「は、はは……冗談きついっしょ」
※ 一部文章を手直ししました。展開に変更はありません。
※ 違和感のあった冒頭部分を修正しました。
ヘリオ達皇帝一家を引き連れてアルベートが上座へ移動したのを確認して戦いの先陣を切ったのは、当然ながら晶子だった。
「烈閃・風刃!!」
一回転して薙刀を振るえば、風の刃が飛んでいく。アメジアが変化した怪物は直撃したそれに絶叫すると、晶子を睨みつけて尻尾を叩きつけた。
(んんん~直撃した割に手応え無いな。まあ、宝石族達のマナと淀みを合わせて生み出された存在だから、土属性を持ってても変じゃないよねぇ。風属性技なのに、効果は殆どなしなのはちょっと厳しいな……)
WtRsの世界には火・水・木・土・風・光・闇・無の八つの属性が存在する
それぞれ火は風に、風は土に、土は木に、木は水に、水は火に強いといったように循環し、光と闇は相互に影響を与え合って、無は全てに平等にと相性が設定されていた。
目の前の怪物は、アメジアという人間の素体に、大量の《潜む者》と濃密な宝石族達のマナを掛け合わせて生み出された存在。秘技は風属性であったが、直撃を受けても殆ど無傷だったのを鑑みるに、ほぼ間違い無く土属性モンスターだろうと当たりを付ける。
(土属性のモンスターって、どいつもこいつもカッタイんよね……にしても、ゲームの時のボスと比べてヴィジュアルが人寄り……元がアメジアだから、余計に戦いにくいな……)
ゲーム内で登場する帝国編のボスは、マナの暴走によって異形化したダイアナだった。背中に宝石鉱脈を背負った蜘蛛のような邪悪な見た目と悲惨なシナリオから、多くのプレイヤーが涙を流しながら討伐したと言う。
反面、今対峙している怪物はアメジアの面影を完全に残した状態で、下半身を含む各所が変異している。完全な異形系とは違って人の表情がありありと見えるせいで、晶子は酷く戦い辛かった。
「居合刀技・八重裂き!!」
「刺閃・麗花!!」
巨体に似合わぬ素早さで連続斬りを繰り出す鑪に合わせ、木属性のマナを注いだ薙刀で突き技を繰り出す。
名前の通り八重に連なった鑪の斬撃は怪物の硬い鱗にあっさりと傷をつけ、同じ土属性だとは思えぬ威力をしていた。
晶子の薙刀が突きたてられた所からは、青い燐光を纏った蔓草が伸び始める。蔓は怪物の全身を覆いつくすと丸々とした蕾を幾つも付け、瞬く間に花開くと次の瞬間には小規模な爆発を起こした。
先の攻撃よりは通じたらしく、怪物は苦しそうな奇声を上げてのた打ち回る。
(よし、相性は悪いけどなんとか……でもなんか、思ってたよりも弱い?)
尻尾による薙ぎ払いや叩きつけ攻撃を上手く受け流しながら、嫌に順調に進む戦闘に違和感を覚える晶子。
「おっしゃそこだー!! いけいけやっちまえ!!」
「コランダムやクリソベリルなどで出来た鱗に傷をつける事が出来るとは……流石、剣豪の二つ名をほしいままにする鑪様だ!!」
が、アルベートが試合観戦をする観客のように野次を入れ、その隣で鑪の剣術に関心をみせるアラゴの声に、そんな考えも霧散してしまう。
「感心している場合では無いですよ! アラゴ兄さん、僕達もお二人に加勢を……!」
「だがなトパシオン、今の俺達を見てみろ。ダイアナとやりあってボロボロにされ、善良な兵士達を逃すので精一杯。こうしてアイオラが治癒をしてくれているが、あの様子だと俺達が加勢する前に倒してしまわれるだろう」
焦れて今にも飛び出してきそうなトパシオンを諫めるように、冷静な声色でアラゴがそう言った。
一瞬だけアラゴの言葉にダイアナが反応したが、彼は一切彼女の方を見ずに、ずっと怪物の事を見つめ続けていた。
(おぉ、猪突猛進系熱血男子かと思ったけど、しっかりしてるとこもあるみたい)
トパシオンに同意して戦闘に乱入してくると思っていただけに、ここで弟の事を止めたのは意外だと晶子は驚く。
「ですが!」
「それに……俺達はあの怪物に剣を向ける事など出来ないだろう?」
「そ、れは……」
悲しさを堪えるように言った兄に、トパシオンが口を噤んだ。
(……今の彼は確かに怪物だけど、元は歴とした人間。しかも、それが愛する家族なんだから、剣が鈍ってしまうのも仕方が無い、か)
「おめぇ、言葉よりも行動派の兄ちゃんかと思ったが、意外と考えてんだな」
「む、意外とは何だ! 俺はディグスター帝国第二皇子、アラゴ・フェルス・ディグスターだぞ? いずれ国を治める兄上を支える者として、必要な判断が出来て然るべきだろう!!」
(おおう、この絶対にアメジアが王位を継ぐって疑わない姿勢……やっぱ兄妹だなぁ)
互いが互いを尊重し、尊敬し合う在り方にちょっとだけ癒されつつ、晶子は眼前に迫って来ていた怪物の手をさらりと躱す。
相性の良い属性攻撃を中心とした晶子の薙刀術と、練度と技術で圧倒する鑪の攻撃により怪物の体はボロボロで、尾の鱗も所々が剥がれていた。
(これで、トドメッ!!)
「斬閃・散華!!」
高く飛び上がった晶子が上空で薙刀を高速回転させれば、花が散るようにしてマナの刃が雨霰の如く降り注ぐ。
死にかけの蛇のような動きで体をくねらせていた怪物は、やがて蜷局を巻く形で動かなくなった。
(上半身は、きれーに蜷局の中に埋まって見えないや。でも、だいぶダメージ与えたし、今のでトドメさせたのでは?)
急に動かなくなった怪物に、決着がついたのかと晶子は武器を下ろす。
(……それにしても、なーんか嫌な予感がするというか、なんというか……)
喉に小骨が引っ掛かった時のような気持ち悪さに、胸が嫌にざわつく。なぜこんなにも気になるのか分からず、自分で自分に対して首を傾げていた晶子の耳に、スーフェの叫びが届いた。
「待って、待ってダイアナ!!」
丁度、上座に背を向ける形で立っていた晶子が何事かと思い振り返った刹那、その脇を小走りでダイアナが抜けて行く。
「は、え!? ダイアナさん!?」
咄嗟に手を伸ばすも、僅かに届かず空気を掴むだけ。追おうとするも、そこかしこの影から出現し始めた《潜む者》に行く手を阻まれてしまう。
(こいつら……! まだこんなに隠れてたの!?)
先程の比では無い蛇の大群に、晶子は足を止めざるを得なかった。鑪の方にも沢山の蛇が群がっており、彼もそれを捌くので一杯いっぱいのようだ。
「アメジア様!!」
手をこまねいている内に、気付けばダイアナが怪物の体に縋りついていた。
「私デす、ダイアナでゴザいまス! ドうカ、ドウカお顔を見せテ下さいマセ!」
(淀みの浸食が酷いのか、ダイアナさんの喋りが変になってる……あの状態で怪物と接触するのは絶対良くない!)
そう思いはするものの、しつこく絡んでくる《潜む者》のせいで近づく事すら出来ず、大きく舌打ちをする。
「ダイアナ! その怪物はお兄様ではありません! 目を覚まして!!」
「ウルさい!! 例え見目ガ変わロウと、このお方はアメジア様に違いない!!」
ダイアナを追っていきそうなのをアラゴに抑えられながら、スーフェが必死に呼びかける。だがダイアナは、その言葉を全力で否定して濁った瞳でスーフェ達を睨みつけた。
「……本当に、そう思っておるのか?」
「っ……」
静かな低い声で問いかけるヘリオに、ダイアナは答えない。そんな問答を繰り広げていると、重い物が床を擦る音と共にアメジア似の怪物がのそりと動きだした。
「アメジア様!」
蜷局の中に仕舞われていた体を持ち上げた怪物に、ようやく顔が見れたと喜びの声を上げるダイアナ。
そんなダイアナに怪物はゆっくり近づいていくと、何も言わずに彼女を抱きしめた。
「アァ、アメジア様……貴方様の為ナラ私、何でもイタシますワ」
恍惚とした表情で告げたダイアナが、そろそろと怪物の背に腕を回そうとした。
——バキンッ
「……ぁぇ?」
何かが割れるような音と共に、ダイアナの体に罅が入る。
(!? は!? アレまさか、胴体部分が口になってんの!?)
何が起きたのかと晶子が目を凝らせば、ダイアナの体に食らいつく牙のようなものが見えた。上半身をがっちりと咥えるそれは、時折不気味に蠢き、徐々にダイアナを飲み込んでいく。
「ドウシ、テ……アメジア、さ、ま……?」
呆然と呟きながら僅かばかりの抵抗を見せるダイアナの耳元に、アメジアの顔がすり寄った。
(……なんか、囁いてる?)
少し距離があるせいで何を言っているのかまでは分からなかったが、口元が僅かに動いているのは確かだ。
「あ、ァ……アアぁ……ソン、な……私は、タだ、アメジア様ノ為ニ……」
怪物からの耳打ちに、ダイアナはか細く、しかし絶望に叩きのめされたように嘆く。その感情に比例するように彼女のダイアモンドは罅割れていき、抵抗する事もやめてしまった。
「ダイアナ!! 化け物! ダイアナを放して!!」
「刺閃・芙蓉葬送!!」
怪物の中へ飲み込まれていくダイアナを救出しようと、スーフェが手にしていた剣を投げる。晶子も後に続いて花を纏った突きを繰り出すが、怪物は軽々とそれを躱し、あっという間にダイアナを食い尽くしてしまった。
「そんなっ、放して、アラゴ兄様!!」
「落ち着くんだスーフェ!」
(アメジア似の怪物ってだけでもしんどいのに、そんな存在にダイアナさんが食べられて……お姫ちゃんが半狂乱になるのも当然っちゃ当然か……)
血の気が引いた顔で兄の手を振りほどこうとするスーフェの姿に、晶子は致し方なしと奥歯を噛みしめる。
「晶子! 魔物の様子が些か可笑しい!」
「!?」
鑪に名を呼ばれて怪物を見れば、呻きながら身を捩っていた。
(随分苦しそうにしてるな……)
一体何が起こっているのかと怪訝な顔をしていた晶子だが、次の瞬間、予想を遥かに超える最悪の状況を目の当たりにすることになる。
——バキッバキバキッメリメリッパキンッ
異様な音を空間に響かせながら、怪物の皮膚を突き破るようにして、紫色の結晶が生え始めた。腰や腹部、額等の広範囲に及ぶそれは、色味などから推測するに、恐らくはアメジストであろう。
ほんの数十秒程の時間の末、怪物は宝石族のような容姿へと変異した。
「は、はは……冗談きついっしょ」
まるで、奇形の宝石族かと錯覚するような怪物の姿に、晶子の口から乾いた笑いが零れる。そんな晶子を一瞥した怪物は、更なる変化を遂げようとしていた。
(なんか、怪物のマナが両腕に集まって……しかもあのマナ……ダイアナさんの?)
怪物の体を流れるマナは、間違いなくダイアナのものだった。流れ込んだマナは徐々に変質していき、怪物の肩から指先までを覆う巨大なダイアモンドの剣へと変貌する。更には胴体部分も覆いつくし、ついに怪物はダイアモンド製の剣と鎧を装備した魔物になってしまった。
「ホント、勘弁してよ、ねっ!!」
乾いた唇を舐めながら、晶子は真っ直ぐに突っ込んできた怪物を受け流す。急激に上がった怪物の俊敏さに辛うじてついて行けているものの、かなり苦しい戦いを強いられる事になった。
「ふんっ!!」
一瞬反応が遅れ、あわや直撃する、と身構えた晶子の前に鑪が滑り込んだ。彼は難なくダイアの剣を受け止めると、しばしの鍔迫り合いの後、思いっきり弾き飛ばした。
「っ、ごめん、ありがと鑪さん!」
「安心するのはまだ早い。来るぞ」
鑪の言葉に呼応するように物凄いスピードでつっこんで来る怪物が見えて、晶子は慌てて武器を構え直す。
ダイアの剣が眼前に迫り、何とか躱そうとしたその時。
「待て待て待て!! ちょっ、どわ!?」
「でぇりゃああああああ!!」
「ロックエッジ!!」
アルベートの情けない悲鳴がしたと思えば、晶子と鑪の背後から弾丸の如くアラゴが飛び出し、手にした大剣で怪物の剣を弾く。そのアラゴを援護するように、幾つもの鋭く尖った岩の塊が怪物へと飛んでいった。
「あ、え、トパシオンさん!?」
突然の事に驚いて振り返れば、アイオラの治癒によって幾分かマシになったらしいトパシオンが、細剣を構えて次の詠唱に移っている。
「怪我してんだからまだ休んどけっつってんのに、とっとと走り出しちまうんだもんなぁ……邪魔すんなって放り投げられるし、俺様の扱い雑過ぎだろ」
「いや、すまぬ……誰に似たのか、我が息子達は少々無鉄砲な所があって」
「それぜってぇお前だろ?」
所々破損した鎧を脱いでアイオラに手当を受けているヘリオが、床に大の字で伸びているアルベートに向かって申し訳なさそうに言った。
父親同士思う所があるのか、息子達の無鉄砲さに呆れて見せるヘリオの言葉に、間違いなくお前の血だと断言する。
「てかよ、こいつ等さっき、あのバケモンに剣は向けれねぇっつってたじゃねぇーか。何でいきなり」
「……もし」
意味が分からないと言いたげなアルベートの指摘に、血が滲みそうなくらい細剣の柄を握り締めたトパシオンが答えた。
「あの怪物が本当にアメジア兄さんなのであれば、ダイアナに手を出す事なんて絶対に無い。あの二人は、心の底から惹かれ合っていたのだから……!」
(! そっか……彼らも、アメジアとダイアナさんの仲を知ってるから……)
ゲーム本編ではそもそも描かれていない事もあり、想いを告げ合っている訳では無かった筈だ。だが、アメジア達の関係は傍から見ても、相思相愛だったに違いない。
仲睦まじくお互いを慎ましく想い合う二人を知っているからこそ、アラゴとトパシオンは兄に似た怪物に武器を向けたのだろう。
「アースバイト!!」
覚悟を決めたトパシオンが、新たな土魔法を発動させた。床から土で出来た蛇が現れて怪物の体へと噛みつくが、ダイアモンドの鎧を身に纏った相手にはほとんど効果が無いらしい。怪物は煩わしそうに腕でそれを払うと、アラゴに向かって振り下ろした。
「くそっ」
「怯むなトパシオン! 戦い続けていれば、いずれ勝機は見えてくる筈だ!!」
「っ、分かってるよ!」
ほぼ互角の剣戟を繰り広げる兄からの激励を受け、トパシオンが再び呪文の詠唱を始める。しかし、晶子の目には、僅かにアラゴが押されているのが分かっていた。
(元になった素体の身体能力が、そのまま怪物のステータスになってる? ア”ア”~!! イレギュラーすぎてわからん!! とりあえず援護しに……!)
薙刀を構えて秘技を放とうとした晶子だが、不意に感じた見知らぬマナに動きが止まる。一体どこから流れてくるのかと良く観察してみれば、そのマナは怪物から漏れているのに気が付いた。
(怪物の……? でもこれ、ダイアナさんのマナじゃない…………! もしかして)
誰ものなのか予想がついた晶子は目を閉じると、意識を集中させてそのマナをもっと強く感じようと試みる。
今にも切れてしまいそうなソレを慎重に手繰り寄せ、自身のマナと絡ませると。
⦅……て、いますか。聞こえていますか⦆
聞いた事の無い男の声が、晶子に呼びかけて来た。本能的に、晶子はこの声が、ディグスター家長男アメジアのものだと理解する。
(聞こえてるよ。貴方は、アメジアさん……だよね?)
⦅あぁ、やっとこの声が届いた……そう、呼ばれておりました。しかし、今のわたしは、ただの化け物に過ぎません⦆
晶子からの返事に安堵したようなアメジアの声は、悲痛な色を含んでいた。
⦅わたしが至らぬばかりに、ダイアナをあのような凶行に及ばせてしまった……犠牲になってしまった者達に、なんと詫びれば良いか⦆
(貴方は悪く無いでしょ)
数多の犠牲を生み出したダイアナの行いは、到底許されるものでは無い。だがその根本は、大切な人との日々を取り戻したいという純粋な願いだ。
世間から見て悪だと断じられる事ではあるかもしれないが、晶子はそのダイアナの気持ちを否定したくなかった。
(ところで、どうしてあたし、アメジアさんと話が出来てるの?)
⦅これは推測に過ぎないのですが……貴女が女神の使者だからではないでしょうか⦆
アメジア曰く、晶子のマナが込められた秘技を幾つも受け続けた事で、怪物に混ざっている淀みが浄化されているのではないかとの事だった。
(淀みが薄れたから、怪物の奥底に辛うじて残ってたアメジアの意識が出て来て、こうしてコンタクトを取れたって事か……)
⦅女神の加護を持つ貴女と戦い続ければ、この身の淀みは全て浄化され、そう時間をかけず倒れるでしょう。それこそ、骨一つ残さずに。どうかお願いです。これ以上この国に災いを振りまく前に……家族の負担となる前に、わたしを……いえ、わたし達を貴方の手で⦆
(それは駄目!!)
消滅を願うアメジアの言葉に、晶子は即座に拒否を示す。まさか否と言われると思っていなかったのか、姿なきアメジアが動揺した気配がした。
⦅なぜです……? このままでは、もっと多くの犠牲を生むことになって⦆
(あのね、そもそもあの怪物はアンタじゃない)
息を呑んだアメジアの声に対し、晶子は心の中で溜息を吐きながらこう続ける。
(面影はあったとして、実態が伴ってるとは限らないんだよ? 怪物の素体はアメジアさんの体かもしれないけれど、あれはどう見たってモンスターでしょ)
⦅し、しかし!⦆
(悪いけど、あたしはアンタを倒そうだなんて一ミリも考えて無いから)
⦅っ、では、では一体どうすると言うのですか!?⦆
自分ではどうにも出来ない歯痒さをかみ殺した声色で叫ぶアメジアに、晶子はニッと口角を上げた。
(そんなもん、ハッピーエンドを目指すに決まってるっしょ!!)
「鑪さん、アラゴさんの援護お願いします!」
「構わぬが、お主はどうする?」
強制的に繋がりを切断した晶子は、強気な笑みを浮かべて鑪を見上げる。怪物から目を離さず問い返す様子から、アメジアと繋がっていた時からあまり時間は経っていないようだった。
(ほんとに一瞬だけ、精神世界に飛んでたのかも。って、そんな事は後にして)
「お姫ちゃんとこ!!」
晶子はそう一言告げて鑪にアラゴ達の事を託すと、スーフェ達が守られている後方へと足を向けた。
次回更新は、8/2(金)予定です。




