だ」


 マシュさんが聞いて来たので、母さんの新聞攻撃を説明したら、


「それは考えてなかったな……反応が攻撃に出るタイプがいるのか。興味深いな、普通の主婦となるとそういう反応があるのか」


 ちょっと嬉しそうな顔で、Gについての反応の違いを考えているようだ。


「昆虫関係は気をつけて選ばないと難しいかも……。明らかに偽物的な色にして玩具っぽくしないと地球ではダメかもしれないな……珍しい昆虫にしたら、持って行かれそうだし」


「ふ、一般家庭と研究者、又は昆虫マニアでの反応の違いについてか? 面白そうだな」


 うーん、マシュさんの見方って分類する感じなのかな。


「……好き嫌いの個人差が激しそうだよね。昆虫と爬虫類って、僕も余程じゃないと手が出ないな」


「そこからか。ちなみにアキは何がダメなんだ?」


「え、あー、ムカデとか足が沢山付いてるとか、噛んだりする虫とか、芋虫とかのグチャっとしそうな感じとか……かな」


「爬虫類が入ってないぞ」


「え、あーワニとか? なんか硬そうだし……歯が怖いかな」


「そうか、割と近い感じだな」


「え、マシュさんも同じのが苦手とか?」


「いや、触ること前提だからだ。見るだけじゃ無くてな」


「あ、そういう近いですか」


「水槽とかで飼う魚系とかつまらないタイプだろう」


「……そうかも。熱帯魚は綺麗けど触れないし。そういえばマシュさんは何が苦手なんですか?」


「……秘密だ」


「えっ、何ですか? それは何かずるい。んー、もふもふ系が苦手とか? ネズミとか……」


 僕はマシュさんの顔を見ながら、女性が苦手そうな物を考えたが、そもそも普通の感覚と違うのに、当て嵌まるのか怪しい事に気が付いた。まあ、何となくだけど、反応からしてもふもふ系っぽい、何かまでは突き止めれそうにないけど。それとも僕がもふもふ好きだから黙ってくれてるのか、そんな遠慮はいらないんだけどな。


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