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(き、気まずすぎる……!!)

 鑪に抱えられて帝国から無事にハウスへと帰還した晶子達。英気を養う為に、ハウスで穏やかな時を過ごしているのだが……。

(き、気まずすぎる……!!)

 ハウスへ帰ってきてからというもの、晶子はこの数日の間、鑪とまともな会話どころか、顔すらも合わせられない生活を送っていた。

(あの時全力で拒否してしまったけどでもあの違うんです違うんです!! 決して鑪さんが嫌いとか嫌とかではなくてですねもう本当あたしのような一介のオタクに向けられるには恐れ多いと言いますかあのあの本当に好意的に見てもらえるのは本当に嬉しいんですけども!! 解釈違いが過ぎるんですよ!!)

 ゴンッと勢い良く、ダイニングテーブルに頭を打ち付ける晶子。キッチン側の席に座る彼女の向かいでは鑪が静かに茶を嗜んでいたが、晶子が起こした奇行に驚き固まってしまっていた。

(うるせぇな!! お前何回その台詞言い続けるつもりだよ!!)

(何回言っても言い足りんわ!! ああああああああああ嫌われてたらどうしよぉおお。鑪さんに嫌われたら、この先の人生生きていくの辛すぎる……しんどい……でも生きる……)

(最後に生きるって言うあたりがお前らしいな……)

 伏したまま心の中で騒がしく喚く晶子に、鑪の左隣の席によじ登ったアルベートが呆れて溜息を吐く。

(別に、お前も推しに好かれて悪ぃ気はしてないんだから、良いじゃねぇか)

(それとこれとは話が違うんだよいい加減にしろ)

(急に冷静に返すなよ)

 晶子がスンと感情が抜け落ちたような声色で返せば、アルベートはドン引きした様子でそれ以上何も言ってこなかった。

「あの……帝国で何かあったんですか?」

 何とも言えない気まずい雰囲気の室内で、唯一人、この状況について行けていない人物が声を上げた。晶子達の帰還から二日後に、手紙を受けて戻って来たダリルだ。

 彼はティーセットと御茶請けのクッキーが乗ったトレイを持ってキッチンから姿を見せると、会話の無い一同を見て首を傾げる。

「鑪が皇帝やらお姫さん方の目の前で、晶子に告った」

「えぇ!?」

「それはあんたが勝手に言ってるだけやろがい!! いらん事言うて話をややこしすんな!!」

 あらぬ誤解を生んでしまう前にと、ダリルが用意してくれた紅茶を飲みつつ、帝国での一連の出来事を説明する。

 彼はダイアナの事や帝国で起きた事件について、そのどれにも真剣な表情で話を聞いていた。

「かつて、英雄の皆様と共に戦っていた『異界の乙女』……まさか敵対する事になるなんて」

「……あやつは、我等の中でも一等か弱い存在であった」

 そう言って、鑪は遠い昔の事を語り始める。

「異界から喚び出された当初、あやつは武器すら持った事の無いただの乙女であった。喚ばれた理由を聞いても困惑し、家に帰してくれと言って泣くばかり……戦いどころか、魔物の存在も無かったという世界から強制的に召喚されたのだ、そうなっても仕方ない事だろう」

 未來と出会ったばかりの頃を思い出しているのか、鑪の声は何処までも凪いだように静かだ。

「しかし、召喚した者達は泣き喚く彼女の願いを聞き入れず、ただただ『世界を救う為に戦え』と一辺倒な事を言うばかり。次第に心を閉ざしていく姿に危機感を抱いた我等は、娘を連れて旅に出る事にしたのだ」

「当時って言やぁ、女神との戦争を目前にしたタイミングだったんじゃねぇのか? 良くまあ周りが許可したな」

「まさか。何を悠長なという声が大半だったとも。だが我を含む同士達は、か弱く今にも壊れてしまいそうな娘を戦場に放り込むなど、到底出来なかったのだ」

 五百年以上前の情勢を考えれば、召喚者達の意見は最もなものだっただろう。それでも、鑪達は一般論に流される事無く、自らの意思で未來を外へと連れ出す決意をしたのだ。

「泰平を求めるのに、必ずしも犠牲は付き物である。だが果たして、未來をその犠牲にしても良いものか。我等は幾度も話し合い、そして、あやつに委ねる事にしたのだ」

「……あぁ、なるほど。この世界が救うに値するかどうか、未來さんに決めて貰う為の旅ってわけね」

 晶子の言葉に鑪は返事をしなかったが、その沈黙が答えという事だろう。

(あたしはこの世界を、ゲームって媒体を通して知っているから割とすんなり戦う決意をしたけれども……普通に考えて、全く知らない場所に強制的に連れてこられた上に世界を牛耳る神を倒す為に命を懸けてくださいっていきなり言われても、そら無理ってなるよね……しかもこの感じ、元の世界には戻れませんくらい言われてたかも知れないな……)

 資料集等に詳細な記載は無かったが、十中八九そうだろうと思い胸糞悪くなる。それだけ、女神との戦争は当時の人々にとって最も重要で、尚且つ死活問題に他ならなかったのだ。

「我はどちらかと言えば、あまり会話が得意な方では無い。故に、未來が真っ先に心を開いたのは、水魔法の使い手であるマリンナーテルと知識の守り手たる賢人ラブライラだった」

「なるほど、女性のマリンナーテル様と柔和で物腰柔らかなラブライラ様なら、比較的話がしやすかったんでしょうね」

 言いながら、ダリルがいつの間にか一冊のノートを広げ、鑪の話を詳しく書き留めていく。こっそり覗き込めば、マリンナーテルに関して様々な事が記述されており、独自の解釈や何の書物から抜粋したか等が細かくメモされていた。

「……考察ノート作っちゃうくらいには、英雄の事が好きなのね」

「うわぁ!? ちょ、晶子さん覗き見は駄目ですよ!!」

「ん? これもしかして鑪さんのページもあるんじゃ? ……ちょっと失礼!」

「だだっだ、だ、だめですだめ!! あ、あぁ~!!」

 いやいやと首を振るダリルを軽く交わし、彼の手元からノートを取り上げた晶子。パラパラとページを捲れば、彼女の推察通り、鑪に関する項目が出て来た。

「いや、滅茶苦茶丁寧にまとめられてるなおい」

 他の英雄同様、鑪についても様々な文献や伝説などが丁寧にまとめられていて、思わず目を瞠る。

 どの英雄に関する情報も凡そ十ページ以上にかけてまとめられていて、とても分かり易い。所々に願望のような走り書きもある事から、ダリルが英雄に大きな感情を抱いているのは明白である。

「なるほどなるほど。つまり、ダリル君は鑪さんを含む英雄全員の箱推し。おいおい何で同士なのを隠してたんだよ言ってくれれば良かったのに! あ、ちなみに鑪さんの一番好きな所は? 鑪さんの何を知って推しになったの? 今こうして同じ空間にいる訳だけどそこんとこどう思ってる?」

「ああああああああああ!!」

「お前……鬼だな……」

 ニヤニヤが隠しきれ無い晶子に対し、色々と秘密にしていた部分を暴露されて、ダリルは真っ赤になって若干発狂気味だ。

 顔を覆って荒ぶる息子に、アルベートは同情の目を向けるばかり。鑪はと言えば、晶子の言う『箱推し』の意味は分からないようだったが、悪いものでは無いとだけ理解しているらしく触覚が嬉しそうに揺れていた。

「話戻すけどよ、結局のところ他のメンツは未來と打ち解ける事は出来たのか?」

「あ、あぁ。マリンナーテルとラブライラ、それとイグニスのおかげでな」

「イグニス? あの火の英雄が?」

 鑪の口から出た名前に、アルベートは意外だと声を上げる。

「うむ、あやつは行くべき道に迷い、足踏みをする者達に道を示す者。その心を落ち着かせる焚火のような暖かく穏やかな性分故に、相談を持ち掛ける者が絶えぬ程だ」

「なるほどなぁ。普段から人生相談やらなにやらで人の話を聞く事の得意な奴だからこそ、この世界に居場所が無いって思ってる娘っ子の本音を聞き出せたってとこか?」

 納得した様子のアルベートの呟きに、鑪は大きく頷いて見せた。

(うーん……この世界で英雄達ってどんな立ち位置なの?)

(どんなって、大昔の戦争で人々の為に戦った英雄だろ? 今は基本的に自分達のねぐらに引きこもってるから、ほとんどの奴等は英雄様に会った事もねぇよ)

(ねぐらって言い方よ……でもじゃあ、よっぽど長命な種族でも無い限り、それぞれの性格とかを知ってる人はいないんだね)

(そう言うこった)

 人々の為に女神の支配に抗い、その果てに人の姿すら無くして五百年という時の流れに取り残された英雄達。

 家族も友人も死に、本当の彼らを知る者はこの時代には誰もいない。

(それって、凄く寂しい事だよね)

 同じ志を持った仲間はいれど、彼らの存在は常に孤独が付き纏う。それが、晶子にはとても寂しく感じられた。

「それもあるが……あやつは未來に恋焦がれておったのだ」

(推しカプの気配を察知!!)

 しんみりとした情緒が、鑪の一言で急激に盛り上がる。何を隠そう、イグニスと未來の組み合わせは、晶子がWtRs中で最も好きな男女のカップリングだからだ。

「ははぁ~ん? なぁるほどなぁ~? つまるところ、イグニスは悪い状況に立たされてる好いた女を守ろうとしてたっつう事か!! で、その感じ。未來の方もイグニスに惚れてたな?」

「うむ」

(っかぁ~……!! 尊いが過ぎる……!!)

 突然すぎる供給に素のオタク部分が出てしまい、泣きそうなのを必死に堪えながら、晶子は天を仰ぐ。

「しょ、晶子さん? 大丈夫ですか??」

「いつものやつだから、ほっとけ」

「アルベート冷たすぎない??」

 心配してくれるダリルとは対照的なアルベートの辛辣な言葉に、別の意味で涙が出そうだった。

「はぁ~、でもまあ、話を聞く限りじゃ未來はお前らに何だかんだ懐いてたんだろ? だとしたら、あの憎しみ様にも合点がいくってもんよ」

(確かに)

 そっと横からハンカチを渡してくれたダリルに礼を言って目元を拭いつつ、晶子も同意見だと考えていた。

 淀みの精霊に洗脳されているのか、それとも唆されているのかは不明だが、少なくとも分かっている事がある。

 未來は、自分をこの世界に召喚した原因であり、大事な人達の存在を歪めた女神を憎んでいる。そして、その手先である再編者の晶子の事も。

(坊主憎けりゃ袈裟まで憎い……ってか)

 女神のせいで元の世界での全てを奪われてしまった未來からすれば、当然と言えば当然の事だろう。

(……そう言えば)

「未來さんの事で、一つ気付いた事があるの」

「気付いた事ぉ?」

 何かあったかと首を捻るアルベート達に、晶子は『気付いたある事』の説明を始めた。

「地下道で未來さんと初めて会った時、あの人スーフェちゃんの目の前に現れたじゃん? でもさ、それにしてはスーフェちゃんの反応が薄いって言うか、まるで見えて無いような感じだったじゃん?」

「言われてみりゃそうだな……普通、目の前に知らねぇ奴がいきなり現れたら、叫んだり驚いたりするよな」

「逃走した際の事を考えれば、《潜む者》は見えていた様子。となれば」

 曖昧に話を区切った鑪だが、恐らくは同じ事を考えているのだろうと晶子は頷き返す。

「未來さんが見えて無い……ううん、この場合、未來さんを感知できない(・・・・・・・・・・・)って事なのかも」(こんな所で魔力放流の制約に繋がっちゃうのかよ~!!)

 意見が一致してしまった事に、内心思いっきり頭を抱えるしかない。更に。

「でですね……これ多分なんだけど、他人が干渉してこないよう、認知と言うか、未來さんに関係する記憶が弄られてる可能性なくない??」

「……お姫さんの記憶じゃあ、俺達が未來とした会話も無かった事になってるってか?」

「……記憶の、改竄……って事ですよね?」

「……有り得なくは無いな」

 一同が思い至った結論に、部屋の中がシンと静まり返る。

 想定外の副作用に、流石の晶子も戸惑ってしまうのも仕方が無かった。なんせゲーム内で未來と会う時は、基本的に周囲に他のキャラがいないタイミングばかりだったのだ。

(ゲームだからあんまり気にした事無かったけど、今思えば確かに毎回誰もいないタイミングって不自然すぎるよね……こんな設定、資料集にも書いてなかったよぉ……)

 ここにきて知る事になった予想外の情報に、頭を掻き毟りたい衝動を抑えるのに必死だった。

「……この認識阻害? のおかげで、下手に彼女と関わる人が減るってのは良いの、かも?」

「まあ、今あいつは淀みの精霊の手下、だからな」

「……他の者が洗脳される可能性があると考えれば、不幸中の幸いであろうな……」

 WtRsでの未來の苦悩を知っている身の晶子としては、相手の不幸を喜ぶようで複雑な心境になる。しかし、鑪が言っている事も一理あるので、世界を再編する者としては少しホッとするところでもあった。

「しばらくは、様子見かな」

「だな。あの感じだと、この先も妨害仕掛けてくるだろうしよ」

(ああああ嫌だよぉ~、作中最強キャラと敵対とかマジ終わってる……)

 未來の動向に要警戒するという事で、一端彼女の話を終える事にする。それぞれがダリルが適宜入れてくれる紅茶や緑茶に口を付ける中、彼はおもむろに晶子をジッと見つめた。

「……え、何、どしたのダリル君」

 余りにもまじまじと見つめられ、居心地が悪くなった晶子がそう問いかけると、途端に何故か残念な者を見る目を向けてきた。

「いや……さっきの帝国の話に戻るんですけど、晶子さんって大罪人だなって」

「ちょっと待ってそれどういう意味!? と言うか蒸し返しちゃうのその話!?」

 憐れむような視線で鑪と晶子を交互に見るダリルに、自分のやらかしがジワジワと思い出されて思わず絶叫した。

「あ~……頑張れよ」

「……うむ」

 そんな晶子の様子にアルベートは肩を竦めると、テーブルに肘をつきながら顔を押さえる鑪の腕を軽く叩く。鑪は普段の彼からは想像出来ない程に弱々しい声で、短く返事をした。

「うん、まぁ……こいつ等の事は放っておくか。ところで、ダリル。お前の方は何か収穫はあったか?」

 アルベートの問いかけに、ダリルは一つ頷いて晶子の右隣に腰を下ろす。

「とりあえず、帝国から程々に近いところの街を三つ程回ってみたんだ。結構色々聞けたのは良いけど、割とやばそうなのばっかだったよ」

(帝国から近い街……設定資料集にも載ってない無名の街かな? こっちの世界の地理に関しては、メインストーリーに関わりのあるような場所以外ほとんど分からないからなぁ)

 ゲーム内での各町々の扱いは、それこそマップ上にだけ描かれる背景も同然の扱いだった。

 ダマスカ村のようなストーリー上訪れる村や街にはある程度のディティールが用意されていたが、それ以外の場所は基本的に、名前も設定されていない上辺だけの場所ばかりだったのである。

「どんな話だ?」

「一週間くらい前から世界のあちこちでモンスターが活性化してて、狂暴になってるやつが数種類いるみたいでさ」

(狂暴……?)

 聞いた事の無い現象に、晶子は首を傾げるしかなかった。ゲームを何百回と繰り返して来た晶子の頭の中には、WtRs内で起こる大抵のイベントがしっかりと記憶されている。

 そんな晶子の記憶の中にも、関連するようなイベントは心当たりがない。

(淀みの精霊の影響? いや、何でもかんでも精霊に結び付ければ良いってもんじゃないよね……これに関しては様子見しよう)

 全てを淀みの精霊のせいにして良いものか分からない為、一端狂暴化の話については保留する事にする晶子。

 頭の片隅に押し込めて、ダリルの集めて来た話を聞く事に集中する。

「近々、討伐隊が結成されるんだって。あとは……ここ数年で南の海域に暮らす妖精達が減ったとか、東南東にある暴風平野付近で年齢性別問わずに突然失踪する人が増えてるって話もあったかな」

 端的な内容であったが、晶子はそれらの事件が各メインストーリーに関わるものだと直ぐに合点がいった。

(前者は水の英雄・マリンナーテルが治める群れ珊瑚の岩礁だよね。あそこは周囲にある珊瑚全部がマリンナーテルの一部……分身だから、ちょっと骨が折れそうかも。失踪事件の方は、天空研究所か。風の英雄・ハーミズが巡回するエリアだけど、あそこは周囲を守ってる魔法防壁の巨大竜巻を何とかしないと辿り着けないしなぁ……)

 どれも急ぎ解決するべき問題であるのは確かだが、聞く限りでは各シナリオがまだ始まる前であると推測出来て、ほんの少しだけ安堵する。

 帝国編のように既に物語が動き出している状態では無いだけ、対策が立てやすいからだ。

 唯一魔物の活性化についてだけは凶事の前触れでなければ良いと思いながら、道中で魔物と出くわした際には出来るだけ対処しようと決める。

「ん~、イグニスの所にってのを最優先で考えんなら、南の海で妖精が減った原因を探すのが先だな。けど、暴風平野の失踪者も捨て置く訳にゃいかねぇし」

 アルベートの言うように、当初の目的である行方不明のラブライラを探すには、導き手であるイグニスの協力が不可欠だ。しかし、入口を塞いでいる炎の壁をどうにかしない限り、彼の元へ辿り着く事は出来ない。

 その解決策として一番有力そうなのは、南の海を管理している水の英雄、マリンナーテルの所へ向かう事だろう。

「僕も最初、そのどちらかで考えてたんだけど……最後に立ち寄った場所で、ある噂話を聞いてさ」

 すっかり空になってしまった晶子のカップを目敏く見つけ、ティーポットから新しい紅茶を注ぎながら、ダリルがその噂を語りだす。

「ここから真北にある山岳地帯に、神樹と呼ばれる巨樹とそこに暮らす有翼族という種族がいるんですが、どうもその神樹で近々、本当の神? が降臨するらしいんです」

「ほんとうのかみぃ~??」

 訝しむようなアルベート声が耳に届くより早く、晶子の脳裏に未來が地下道で言っていた言葉がフラッシュバックした。


——「そうそう! 実は数年前に神樹の方に行ったの! 黒羽(くろは)白雲(しらくも)の子孫達を見に行ったんだけど、何だか面白い事になっててね。まあ、あそこもそう長くは持たないと思うわ。女神の次に神に成り上がろうだなんて、愚かな人達よね」


 神樹と有翼族、地下道での未來の台詞。本当の神。

(……!! もしかして!)

 晶子の中で、一つのシナリオが浮かび上がった瞬間だった。

次回更新は、11/15(金)予定です。

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