ep 16
ダンジョン探索と遭遇
巨大なコウモリを倒したレオたちは、再びダンジョン探索を開始した。
「このダンジョン、思ったよりも広いわね」
マリーは、周囲を見渡しながら言った。
「そうね。まだまだ、奥に進まないと」
カーシャも、頷いた。
レオたちは、慎重にダンジョンの中を進んでいった。
すると、前方から、何かが蠢く音が聞こえてきた。
「…何かいる」
レオは、剣を構え、警戒した。
音が聞こえる方向へ進んでいくと、開けた空間に出た。
そこには、冒険者の死体が転がっていた。
そして、その死体を囲むように、数匹のファイヤウルフがいた。
ファイヤウルフは、全身が炎に包まれた狼で、獰猛な魔物として知られている。
「ファイヤウルフ…!?」
レオは、驚愕した。
ファイヤウルフは、冒険者の死体を貪りながら、レオたちを睨みつけた。
「…数がいるわね」
マリーは、冷静に言った。
「油断は禁物よ」
カーシャも、警戒を怠らない。
レオたちは、ファイヤウルフたちと対峙した。
激闘開始
ファイヤウルフたちは、一斉にレオたちに襲い掛かってきた。
レオは、剣を振るい、ファイヤウルフたちの攻撃をかわした。
マリーの槍がファイヤウルフの体を貫き、カーシャの魔法がファイヤウルフを焼き払う。
しかし、ファイヤウルフたちは、倒しても倒しても、次々と襲い掛かってくる。
「くそっ!数が多い!」
レオは、苛立ちを隠せない。
ファイヤウルフたちは、素早く動き回り、レオたちを翻弄した。
レオたちは、徐々に追い詰められていった。
「…まずい…」
レオは、焦り始めた。
このままでは、全滅してしまうかもしれない。
何か、打開策はないか?
レオは、必死に考えた。
そして、あることを思いついた。
「(そうだ!あのスキルを使えば…!)」
レオは、百獣の王のスキルを発動した。
「百獣の王!」
レオの体が光に包まれ、姿を変えた。
現れたのは、巨大な熊だった。
「(熊の力で、奴らを押し潰す!)」
レオは、熊の巨体で、ファイヤウルフたちをなぎ倒した。
ファイヤウルフたちは、突然現れた熊に驚き、後ずさった。
レオの巨体がファイヤウルフたちを押し倒し、マリーとカーシャが魔法と槍で追撃する。連携は見事だが、ファイヤウルフの数は減らない。
「くそっ、キリがない!」
レオは焦りを感じていた。このままでは、ジリ貧だ。何か策はないか?
その時、一匹のファイヤウルフがレオの攻撃をかわし、背後から迫ってきた。
「レオ!後ろ!」
マリーの叫びが響くが、ファイヤウルフの爪は既にレオに迫っていた。
咄嗟にレオは体を捻り、爪を避けた。しかし、その拍子に足が滑り、壁に激突した。
ドン!
鈍い音が響き、レオは意識が朦朧とした。
「レオ!」
マリーとカーシャが駆け寄ろうとするが、ファイヤウルフたちはそれを許さない。
絶体絶命のピンチ。
その時、レオが激突した壁の一部が崩れ、奥に続く扉が現れた。
それは、隠し通路の入り口だった。
「…あれは…?」
レオは、朦朧とする意識の中、扉を見つめた。
「レオさん!あそこに!」
カーシャが叫び、扉を指差した。
レオは、最後の力を振り絞り、熊の姿から人型に戻った。
「…行くしかない!」
レオは、マリーとカーシャの手を取り、隠し扉へと飛び込んだ。
閉ざされた空間
扉はすぐに閉まり、レオたちは外界から隔絶された。
「ここは…?」
レオは、周囲を見渡した。
そこは、狭い通路のようになっており、奥には重厚な扉が見える。
「行き止まり…?」
マリーは、不安そうに言った。
「でも、さっきの扉がなければ、私たちは…」
カーシャは、レオに感謝した。
「ありがとう、レオさん」
「…礼なら、後で言ってくれ」
レオは、警戒を解かずに言った。
「…何か、聞こえる」
レオは、耳を澄ませた。
奥の扉の向こうから、低い唸り声が聞こえてくる。
「…まさか…」
レオは、嫌な予感がした。
意を決して、レオは扉に手をかけた。
迷宮の主
重い扉がゆっくりと開き、レオたちの目に飛び込んできたのは、巨大な魔物だった。
それは、牛の頭を持つ人間、ミノタウロスだった。
ミノタウロスは、巨大な斧を手に持ち、レオたちを睨みつけている。
「…ミノタウロス…!」
レオは、息を呑んだ。




