一つ、笑顔
夏の日。この温度、この暑さ、この幸せに久しぶり。
夏は久しぶりだ。
俺、尚斗は夏が少し好きだ。
そして、唯一1人だけの友達の小夏はよく遊ぶ。
この夏休みに一度会わなかったことはない。
・・・子夏の押し付けで来ているんだけどな・・・。
そんな頭の中で1人腹黒い奴のように愚痴っていたら
この俺以外に居ない公園のブランコに不意に
ギィッ・・・と言う誰かが乗ったような音が隣からした
とっさにその人物を確認するために振り返って見ると
そこにはさっきまで愚痴っていた子夏が居た
小夏「こんにちはっ!。尚斗君っ」
そういうと俺には太陽よりも眩しい笑顔を
俺に向けて言う。
尚斗「こんにちは、小夏」
俺は少し微笑む
小夏とはかけ離れた笑顔で
小夏「暑いねー。半袖で良かったぁー・・・」
一年中半袖に小夏はそんなの関係ないと
思ってたのは俺だけか・・・。
尚斗「確かに、今日は暑いな・・・」
そう小夏の話に同意をしたら、
小夏はこういってきた
小夏「えー。普通は一年中半袖なのに言ってる事が
おかしいぞ、とか言ってくれればいいのにー」
ブーブーとブーイングをしてちょっとだけ頬を赤くさせ、
頬を膨らませている小夏。
・・・何時もならそんなこといったら殴ってくるくせに・・・
言っている事が矛盾しているじゃないか!?
尚斗「・・・いや、うん・・わかったよ」
小夏「ちょっとーっ何その曖昧な返事ーっ!」
そんなこといわれても困ります小夏さん
小夏、自覚とかねぇのかよ・・・
尚斗「まぁ・・・男の事情って奴であってな・・」
そう俺がいいわけをしていると
急に小夏がこんな事をいってきた
・・・と、共に俺の顔面に激痛が走った
小夏「尚斗君のばかぁっ!」
尚斗「っ!?」
そう、急に殴られたのである
俺なんかした!?記憶にないんだけど!!;;
そう俺がゆっくりと起き上がっていると
小夏はこんなことを俺に言って来た
小夏「蚊がついてたから・・・・ついっ」
テヘペローとしている小夏を目の前にする俺
それではこの世の中には通用しないぞ・・・小夏・・・
そんなことを考えていたら
小夏が急に「あっ」とか行って来た
小夏「あのさーっ美優姉の家の裏庭に居こっか!!」
尚斗「へっ?」
突然の発言で爆弾発言をされた人の様に間抜けな声がでた
へっ?って・・・本当間抜けだな・・・
小夏はそんな俺の変な声を聞いてか、クスッと
笑い再びこう言ってきた
小夏「だーかーらっ!美優姉ん家にいこっかって言ってるから、
行こうか!」
尚斗「誰だよそいつ・・・」
俺の知らない奴の家にいったって・・・
楽しくないんだが
そして俺は小夏の返事を待ちつつ
片手にあったバナナコーラという飲料を
飲んでいる。
小夏「あれ?言ってなかったっけ?寒祭寺美優っていう人は
私の従姉妹なんだよ?寒祭寺家って結構有名何だけど
なぁー・・・」
尚斗「!?ごはっごほっ」
それを聴いた瞬間誰かがわかった
驚いたせいか、バナナコーラを吹き出して
むせてしまった
それに対して小夏は
小夏「うわっ!?そんな美味しくない変な
飲み物をはきださないでよっ!!」
こいつ・・・俺の味覚が可笑しいと
とでも言いたげな感じを出しやがって・・・。
尚斗「ごほっ・・・うー・・・何だよ・・・
美味しいんだからな・・・それで、いくの?」
小夏「うんっ!!」
飛びっきりのお得意な笑顔で言われた。
・・・そんなに行きたいのかよ・・・;
尚斗「じゃあ、さっさと行こうぜ。」
小夏「わかった!!」
そう言うと歩き出す二人。
俺は小夏に手を引かれながら、小夏は
俺の手を引きながら
現在は正午の12時26分。
・・・この時間なら遊んでて余裕だな。
そう思いながら寒祭寺の本家へと行く