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プロローグ
些細な嘘だった。本当に、小さな。
それが間違いだった。
なぜ俺は、こんなことをしたのだろうか。
そう思った時はもう遅かった。
なんて辛いのだろう。僕らがこんなことをしなければ、きっと辛い気持ちにはならなかった。
この悲劇は誰にもわかってもらえないかもしれない。
だけど、なんども聞いて。そうしたら、わかるかもしれない。
僕らがどうしてこんなことをしてしまったのか。
まぁ、君たちには必要ないことかもね。
ーー「ごめんなさい」
何度謝っても赦してもらえない、絶対に。
俺は、許されることなんて出来ない存在なのだ。
そして、いてはいけない存在なのかもしれない。