少女は俯く。少年はシラナイ
尚斗「あぁああぁぁぁあ・・・」
小夏「此処何処だろうーね!」
尚斗「そこ笑顔で元気よく言うとこじゃ
ないだろ!?」
そう、行き止まりで
よく言う「迷子」になったんだ。
小夏「うーん・・・((尚斗「戻ろうか」・・・はぁい」
小夏はガッカリそうに言ってこちらを
横目に見てくる
尚斗「な、何だよ・・・;」
小夏「べっつにぃー」
口を尖らせてさっさと来た方へと
戻っていく小夏。
・・・俺ってなんかしたっけ・・・?
全然憶えてないや・・・。
尚斗「ちょ、置いて行くなよ・・・」
そう俺の小さい体が小夏を
追いかけると小夏は普通に
歩いている様だ
小夏「それよりさー何かさ」
ガサッ
小夏が言いかけたら何か
音がした。
尚斗「!?」
小夏「んっ!?」
その音がした方をがんみしていると
人影が出てきた
ガシャガシャっ
?「あうえー・・・いったぁー・・・。」
尚斗「え゛?」
小夏「何で・・・」
そこには見覚えのある人が居た。
終業式以来あっていないアイツが・・・。
?「あれ?尚斗と小夏だ・・・。久しぶり」
そう爽やかな笑顔で答えるアイツ
この状況で久しぶりかよっ!!!
呑気だなコイツ・・・。
尚斗「えっと・・・久しぶり?奏奈。」
小夏「久しぶりだねーっ!!」
奏奈「ていうかどうしてこんな
所にいるの!?」
そう焦りながらいう奏奈
どうして瞳孔を開きながら
聞いて来るんだ。
驚きすぎだろ・・・。
あ、こいつは俺らの友達の奏奈って言うんだ。
一応男だからな
とりあえず答えるとしよう
尚斗「探索。」
奏奈「探索とか・・・でてってよ」
そう言う奏奈。
怒り気味で言っているのがよく分かる。
そう、奏奈はワントーン低い声で少々
俯いて居て顔が暗いのである。
小夏「何で出てかなきゃいけないの・・・?」
尚斗「・・・。」
小夏は心配そうな顔をして奏奈に聞いている。
・・・に対して俺は黙っている。
奏奈「何だっていいでしょ。しかもさっき
僕のお父さん踏んだくせに!!そんであやまり
もしなかったでしょっ!!」
尚斗「え?お父さん・・・?」
小夏「あれっ・・・奏奈って孤児でしょ・・・?」
そう。奏奈には両親が居ないのだ。
なのにどうしてお父さんという単語を
言ったのだろうか・・・。
急に奏奈は「しまった!」と言う
顔をしてあわただしくしている
奏奈「ええぇっと・・・」
焦っている奏奈に対して俺等は
何も追いついていけない状態で
無言である。
?「はいはい;奏奈は頑張ったから・・・。」
(ていうかお父さんって・・・。)
小夏「あぁーっ!!」
小夏はその奏奈のお父さん(?)をみて
叫んだ。そう、そいつはさっきの・・・
尚斗「さっきの不審者だ・・・。」
不審者だったのだ・・・。
え、ちょい、コイツって人間か・・・?
だって犬の尻尾と垂れている耳が
あるんだぜ!?;
でも、他は普通の人間だ・・・。
?「ちょ;違うって!」
奏奈「何処だ?不審者って言うのは・・・」
尚斗「!;えーあー奏奈、・・・やっぱいい」
俺はやっぱ言うのを中止した。
・・・禁句だと・・な・・・
小夏「ていうか、さ・・・このお兄さん
がちで誰さ・・・?」
?「お兄さんなんて嬉しいなぁー」
そうニコニコと言う不審者。
そこに注目すんなよ・・・。
馬鹿かコイツ
尚斗「さっさと答えろよ・・・。」
?「最近の若い子って怖いねぇ・・・;。
僕はね、真琴って言うんだ。」
・・・案外まともだった・・・。
そんな事を考えながら居たら急に
そのおじいちゃん(真琴が)のやつが
何か言ってきた
真琴「で、どうしたの?」
そう笑顔で聞いてきてすごく怪しい
人にしか見えない。
もしくはロリコンとかショタコン
すこし動揺しながら俺等は
無言になっていた。
小夏は何故か俯いていたが気にしないで置こう。
奏奈は何故か悲しそうな顔をしていた
・・・こんなときに何もしない俺は大嫌いだな・・
そう考えながらおじいちゃんの
問いに答えた