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2人の日々②

「あぁ疲れたぁ」


「流石にフルコマは体にくるな」


午後の授業を終えて、大学の出口を目指して歩く。


時刻は5時を回っており、冬という事もありほぼ日は落ちかけている。


久しぶりの大学でフルコマというこ事もあり、いつも以上に身体に応えていた。


特に話す話題もないので、黙って歩みを進めていると、蓮が口を開く。


「なぁ涼?今日予定あったりする?」


「なんだよ藪から棒に、まぁ別に予定は無いけど」


「そうか、やっぱそうだと思っていたよ」


「ぶち転がすぞ?」


「すまんって。それで本題なんだけど、今日さ合コンがあるんだけど…男が1人来れなくなっちゃって、来れない?」


「却下だ」


いやいやいや、無理無理!!俺彼女いるし!

今結構スカした感じてキリッと言ったけど、内心冷や汗ダラダラだからね!?


優花のことは話せないし……もう予定無いって言っちゃってるし……


え、まじどうやって断ろう。


「頼むって、この俺の顔に免じて、な?」


両手を合わせてキラキラとした視線を向けてくる。

イケメンって何しても画になるなクソ!


とりあえず帰って優花に事情を説明すれば許してもらえるだろうか。


仮に許してもらえたとしても機嫌は確実に悪くなるであろう。


お詫びの品で帰りにコンビニの新作スイーツを買って帰ろう


「わかったよ、その代わり空気に徹するからな」


「乗ってくれると思ってたよ。合コンの場所なんだけど、ここからまぁまぁ距離あるから今から直で行くぞ」


「直で行くなんて聞いてないぞ?!」


「ほらさっさと行くぞ!」


蓮に右手をがっちりホールドされ半ば引きずられるような形で、駅まで連れてこされた。




――――――――――――――――



「皆さん、今日はお集まり頂きありがとうございます!今回の合コンを企画させてもらいました、入川蓮です。今日はみんなで楽しんでいきましょう。カンパーイ!」


『カンパーイ!』


和気藹々とした雰囲気。男4女4のごく普通の合コン。


そんな雰囲気に全く乗れていない人がただ1人…俺である。


とりあえず目の前に置かれているソフトドリンクを手に取る。


まだ19歳なのでもちろんお酒は飲めません。


…帰りたい


ちょびちょびとグラスに口をつけていると、自己紹介をしよう、という雰囲気になっていた。


蓮から時計回りに自己紹介していくようで蓮の左隣に

していくようなので自分の番は最後だ。ちょっと嬉しい。


蓮は陽キャパワー全開の乾杯した時のような明るさで、とても人が良さそうな自己紹介であった。


そこからは女子たちのグループに入ってゆく。


中にはお酒を飲んでいる人もいたようで、かなりハイテンションな人もいた。


そして回ってきた4人目の自己紹介。


髪の毛は茶色で髪型はボブというやつだろうか左目は前髪で完全に隠れている。自己紹介をしている最中は終始オドオドしていた。


名前は……紫雲楓さんだっただろうか。

あまりこの場に馴染めていないように見える。


ちょっと親近感を感じてしまった。


そして自分の番が回ってくる。


とりあえず最低限のことだけ言って終わろうと思い、名前、好きなもの、趣味を並べて軽く流した。


そして、少し経つと、人気な人たちに、人が集まりだす、男子だと蓮とかそんな感じだ。


こっちとしては助かる。変に絡まれたく無いし。


そう思い、テーブルの真ん中にあるポテトフライを摘もうとすると、紫雲さんが俯いてスマホをいじっているのを発見した。


流石にそこまで僕も拗らせて無いぞ、と思い、無視しようとしたが何故だろうか、声をかけてしまった。


自分と似た境遇による同情?それとも単なる気の迷いだろうか?まぁこの際どちらでもいい。


「何見てるの?」


「わ、私ですか?」


「君以外にいないと思うんだけれども」


「なんで私なんかに話しかけてきたんです?」


紫雲さんは予想通り困惑した表情を浮かべる。


「自分でも良くわかってないんだけど、多分紫雲さんが暇そうだったからかな?あ、あと何スマホで見てるのか気になったからとかかな」


まぁ半分くらい嘘だ話す口実を必死に考えた結果こんなのしか出てこなかったけど大丈夫だろうか?

ちなみにスマホで何見てるのか気になったのは本当ね?


「わ、私こういうところ来たことなくて、今回は友達に無理矢理連れてこられちゃって……何すればいいかわかんなくて」


「僕と一緒じゃん!」


「え?」


「僕もね実はあそこにいるイケメンに連れてこられたの。そんなに以外だった?」


「はい。佐々木さんモテそうなのに…」


名前覚えててくれてるんだ…うん多分この子はいい子だと思う。


「そんな事ないよ、彼女いない歴=年齢ってやつ、それでさっきスマホで何見てたの?」


「あ、それはですね私の推しのアイドルのライブ映像です!」


「へーアイドル好きなんだ。最近のアイドルは女性人気あって凄いよね」


「はい特に私が推しているカラフルパレッツっていうグループは凄くて」


???今なんて?カラフルパレッツ?頭の処理が追いついてないんですけれども。


ちょっとカルピス吹きかけちゃったけれども。


「特にこの子日下部優花って言うんですけど可愛くて…ずっと見たられます」


おっとーしかも優花推しと来ましたか……もうどうなでもなれ。


「本当だめっちゃ可愛じゃん。急に話変わるんだけどここにいる人って大学みんな一緒だよね?」


「はいみんな同じ大学だと思いますけど…?」


「うちの大学にさ……日下部優花があるのって…知ってる?」


「………えーーーームグ」


いきなり大きな声を出すから口を押さえ込んでしまった。そりゃ推しのアイドルが同じ大学だったらビビるよね。


「ファンなのに気づかないなんて……不覚です」


「同じ大学でも会わないこととかあるしそんな気づかないもんだと思うよ」


「そうですかね…」


そのあとは紫雲さんに優花のどこが可愛いとか、ここがちょっと抜けてていいとか、ダンスの時はかっこいいとか、いろんな優花大好き話を聞かされた。


まぁ自分の彼女が可愛いって言われて悪い気はしないか。


そんなこんなで時刻は午後9時を回ったところで蓮の合図で解散ということになった。


因みに紫雲さんとはまた優花の話がしたいとの事で連絡先を交換した。


そしてお開きになったのが9時半これはケーキを買って帰らないといけないかもしれない。













お読みくださりありがとうございました。

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