表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界を繋ぐお仕事 〜非日常へ編〜  作者: na-ho
いきなりですか
20/159

19 階段

 ◯ 19 階段


 結局、本当に呪っぽいみたいだ。トシに相談する前で良かった、さすがに本物じゃ相談されても対処出来ないよね……。


「ック、ション」


 ん、なんか本当に風邪引いたかな、本物の非日常に触れて寒気がしてるのとどっちだろう。幽霊とか苦手だけど出るんだろうか。ホラー映画を思い出して背中に悪寒が走った。

 そんな事を考えてたら、お福さんが目を覚ましたようでこっちを見てる。寝ぼけてるというのに、貫禄あるお姿だ。まあ、お福さんの場合はそれが癒し効果になるというか魅力だと思う。ダラーとしたお姿が、平和の象徴のようだ。見てたらさっきの変な考えが些細な事に思える。


「いいな。猫って、悩みとかなさそうだし、幽霊が来ても大丈夫そうだ。ックシュン」


 ベッドに戻ろうかと考えてたら、玄関から音がした。多分、母さんだろう。


「ただいまー」


 やっぱり。声で帰ってきた人物が分かった。


「おかえりー、母さん」


「あら、起きてて大丈夫? お昼はちゃんと食べた?」


「あ、忘れてた……」


 色々あったから、すっかり忘れてた。


「もう、冷蔵庫に入ってるから食べなさいって言ったでしょ?」


「えーと、ソファでさっきまで寝てたんだ」


 頭を掻きながら、適当に誤摩化した。


「またそんなとこで寝て、風邪でも引いたらどうするの、せめて上着を来てきなさい。この時間じゃ夕飯が食べれなくなるわね、軽いものだけお腹に入れとく?」


「うん、少し食べようかな。あーでもやっぱりいいや、夜まで待つよ」


「そう?」


「うん、今食べたら止まらなくなりそう」


 母さんがくすくす笑ってる。


「もう、分かったわ。宿題は終ってるの?」


「あ」


 そう言えば、残ってたな。


「夕飯までの時間にやってきたら?」


 僕の顔で察したのか母さんが言った。


「うん、そうするよ」


 自分の部屋で宿題を済ます事にした。夕食の時間、母さんに呼ばれて下に降りようと部屋を出たら、塾から帰ってきた妹が階段を上がってきていた。松葉杖も持っているので上がりきるまで待っていたら、妹が話しかけてきた。


「昨日のは、わざとじゃないから……。落とそうとしたんじゃないの」


 俯いて目を合わせようとしなかったが、仕方がない。


「それは、わかってる。落ちる前、驚いてたし。……鈍臭い兄ちゃんで悪かったよ」


「うん、その、わざとじゃないって分かってくれれば良いの」


 こっちをちらっと見てホッとした顔を一瞬見せたが、またいつもの感じに戻った。


「あんなぐらいで落っこちるとか、本当に鈍臭すぎだし、背もわたしと変わんないし、かっこ良くないし、バカだし、良いとこ無いじゃん、恥ずかしいし、最悪だよ」


 そう言いながら自分の部屋に入って行った。あのー、反抗期でも酷すぎませんか? 妹様、もちょっとお手柔らかにして下さい。そこまで言われると落ち込みすぎて戻って来れませんから、もう泣きそう。それこそもう一回、階段から落ちたくらいに、なんか痛いです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ