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君と私  作者: 入江 涼子
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  私は暑い時期になってから辛い日々が続いている。


  暑いのは苦手であるが。君は元気にしているだろうか。


  ふとそう思う。君が私の前から去って何年経つだろう。


  会わなくなって何年経つのか。もう十年どころではないような気がする。


  長い時間が経っているね。そう言いたくなる。


  けど私から歩み寄ろうとは思えない。君はどうだろうか?


  私も君も自分の事に忙しいせいだろうか。昔も私は心に余裕はなかった。


  いつも早く大人になりたい、自由になりたいと思っていた。


  仕事をすれば。そうすれば、ちょっとは自立できると思っていた。


  けど現実は違う。私は親から自立できていない。


  親が私の自立--家から離れるのを嫌がったからだ。


  理由はわかる。私が一人っ子だから。娘だから手元に置いておかないと安心できないのだ。


  君はいつかに言ったね。「あんたは一人っ子だから。あたし達みたいに兄弟のいる子の気持ちなんてわからない」と。


  けど私は言いたい。一人っ子であっても私は親元で純粋に育った子とは違うと。


  いまひとつ、私の置かれた状況をわかっていないんだと思ったよ。


  それ以来、私は君とは距離を置いた。君は怒っていたけど。


  理解していない君といつまでも仲良くしているのに疲れていたのはある。


  嘘をつき続けるのも意外と疲れるんだ。それを君にはわかって欲しかった。


  色々と言ったけど。君はどう思う?


  私は自分の置かれた状況を不幸ではなく事実だと思っている。その上で幸福になる努力はできると思っているよ。


  不幸を不幸のままにはしない。それが大事だって思っている。君はどうかな?

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