表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界を繋ぐお仕事 〜非日常へ編〜  作者: na-ho
いきなりですか
2/159

1 逸脱

初めまして。ページを開いて下さってありがとうございます。

誤字、脱字、アドバイス等ありましたらよろしくお願いします。

2014、12、2プロローグを差し込みました。

順次書き直していきます、終り次第続きに入ろうと思います。

 ◯  1 逸脱


「はじめまして、異世界間管理員です」


 スーツ姿の眼鏡をかけたお姉さんが、集まった人達に向かいニッコリ笑いながら挨拶した。ここは何処だろう……と、続きを考える暇もなくお姉さんは続けた。


「みなさんは、異世界へ召喚されました。帰る事は出来ません。行き先は皆さんの世界でいう剣と魔法の世界。今までいた世界とは違った理の世界になります。これより、これから向かう世界でのスキルを決めて頂きます。尚、元の世界でのスキルも持ち越せますので、それに合わせてスキルを決めて下さい。質問は受け付けません。召喚された事実を潔く受け入れてスキル決めを行なって下さい。ちなみにここでの記憶は残りません。では、始めて下さい」


 突然、目の前に半透明の薄いボードが現れた。PCの画面だけみたいだ。


(うわっ、ビックリした。)


 あれ? 声が出ない?


(あ、あーあー?!)


 声を出そうとしていたら目の前のボードが、チカチカと点滅だした。見るとボードの真ん中に文字が出ていた。


 ー スキルをスムーズに決めるために声は出ないようになってます。時間も無いのでこちらに集中して下さい ー


(はっ、はい)


 画面がパッと変わって、そこに僕のステータスが書かれていた。



 名前: チアキ アユカワ 

 性別: 男

 年齢; 16

 レベル: 3

 生命力: 10

 魔力: 20


 筋力値: 3

 知力値: 5

 俊敏値: 3

 耐性値: 6

 器用値: 5

 運: 2


 スキル

 家事1 歌唱1(呪)



 ー あなたにお勧めのスキルです。あなたの場合は20ポイント分が選べます ー 


 と、書かれた下にずらりとスキルが並んでいた。しかし、正直よく分からないというか、まだ混乱して頭が働かなかった。


 おちつけ、落ち着かなきゃ。こんな時は深呼吸だ、目を閉じるんだ。はあー、すうー、歌唱(呪)って何だ、いや、落ち着けー、はあー、でも(呪)って? 嫌、ダメだ。今は落ち着かなきゃ……吸ってー、吐いてー、頭を空っぽにするんだ……すうー……はあー……。

 3分ぐらいして、おそるおそる目を開けもう一度スキルを見た。瞑想1が増えていた。


(ええっ?!)


 こんな事で? 増えたよ。どうなってるんだ〜っ! 選んでも無いのにっ増えてるっ!! なんだっこれは?!

 僕は頭を抱え、さらに異常な事態に動悸が激しくなってきた。するとまた画面が点滅し、見るとスキル画面ではなく文字が書かれていた。


 ー 落ち着いて下さいっ、もう一度、瞑想をお勧めします ー


(ああっ、そ、そうします)


 僕は助言に感謝しつつ、もう一度瞑想を始めたが、今度は思考が止まらずうまくいかなかった。

 スキルを決めるってなんで? 異世界ってなんだ? レベルがあった……レベルってゲームとかの? でもゲームじゃないみたいだし何か違う、なんかモヤモヤする。

 元の世界、僕のいた世界のスキル? いや、そもそも何でここにいるんだ? それが思い出せない、何か違う……おかしいよ! こんなこと嫌だ!! 違うって言ってる、なんか僕の中で反抗してる、心がついていってない、頭の中がグシャグシャで違う事が分かってるのにっ、あの数字は何なんだ? 

 ああ、落ち着かなきゃならないのにっ! どうして何を基準にあんな数字になって、どうして数字なんだ、ステータス? 僕は、そんなの決められたくない、嫌なんだ評価されるのは……価値を勝手に決めないでっ! 世界に決められるのか? 逃れられないのか? ああ、この疑問はどこから? 

 あああっ、そうだ、決めるのは僕だ自分の存在を決めるのは自分だって、自分がどうありたいかは自分で決めたいんだ、いきなりどこに行くって言うんだ? こんな訳の分からない事を何で押し付けられなきゃいけないんだ! 嫌だ! い・や・だっ!! な・ん・な・ん・だ!! も・う・っ!!!


 パシッと何かがはじけるような感覚の後、頭の中にあった霞が晴れるように記憶が戻って来た。目を開けるとボードが無くなっていて、替わりに椅子とテーブルがあり、金髪の少年が対面の椅子に座ってこっちを見ていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ