オオカミの歌
こういうのは初めて書きました。とても不出来だと思います。すいません。
むかし、むかし。
ある所にとても大きなオオカミがいました。
オオカミはとても力が強く、乱暴者でした。
近くの村の人達はいつもオオカミに怯えて暮らしていました。
乱暴者のオオカミは怯えられるばかりでいつも一人でした。
しかし、オオカミはそれでもいいと思っていました。
力があれば誰も自分に逆らわないし、飢える事もないと。
ある日の事でした。
オオカミはいつもの様に山を歩いていると、彼の耳に聞いたことの無い音が聞こえて
きました。オオカミは何処から聞こえてくるのだろうと思い、音の出所を探します。
しばらく歩くと、川辺に一人の少女がいました。
少女は川辺に座りながら歌っていました。
歌というのを初めて聞いたオオカミは胸を打たれました。
こんなにも素晴らしい物がこの世にあるのだろうか、と。
オオカミは少女を驚かせない様に森に身を隠しながら歌を聴き続けました。
やがて歌を歌い終えた少女は山で採った果実を入れた籠を背負い、山を降ります。
少女が去った後もオオカミは動けませんでした。
あの少女の歌にオオカミは感動していたからです。
それからというものオオカミはあの歌が聞こえる度に聞くことにしました。
歌を聞き続ける内にオオカミは自分も歌ってみたいと思うようになりました。
しかし、自分はオオカミであり歌など歌えない。
どうしたものか、と考えているとオオカミはある神様のお話を思い出しました。
その神様は自分の一番大切な物をあげる代わりにどんなお願いでも叶えてくれる
というお話です。
オオカミはすぐにその神様がいると言われる山の頂上に向かいました。
「神様、お願いがあります」
「オオカミか。何の用だろうか」
「私は歌が歌いたい。だが、このオオカミの体ではそれも出来ない。私に歌を歌える
ようにしてくれないか」
神様はオオカミの願いを聞くと、
「では、お前が今まで一番大切にしていた力を私にくれないか」
そう言いました。
オオカミは少しだけ迷いましたが、歌を歌ってみたいという願いの方が強く、
頷きました。
すると神様が光り、オオカミの体から力が抜けると同時に彼の体に変化が訪れました。
彼の体はドンドン縮み、人間になっていました。
「これで私は歌えるのか?」
「歌えるとも。だが、気をつけるように。その体は仮初の物だからな。人間の体で
いられるのは月が昇るまでだ。もしも月の光を浴びてしまうと君はオオカミに戻って
しまう」
「それでもいい。ありがとう神様!」
オオカミは神様にお礼を言い、とても楽しそうにいつもの川辺に向かいました。
川辺にはいつもの少女がおり、歌っていました。
オオカミは意を決して少女の前に出ました。
少女は突然現れた人影に驚いていましたが、すぐに笑顔になり、
「貴方もこの山に実りを取りにきたの?」
オオカミは取り敢えず頷き、歌についてたずねました。
オオカミの問いに少女はコロコロと笑い、
「じゃあ一緒に歌いましょう」
そう言いました。
オオカミは少女に歌を習いながらも毎日歌を歌いました。
そこには乱暴者だったオオカミはもういませんでした。
それから幾日の日が経ったある日の事でした。
その日もまた少女と歌ったオオカミは月が昇る前に少女と別れました。
オオカミの姿に戻った彼は山にある自分の住処で気分よく寝ようとした時でした。
いつもと違う匂いが川辺のあたりから匂ってきたのが気になりオオカミは立ち上がり、
川辺へと急ぎました。
すると其処にはあの少女と男たちが沢山いました。
男たちは少女を囲み、笑っていました。
どうやら少女は夜にこの山に登った時に、男たちに捕まってしまったようです。
どうしたものか、と思っていると男の一人が少女を殴りました。
その瞬間にオオカミは男たちの前に飛び出していました。
「その子に手を出すな!」
「なんだこのオオカミ、喋るぞ!」
男たちはいきなり現れた大きなオオカミに驚きました。
しかし、直ぐに剣を抜くと、オオカミに向けました。
今のオオカミは力を無くしているのでどうしたものかと考えます。
少女の方を見ると、少女は驚いた顔をしています。
それは当然だろうな、と思いました。
いつも一緒に歌っていた自分が実はオオカミだったのだから。
でも、少女を失う位なら嫌われる方がマシだと思いました。
オオカミは一度だけ月に向かって遠吠えをします。
それは神様から言われた事でした。
『もしも力を取り戻したくなったら月に向かって三回遠吠えをするといい。
そうしたら力を返してあげよう。でも、それをしたら君はもう二度と歌えない』
それでもオオカミはかまいませんでした。
二回、三回。
月に向かって遠吠えをした時、彼の体が光りました。
オオカミは力が戻ってきたのを感じました。
それと同時に彼の瞳から涙がこぼれおちました。
力を取り戻した彼にかかれば周りの男たちは敵ではありませんでした。
オオカミが爪を振るえば男たちが吹き飛びます。
そう時間のかからない内に男たちはいなくなっていました。
残されたのはオオカミと無傷の少女。
オオカミは少女に背を向け、山へと帰って行きます。
もう、君と歌う事はない。楽しかったよ。
話す事は出来ないから心の中でそう言い、去ろうとした時でした。
「待って!」
少女が叫びました。
「あなただったのね。助けてくれてありがとう。また一緒に歌いましょう」
少女の言葉にオオカミの大きな瞳から涙がこぼれ落ちました。
それから、川辺には一人の少女の歌声とオオカミの遠吠えが響くようになりました。
オオカミは歌えなくなりましたが、一人ぼっちではなくなったのです。
少女とオオカミ、奇妙な二人の歌はいつまでもどこまでも響いたのでした。
おわり。
なんかもっと上手く書けよ、と思いますが今の自分の限界かなと思います。これから精進していきたいです。
それでは失礼します。




