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第22話【ナギ/カナタVSユズハ/ヒジリ】

学園恋愛ファンタジーです。軽くBL臭い部分も後々出てきます。お嫌いな方はご遠慮ください。ソフトエロも後々出てきます。こちらも苦手な方はご遠慮ください。内容に偏りがあることをあらかじめご了承ください。


第22話 ナギ/カナタVSユズハ/ヒジリ


 夜9時、ビールを持って第26寮に現れたのはレイだった。寮の入口でイチタカとすれ違う。


「……あ、ええと……もしかして、小島さん?」

「……??そうやけど。何や?橘達の友達か?何でオレのこと知っとるんや?」」

「いやいやいや……。何でもないです。お出かけですか?」


 つい昨日、エイジから聞いたばかりだとは言えなかった。


「コンパや☆」


 と言いながら、寮の脇に置いてある原付に乗り、走り去った。


「いや……。でも、昨日エイジ達、あの人のこと、とれかけパーマって言ってなかったっけ?」


 ドレッドを後ろで一つにまとめていた。この夜中にカラーレンズもどうかと思うし。

 イチタカのことは即座に忘れ、寮に入りカナタ達の部屋のドアをノックする。


「あれ?エイジだけ?カナタは?」

「もう中緒兄に呼ばれて行ったよ。ゲームは1時からって言ってたのに。それよりお前こそ、二日連続外泊って大丈夫なの?」

「実は、田舎から生死不明だった兄がやってきて……」

「人の所にかかってきた電話をネタに使うな。一人っ子のくせに」


 レイからビールを受け取り、部屋の中にいれる。


「そういや、あれからお兄さん電話あった?」

「ない。こっちからかけてるけど電池切れたままみたいだし。実家も出てたみたいだな。母さんがぼやいてた。まあ、どうでもいいけど」

「椿山にいたことあったっけ?何かそんな覚えがあるんだけど」

「いたよ。オレと6つ違うから、小1の時に中1だったかな。でも、中等部終わったら、外部に出てったんだけど」

「めずらし。たまにいるけどね、そう言う人。どこ?」

「うーん。あんまり兄貴の話って気にしたこと無かったしな。実家に帰るたびに違う話聞かされてたし。まあ、年4回しか帰ってないからだけど」

「……適当だな」


 勝手に部屋の真ん中に転がるクッションに座り、ビールを空ける。


「何しに来たんだよ」

「いや、ゲーム行く時ってどんな顔してんのか、見に来たんだけど、いないからさ」

「……あそ。お前、昨日もカナタに……。何してんだよ?」


 寝転がって、床に散らばるDVDを積み上げていた。


「めずらし。最近あんま映画も見てなかったじゃん。お、フルメタルジャケット。……ハートマン大佐って、ホントの軍人だったらしいよ?てか、オレ達生まれてねえし、古い映画ばっか」


 ジャンルも年代もバラバラのDVDとビデオが20本くらい散らばっていたので、タイトルを呟きながら、楽しく積み上げることにしたレイ。


「サイコ、シャイニング、男と女、時計仕掛けのオレンジ、ロリータ(新旧)、キングコング(新旧)、バチ当たり修道院の最後、寺山修司実験映像……ん??何でトムとジェリー??」

「なに城とか作ってんだー!?」

「あ、崩すなー!!」


 DVDのケースで作られた城にパンチを食らわす。


「賽の河原で……」

「歌うな!賽の河原も違う!!てか、ビデオが傷む!」

「崩したのエイジじゃん。可愛い冗談なのに……」


 エイジは適当にDVDとビデオを積み上げ、手で挟んだまま器用に横にひっくり返し、棚にしまった。代わりに棚の奥から別のDVDを取り出す。


「……ケイゾク(映画)と明和電気画報1……。意味判んないし。片方映画でもないし。見るならこっちがいい……」


 レイは、まだ床に散らばっていたDVDを拾って見せた。ミリオンダラーベイビー。


「それはカナタのだよ。昨日見たからもう良い……」


 少しだけうんざりした顔で、DVDを眺めるエイジ。


「カナタ達の戦いって見に行けないの?」

「さあ、第2ステージに上がった人の戦いって見に行ったこと無いからな」

「いいじゃん、行こうよ!準備準備!」


 立ち上がるレイを、座ったまま黙って見上げるエイジ。しばしの沈黙の後、リモコンをテレビに向けた。流れたのはパワーパフガールズ(英語版)。


「開始までまだ3時間くらいあるから……」

「いや、……エイジのセレクションは、意味が分かんない」





 カナタはナギに呼び出され、美術学部の武道場にいた。電気もつけず、黒帯を締め、道場の真ん中で正座をするナギに、声をかけるのは躊躇われた。


「来たんなら、声をかけろよ」

「……そうですね。すみません。借りたんですか?」

「申請すればいいみたいだ。体育学部の方はさすがに使ってるヤツがいるからダメだったけど」

「でしょうね。あっちの方が施設もいいでしょうし。高等部の美術科の道場の方が、綺麗ですよ。ここより使ってますから」

「じゃあ、今度はそっちにしよう。ホントはここはあんまり落ち着かないんだ」


 正面に正座するように促すナギ。ジーンズで来たことを後悔した。


「今日は、オレが騎士をやるんですよ?」

「でも、万全の準備をしていくのは当然だろ?」

「いつもゲームの時は黒帯締めてるみたいですけど、わざわざ持ってきてるんですか?時々練習してるとか?」

「稽古は週に3回くらいかな……?時々、ユズハと二人で稽古場借りて練習してる。実家に帰ると言っても、2週に1回がやっぱ限界だし。鍛えてはいるけど……」

「……すごいですね」


 その言葉にナギは応えなかった。


「……何で、オレを呼んだんですか?」

「お前と一緒に戦いに行くから、当然だろう」

「そうですね」


 おそらく、ゲームがどういうものか判った後のユズハとナギが、こうして時間をとっていたと言うことが判る。


「田所さんとは毎回?」

「まあ、時間のとれるときは。稽古の時間を合わせるのは簡単だけど、ゲームは夜だから、あわないときもあるさ。オレが避けてたこともあるし」


 暗闇が作る静寂の中、ナギの呼吸がカナタに伝わる。


「今も、一緒に稽古はしてるんですか?」

「してるよ?」

「じゃあ、オレにも稽古、つけてください」

「お前んち空手道場だっけ?合気道経験ある?」

「無いですけど……。いや、オレ、空手ももう何年もやってないですし。基礎から……ぜひ」

「いいよ」


 そう返事をしてくれたにも関わらず、ナギはその後沈黙を保つ。


 こう言うときのナギは、いつもとはうって変わって、あまりにも静かで、年齢相応以上に見える。そして、ずいぶんと大きく。

 ナギが悩んで口を開かないときは戸惑ってしまうけれど、こうして空気まで綺麗にしそうな面持ちで黙るナギは嫌いじゃなかった。


 どれくらい時間がたっただろうか。ナギの呼吸すらカナタは感じられず、時計の針の音だけが耳障りだった。電気もつけず、ただ月明かりだけが差し込むこの場所では、まるで時間の流れが見えるような錯覚に襲われた。


「吾勝……って言葉、聞いたことある?」

「あがつ……?」

「そう。吾に勝つって書くんだ。人に勝ち、己に勝つ。父と何度も問答した言葉だ。合気道って言うのは、心が大きなウエイトを占める武道だから 、あの人の教えは厳しかったんだ」


 その時、ナギはユズハのことを思い出していた。自分もユズハも、あまりにも父の教えからは遠く離れていた。


『師範に言われたよ。君はまだ甘いんだとさ』


 自分も同じように言われたことがある。


「合気道創始者の言葉によると、『勝たずして勝つ。正しく勝ち、吾に勝ち、しかもそれは一瞬の機のうちに速やかに勝つ』と言うことなんだと」

「……勝たずして……勝つ?」

「そう。でも、このゲームでは勝たなければいけない。勝って勝って、前へ突き進んで、他人を蹴倒し、自分の欲しいモノのために闘い続ける。オレもユズハも『望む力』なんて欲しくなかったけれど、それでも目的がある。人の心を、欲望を受けるとき、己の欲望に勝てるモノなんかいるんだろうか」


 まっすぐカナタを射抜くナギに、なにも言えなかった。


「勝利に向かう強い意志。望みを叶えるために力を尽くす心。人の願いと自分の願い、どちらが大事かと言われたら、自分の願いだ」

「……だって、人には欲望があるんだから、仕方がないことでは?」

「だからオレやユズハはまだ甘いんだろう」


 足が痺れて、思わず足を崩すカナタ。


「オレはまだ、答えが出せない。出す必要もないかもしれない」


 必死で姿勢を正し、ナギを見つめ返す。

 時間が流れるのを感じながら、カナタはカナタなりの答えを見つけようと模索する。

 それが、ナギの出した課題だと思ったから。


 ナギはその後その話には一切触れず、カナタを連れ、ボードである学園中心にある広間へ向かった。ついてからはカナタの誘導で、エレベーターを上がる。


 初めて見る第2ステージに、ナギは僅かながら驚いた顔をした。もう慣れっこだったけれど。


 エレベーターの出口から広がる一本橋のボード。幅1メートルくらいの橋が、カナタ達の出てきた場所から、ボードの端まで延びている。橋の両脇は、ただただ闇が広がるばかり。

 それを見ながら、下に広がるはずの広場を想像するが、思い出せなかった。


 もう一つの出入り口から、対戦相手が現れる。その二人を見て、ナギもカナタも息をのんだ。

 ユズハと……その後ろにはヒジリがいた。


「……ナギ」


 ユズハとヒジリが同時に名前を呟いた。二人は顔を見合わせることなく、一本橋を進む。柱が現れ、その前にユズハが立った。ヒジリは後ろに控えたまま。

 ユズハもまたナギと同様に黒帯を締めていた。あんなに稽古着で出歩くことを嫌がっていたくせに。


『カードの確認を行います』


 柱から聞こえた。やはり女の声だった。ナギはずっとこの声に違和感を感じていた。


『王ヒジリ、5ポイント。騎士ユズハ、1ポイント。騎士ユズハは第2戦目になります。相違ありませんか?』


 了承して、ユズハ達は返事をする。カナタは気になって振り返ったが、ナギは何も言わなかった。


『王ナギ、騎士カナタ。各0ポイント。王ナギは初戦、騎士カナタは第2戦目になります。相違ありませんか?』


 カナタが返事をしようとしたとき、ナギがカナタの前に出て叫んだ。 


「おい、審判!この場で役割変更は出来るのか?」

『可能です』

「じゃあ、騎士と王をチェンジだ。オレが騎士になる。カナタが王だ」

「え?!ナギさん?!」

「ユズハはお前の手には負えないよ」


 仕方なく、カナタが後ろに移動する。ヒジリはまっすぐナギを見つめていた。

 見合わせたように、柱を挟んでナギとユズハの二人は礼をした。


「ヒジリはなんでそこに座ってるんだ?お前のパートナーはマドイじゃないのか?こんなヤツを勝ち進ませるために座ってやる必要はない」

「良いんだよ、ヒジリはオレと利害関係が一致したんだ、なあ?」


 意地悪い笑みを浮かべるユズハに、ヒジリは黙ったまま。


「あの子の玉座は壊せないだろ?目の前にいるオレと、戦うしかない」

「言われなくたってそうするさ。これは型稽古じゃねえぞ!」

「そりゃこっちの台詞だ」

『武器を取ってください』


 儀式のように、ナギとユズハは同時に柱に手を入れる。

 しかし、ナギの手にもユズハの手にも武器はなかった。


『柱が消えたら、開始になります。王は玉座に移動してください』


 審判の声と共に、カナタとヒジリの後ろにそれぞれ一つずつ、肘掛けのついた椅子がせり出してきた。二人はそれに腰掛け、それを合図に柱から色がなくなり、姿を消し始める。そして、柱と同時に、彼らが入ってきた出入り口も消えた。


 ナギもユズハも構えたまま、一切動かなかった。


 しばしの静寂の後、先に動いたのはナギだった。


 カナタの目にも、ヒジリの目にも、道場での型稽古を見ているような感覚があった。型どおりの歩き方、そして攻撃を仕掛けられたら相手を先ず捉え、体制を浮かす。そこにまた技をかけ……の繰り返しだった。

 その応酬に、目を奪われるカナタ。しかし、徐々に妙な違和感を感じ始めていた。


「……なんか、武道と言うよりは……」


 だんだん子供のケンカのようになっている。そう思ったけれど、言わなかった。確かにナギもユズハも、鍛えられた武道家の動きをしている。力のいれる場所、抜く場所は的確に相手にあわせられ、その動きにお互いが呼応していた。それなのに、だんだんただのとっくみあいになってくる理由が判らなかった。


「ふざけんな!オレが、お前に負けるか!!」

「ほざけ!!」


 ……罵りあってるよ……。

 そう思って、思わずカナタは頭を抱えた。それはヒジリも同じだったらしい。うんざりした顔で二人を見ていた。


「合気道、関係ないじゃないですか!心はどうしたんですか、心は!!」

『うるさい!黙って見てろ!!』


 二人同時に叫ばれ、なにも言えなくなってしまう。

 大丈夫なのか、この人達……と不安になるのも仕方がなかった。


 長引くかと思われた戦いだが、勝負はあっさりついた。


 ナギが正面から飛びかかってきた動きの延長線をはずすユズハ。攻撃線をすれ違うように踏み出し、ナギの側面に入り込んだ。

 ナギの表情が一瞬歪んだのを、誰も見逃さなかった。


 ユズハはナギの手首を取り、体を回転させながらひねり上げた。彼を爪先立ちにさせた後、腹這いにさせ抑えこんだ。

 下になったナギがユズハを睨み付け、力を込める。ユズハはそれに笑顔で答え、笑顔のまま彼の腹に拳を振り落とした。


「ナギ!!」


 呻くナギを心配し、叫んだのはヒジリだった。

 ユズハは黙ってナギに跨った。両膝でナギの両手を押さえ、彼自身を押さえ込んでいた手を、ナギの首筋に移動し、力を込めた。

 ユズハの呼吸が一切乱れてないことに気付き、ナギは屈辱的な気分になる。しかし、声は出ない。


「ナギ、これがお前とオレの4年の差だよ」


 床に蹲るナギは、苦しそうに呻くばかり。ヒジリは今にもナギに駆け寄りたかったが、必死で目をそらしていた。カナタはただ二人の様子を見つめ、黙っているしかなかった。

 ルール上、立つことも出来ないのだから。


「ナギ……オレと初めて会ったときのこと、覚えてる?」


 返事の代わりに、首だけで振り返り、怪訝そうな目でユズハを見上げた。


「お前が中緒の家にやってきて、ちょうど3ヶ月目だったかな。今でもはっきり覚えてるよ。もうオレの背は随分伸びて、年齢差もあったけどお前より大きくて、だけどまだまだ子供だったな。師範がお前のことを紹介してくれたんだ。『息子だ』って言ってね。後継者として育てるつもりで、3ヶ月間練習していたって」


 首を掴むユズハの手に力が入る。ナギは必死で力を入れるが、どうしても立ち上がれない。


「驚いたよ。年が近いからと言う理由で、自分より小さい子供と闘えって言われたときは。オレは子供だったけど、あのころもうほとんどの門下生より強かった。それなのに、こんな経験値がたかが3ヶ月の子供と?」


 首から手を離し、ナギの頭を抱きしめるようにのしかかる。


「天才っているんだなって思ったよ。あの道場で天狗になってたオレの鼻を、こんな小さなガキがへし折ったんだ。もしかしたら、それが師範の思うつぼだったのかもしれないけど」


 力無く、それでも必死に両手で抗うナギを抱きしめる手に力を込めた。


「……でも、よく言ったもんだよな。『天才は99%の努力』だなんて。お前は、中緒家の子供になろうと、必死で努力してたんだな」


 ナギが首を振って必死に抗い、彼を睨み付けるのを見て、微笑んだ。心の底から嬉しそうに。


「だから、オレも努力したよ。お前が東京に行ってる間も、ここに来てからも。誰よりもオレが強くなれるように。お前よりも」


 ナギの頭を床に打ち付けた後、彼の上から降りた。猫の子を掴むように、ナギの首根っこを掴み、舞台の端まで引きずる。ナギはユズハの袴を掴み、抵抗するが、力では勝てなかった。


「……なんで?……ったら……なんで……?」


 ユズハの真意が判らない。

 自分は、ユズハと対等でいたかった。一緒に歩めるものだと思っていた。だけど、彼の口から出る言葉は、ナギを突き放す言葉のように聞こえた。

 大丈夫だと思ってた。もちろん、今でも。


「もう喋るな。苦しいだろ?お前はここで理解だけすればいい。それから、後悔すれば良いんだ。オレから離れ、東京に行っていたことを。そしてこれが、オレとお前の4年の差だと」


 手を離し、突き落とすと言うよりは、押し出すようにしてナギを暗い深淵に向かって放り出した。


『勝者、ヒジリ・ユズハ組。騎士ユズハには1ポイント与えられます』


 玉座が消え、ヒジリが立ち上がる。出口が現れた瞬間、外へかけだした。


「……ナギさんは、田所さんのこと……」

「橘、お前が何を言おうとしてるか知らないけど、そんなモノには意味がないよ」


 ユズハは帯を締め直し、髪を治しながら、いつもの嘘臭い笑顔でそう言った。


「ナギがオレの前で、オレに向かって言わなくちゃ、その言葉には意味がない」

「何で?本人の目の前だから、言えない言葉ってあると思います」

「もちろん。でも、他人から聞く言葉は、そいつの主観が入ってる。オレはそんな言葉は欲しくない。オレが欲しいのは、ナギの言葉だけ」

「じゃあ、何でこんなコトになったんでしょうか……?」


 カナタは、落ちていったナギが何を思っているのか、それを考えると辛かった。彼の言葉を聞きすぎていたと、その時痛感した。


「欲しいモノを手に入れるために……」


 ゆっくりと、カナタを指さすユズハ。


「出来ることなら何でもするよ。誰かを傷つけても、誤解されても、後悔しないために突き進むだけだ。自業自得の結果への片道切符を持ってな」


 どーん!!と、冗談ぽく笑いながら言った。その指を、自分にも向けて見せた。


 ユズハにもぶれない『自分』がある。カナタが憧れる強さがある。

 だけど、ナギの持つそれとは違うと感じていた。


 欲望のためにただ闘い続ける二人の違いが、カナタにはまだ判らなかった。

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