4 異世界間管理組合
◯ 4 異世界間管理組合
「うん、まず組織の名前からだね。異世界間管理組合って言うんだ。まあ、聞いただけだと怪しげな組織っぽいのがイマイチだけど、中身はまともだと思うよ。ボクたち神格を有するものが集まっている組織は実は色々あるけど、ここは自由度も高いし、変な洗脳も無い。それに、おもしろい奴が多いから楽しいと思うんだ。組織のトップなんて、とんでもない変態じじいだしね」
レイが何故かウインクを飛ばしながら説明を続ける。
うん、まあ、レイもいるし、お世話になる気はかなりあるんだ。これも何かの縁なのかも知れない。とりあえず、全く知らずに飛び込むのは僕の性分じゃないからしょうがない。言いたくないけど周りからは鈍臭いと良く言われてるんだ。迷惑かけるだけかもしれない……。いや、慎重なだけなんだ、前向きに考えよう……うん。せめてどんな事してるのか理解しないと。こんなに勧めてくれてるんだ、ちゃんと返事したい。
妙に上機嫌な感じで続きを説明してくれたのをまとめてみる。レイの話は脱線が多くて長いけど、おもしろい。話に夢中になってなかなか戻って来れなかったりするんだ。まあ、おかげで難しい話も飽きなくて助かった。
普段は、異世界間同士の取引の仲介が主な仕事らしい。必要によってはトラブルの調停も引き受ける。
・あらかじめ決められた組合の基本規則に従い、世界同士の取引の管理や、不正の監視。(問題がある場合報告して再度確認し、トラブルを事前に避ける。今回、僕も巻き込まれた召喚も規則に則って、送り先の世界に合わせてここで魂や体の調整をし、問題や不正が無いか確かめてから現地に送るようになっているようだ)
・異世界間、もしくは個人(神)の間での仕事の斡旋。
・規則の違反者や違反組織には罰則を与えたり、その調停。
・異世界間での旅行の情報紹介。
・世界が壊れた場合に周りへの悪影響を押さえる為の中間界の管理と監視。
職業紹介から、旅行業まで……幅広い。もちろんこれらは組合に属している世界間しか適応されない。
短いけど、めちゃくちゃ時間がかかった回です。
小説って書くの難しい。