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君と私  作者: 入江 涼子
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今日は雨が降っている。


ポツポツと雫が空から落ちてきた。それが私の頬にまぶたに当たる。


冷たいけど不思議と嫌ではない。楽しいとさえ思う。


水溜まりができていく。傘もささずに雨の中を歩く。


雪は冷たいしすぐに溶けるけど。雨は溶けずに次々と降ってくる。


それを考えながらぽちゃんと水溜まりに進んだ。片足を突っ込んだら波紋ができた。


笑えた。くつくつと楽しいという気持ちが膨れあがる。


あははと声をあげてしまった。それでも雫は落ち続ける。


水溜まりから足をどけた。しとどに靴も靴下もびしょ濡れだ。


小さな子供のようにはしゃいでしまう。暴れはしないけど。


そうして家に帰ろうと歩き出す。傘も雨がっぱもないが。


平気だ。私は雨が嫌いではないから。


君はどうだろう。ふと思った。


きっと変な顔をするんだろうな。それを想像したらまた楽しくなった。


家に帰ったらお母さんに怒られるだろうけど。でもしばらくは私だけの時間。


ねえ。君はどう思う?

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