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私は君と違うと言うけど。
まず、考え方や外見。何もかもが違うよ。まるで水と油だ。
そう他の人に言われたね。私もそれには同意なんだ。
だって誰もが違うんだから。髪の色だって国が違えば変わるんだから。
けど君はそういう事を見ようとしないね。何でだろう。
狭い中にいると安心できるだろうけど。私はそれじゃ満足できない。
もっと広くていろんな世界を見たいんだ。一緒に見ようとは無理には言わないよ。
ねえ。君は狭い世界で満足できる?
ケンカは売っていないよ。ただ、訊いてみただけ。
でも訊いたら君は怒るね。
「あたしのことは放っといてよ。あんたに言われたって嬉しくない」
黙っていても君の顔の表情はそう訴えている。
あのね。目は口ほどに物を言うって言葉もあるからね。
私は君に言ったって届いていないとけっこう早くに気づいていた。
だって君、聞いているようで聞いていないから。
ムカっとくるだろうけど。本当だよ。
私も人の話聞いていないと言われるけど。
君の方が自分の中に閉じこもってしまっているような気がする。
無理に出ようとしたって難しいのはわかるよ。
でも殻は自分で破らないと意味がないんだ。
私も時間は凄くかかったけど。
殻を破ろうとしてみたんだ。
ねえ。君は今のままで満足できてる?
もし、殻を破りたいんだったら。
それが変われる、成長できるチャンスなんだよ。