7、勇者と召喚士と魔王
王の間…
「おぉ、2人ともよくきてくれた。荷物の片付けはすんだのか?」
「もちろん!だから来たんだからな」
「はい。おかげさまで。」
「じゃあ今回は一つ目の試練を発表しようかな。一つ目の試練は「強欲」の試練だ。」
「強欲…?」
「そうだ。ある強欲の魔王は相手の心を読み、欲しているものを吊し、その者を手元を納めるそうだ」
「ある魔王ってことは他にもいるってことですか?」
「いい質問だ。ノエル。そのとおりこのアルカトルという世界には魔王が8人おってな、それぞれ司るものがあるのだ。」
一人目は「強欲」のガリル。さっきの通り人の欲を増幅させる能力がある
二人目は「色欲」のルスト。持ち前の美貌で人を魅了する。
三人目は「怠惰」のティア。人を無気力にする。
四人目は「傲慢」のルディ。人を高ぶらせる
五人目は「憤怒」のレパス。人を怒り狂わせる。
六人目は「嫉妬」のルテア。妬みにつけこむ。
七人目は「暴食」のアガス。この世のあらゆるものを食い荒らす。
そしてこの世界と魔王たちを統率する王「シュトラル」がいる。
詳しいことは、戦いにいくときに教えてくれるらしい。
手強そうだなあ…。
「君たちはこの魔王たちを倒しその力を手に入れこの世界を救ってほしいのだ」
「倒せばその力とか…使えるのか?」
「ああ。だがそいつらはとても強力で今のおぬしらでは手に負えんじゃろ、だから1ヶ月程の期間を設け鍛錬に励んでもらう。」
どうやら、魔王は今すぐにでも攻めてくるわけでは無いらしい。
「勇者って最初から強いんじゃないのか?」
「そんな訳ないだろう。颯馬には素質があるから連れてきたんじゃ。だからこれから、国外にでで魔物と戦ったりノエルに剣の教養をつけたりしてもらう。…これで大丈夫か?ノエル」
「はい。もちろんです。精一杯やらせていただきます。」
「じゃあ明日6時に剣術場に集合じゃな。」
「‥‥えっ!?6時?早い…」
「早起きは騎士の嗜みだよ?」
「そっ…そうか」
6時はきついなー。俺いっつも7時くらいだし…
「じゃあこれにて解散とする。今後のスケジュールはシエラに聞いてくれ」
「わかった!」
「分かりました」
こうして俺たちは魔王討伐に向け一歩足を進めたのであった。