3、異世界転移、午前の部、1。
それからいくつかの時がすぎた。
俺は虹をノエルと渡っていたようだ。
俺はうっすらとしか覚えていない。
ちなみに時間は、体感で5分くらい。
実際は30秒。ノエルからきいた。
「もう、着いたよ颯馬。」
颯馬はゆっくりとまぶたをあけた。
降りたところはお城のテラスだった。
変な人に思われてないかな。
ちなみに今の服は、結構きっちりとした服だ。
「お…おう」
目を開けたらそこには広大な自然と、巨大な城下町があった。
俺はそのすごさに言葉が出なかった。
前には広大な草原。動物が走り回ってる。
右にはテーマパーク。ネズミの遊園地みたいな感じ。
左には海。水族館も動物園もある。
後ろには、もちろんでっかいお城。
「どう?僕の国。」
と、ノエルが自慢げに言った。
「めっちゃすごい。こんなの始めて見た。」
俺は2、3分くらい固まってたと思う
まず、城なんて始めてみる。しかもファンタジー系の。
なんかシンデレラ城みたいな。
でも勇者なんていらないくらい平和に見えるなぁ。
この国は静かな時が流れていて、何で勇者を呼んだのかこの時は、分からなかった。
「颯馬~?大丈夫?そろそろ王様に会いに行きたいんだけど。」
やっぱり王様がいるのか。怖い人なのかな戦国武将みたいに。
と、颯馬はちょっと時差ボケを起こした頭を軽くはたいて、
「ちょっと見とれてただけだ!王様のところにいこうぜ!」
と、言った。
それから2人は王の間へつながる廊下を歩いていた。
「んで王様ってどんな人なんだ?」
こっちにきてから、俺は疑問が無くならず、どんどんノエルに質問していた。
「一言でいうなら10000年に1人の人材かな」
「それはすごいな。」
10000年に1人って確率エグくない?
まあ俺もそのくらいの自信はあるな!
颯馬は、やっぱりどこに行ってもナルシストはナルシストだ。異世界でも、全く変わっていなかった。
「はい!着いたよ。ここが王様の間!」
目の前には3、4mはある扉があった。
王様がでかいのかな…。
「扉…でけぇ」
「王様が、大きいんだよね」
やっぱりでかかった。俺が179だから、その二倍はあるな…
てか、門番さん超イケメン~。
いいな~この国、顔面偏差値高くない!?
ノエルもその一人だと思う。
「門番さん、こちらが颯馬くんです」
「…初めまして!帝颯馬です!」
門番さんもイケメンで優しそうだった。
俺が王だったら俺もこの人を門番に、選びたいくらい。
門番さんは身長2m近く。槍使い。
「よろしくな、颯馬くん。…でノエルくんこの人が勇者候補?」
「はい!そうなんです。なかなかのイケメンでしょ?」
「そうですね!勇者にふさわしい顔です!」
俺が…イケメン…だってー!みんな優しいし、見る目あるなぁ。
でも、俺何もしてないけど勇者になったのかな。
颯馬は、形式上は勇者としてきたが、まだ王には認められてはいないのである。
「ありがとう。門番さん。…ねぇノエル俺って勇者なの?」
「うん。ここにくる前言わなかったっけ。…というかそろそろ入ろっか」
やっぱり俺勇者になったのか~!まだ候補だけど…
颯馬はそんなことを考えながらノエルに背中を押され王様の部屋へ入った。
颯馬は、勇者に認められるのかどうか、ドキドキしていた。