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第11話 心理テストカード『リンゴの木』の暗示は

主人公は鈍感系ですが、女性陣が過敏症かもしれません。

どうなってるんだ?


どうしてシャルさんが俺に抱きついているんだ?


俺の胸に顔を押し付けて、大きな胸がお腹に当たってる。


「だ、だめっ!中学生がそんなことしたら駄目ですっ!」

「お母さんこそ、大人でもそういうことはしたら駄目だからね」

「ニーナ…わかったわ。ごめんなさいね。お母さんが軽率だったわ」

「シャル、お母さんは反省したみたいだからもう離れていいわよ」

「…」

「シャル?」


どうしてシャルさんは動かないんだ?


「どうしよう…」


俺の胸に顔を埋めたシャルがつぶやく。


「困っている男の人を抱きしめてあげるのって、すごくいい…」


そう言って顔を上げたシャルは目をとろんとさせていた。


はうっ!


フランス人ハーフの美少女がそんな顔で見てこないで!


ぐいっ

ぐいっ


ずざざざざざ


俺とシャルはメグと奈美先生によって強制的に分離させられた。


「すまん、メグ。助かった」

「(小声で)癒されましたか?」

「え?」

「(小声で)そのくらいなら、メグにもできます」

「(小声で)いや、これは叶羽さんを改心させるためのお芝居だから」

「(小声で)わかってます。でも、ちょっと嬉しそうでしたから」


そう言ってメグはいつものように無表情になって俺から離れていく。


メグの癒し…

いかんいかん、相手は小6だからな!


「圭祐くん、ごめんなさいね。もう男性にはこういうことをしないと決めていたのに、圭祐くんだと油断しちゃって」

「これからは禁止ですからね」

「はい。娘まで私に似たら困りますし」


シャルさんも母性本能あったものなあ。


「あ、あの、抱きついたりしてごめんなさい」

「いや、構わないよ、シャルさん」

「それと、お母さんのこと、本当にありがとうございました!」


美少女にそんな笑顔でお礼言われるってすごく嬉しいな。

うん、ドキドキより嬉しさが上だな。

カウンセラー冥利に尽きるってやつかな?


「あ、あの」

「ニーナさん?」

「私からも改めてお礼を言わせてください。お母さんを助けてくれてありがとうございました」

「それが仕事だから気にしないで」

「はい。それと私も…な、何でもないですっ!」


ニーナさんは逃げるように向こうへ行ってしまった。


「何か言いたそうだったけど、良かったのかな?」


そこに叶羽さんに抱き締められて昇天していた文乃さんが戻ってきた。


「圭祐くん、少しカード借りていい?」

「試作品のカードならいいよ」

「はーい」



○文乃視点○


心理テストカードの練習をするチャンスだわ!


ここにいる会社に入る予定の人たちは、みんな圭祐くんにそれなりの好意を持っていると思うの。


でも初対面でああいう反応していたニーナさんが圭祐くんのことをどう思っているかをカードで調べたらきっといい練習になるわ。


「ねえねえ、ニーナさん。私、今度できる会社の局長をする文乃っていうの」

「文乃さん?お母さんがお世話になります」

「いえいえ。それでね、うちの会社で使っている心理テストのカードを見たくない?試作品だけどね」

「いいんですか?!お母さんも色々言い当てられてビックリしてたし、最近は友達との話題にもここのカウンセリングの話が上がるんですよ!」


うまい具合に食いついてくれたわ。


「じゃあ、そこのテーブル使おうか?」




「綺麗なカードですね!誰が描いているんですか?」

「それ、圭祐くんの自作なのよ」

「すごい!こんな綺麗な絵が描けるんです?」


そうなのよね。

私も最初それを聞いた時は驚いたわよ。


「人の印象って会ってみないとわからないよね」

「そうですね」

「じゃあ、このカードから圭祐くんの印象を感じるカードを選んでみて」

「えっと…」

「文乃さん!全員揃ったしそろそろ始めるから来て!」

「あ、じゃあ、またあとでね」



○ニーナ視点○


目の前にカードが残されている。


圭祐さんの印象って…『リンゴの木』のカードかな?一つだけ青いリンゴなのよね。


大勢の女性の中に男性1人だから選んだのだけど…。


えっと裏にこのカードの暗示が…


『庇護欲』『憐憫』『初体験』


な、な、な、な、何これ?


難しい言葉ばかりだわ!

スマホで調べないと!


庇護欲…誰かの助けを必要とする弱さや困った状態にある相手を優しく守ってあげたくなる欲求。


憐憫…哀れみの気持ち


困っている圭祐さんを見てそういう気持ちは確かにあったわね。

でも『初体験』って…。


お母さんの気を引くために嘘ついていたけど、彼氏は居ないし男性と手を繋ぐことすらも未経験なのよね。


やっぱり私もシャルみたいに圭祐さんを抱きしめさせてもらえば良かったかな?


…む、無理っ!

『初体験』なんて言葉を聞いた後にそんなこと出来るわけないじゃない!



この会社って小6の子も手伝っているんだ。

私も何か手伝えないかな…でも、家からちょっと遠いから頻繁に通うのは難しそうなのよね。


お母さんが暴走して圭祐さんに抱きつかないか時々チェックに行くことにしようかしら?



カシャ


私は『リンゴの木』の心理テストカードの写メを取って待ち受けにする。


何となく、うん、何となくそうしたかったから。

お読みいただきありがとうございます。

ブックマークとか感想とかいただけると小躍りして喜びます。

続きは今日中に更新したいです。

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