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奇怪な機械の機会  作者: ネガさん
AIノ世界
2/2

1 エラー品

楽しんでいただけたら幸いです

…香!!……優香!!!


お父様!!……落ち着…て!!…


…んな……うわぁああああああ!!!!!…


「はっ!!?……またか…」


桃髪の女性がそういうと、寝転がった自身の体を起こし出す。


一見すると普通の女性に見える彼女、しかし彼女は普通の人間ではない。目元から首元の部分まで黒い線が伸びており、腕もよく見ると機械の様な見た目をしている。しかも寝ていた場所は物置の様な建物であった。


彼女の名は風間優香。AIである。


現在、彼女を含めこの世界には大量のAIがそこら中に蔓延っている。AIは死んだ人間の脳を再現された後機械の肉体を得、死んだ人間の代わりとして生活していく事になる。


初めは、死んだ人間を蘇生させるために使われていたが、政府がこれに目をつけ日本の未来を永遠のものにしようと考え、死者の脳は強制的にAIに再現される様になった。


AIは食事が要らず、破損しても修復が可能。半永久的に生活を続けることが可能であり、たとえ人間が全滅したとしても日本を発展させることができる。


人間はAIに全てを任せて自堕落な生活を営む様になっていった。


現在、AIと人間の割合は5:5。半分がAIとなり生活をしている。あと数100年もしたらこの世界はAIだけの世界になるとまで言われている。


「あいつ起きてんのか?」


優香は物置内を探索し誰かを探し始める。


「う〜…やっぱ動きづらいや。」


物置の奥で、白髪の少女の見た目をしたAIが体を軽く動かしている。


「おー瑠亜、起きてたか。」


「ねぇー優香姐〜、この腕動かしずらいよー。」


「我慢しろ。安上がりのパーツしか買えないんだよ。あとその腕大切にしろよ。最近パーツ買いに行った所を見られちまったからな。しばらくは買えないぞ。」


「え〜」


彼女の名は七瀬瑠亜。この物置の中で優香と一緒に暮らしているAIである。


二人は何故こんな小汚い部屋で生活しているのか?


それは彼女らが死者とは無関係の、彼女ら独自の意思を持ってしまった存在。いわゆるエラー品だからである。


元々優香はAIを作り上げた風間小太郎の娘、風間優香のデータを元に作り上げられる予定だったAIなのだが、AIが風間優香の脳を再現する前に不具合を起こし、風間優香とは別の人格。つまりAI自身の人格を作り上げてしまったのである。


そんな意思も本当なら機械の体のシステムにより意思が抹消されるはずなのであったが、とあるAIのエラー品が優香用の体を作り出しそれを優香に与えた。体を得た直後、優香はすぐさま逃走。現在、誰にも気づかれないこの物置小屋に住んでいるというわけである。


一方瑠亜はAIの製造員達が作り上げた最新型AIのテスト品であった。途中で研究に不備があったらしく、彼女もAIとしての意思を芽生えさせてしまった存在の一人である。元々は廃棄予定であったが優香が逃走する際に気まぐれで救助。優香と共に暮らす事になっているのである。


「まあいいや。すぐに慣れそうだし。」


AIの体の一部が故障、または破損すると使い物にならなくなるので別の付け替えパーツに取り替える。


優香達は都合上、体のシステムが優秀なものをつけるわけにもいかない為、内部のパーツだけが故障している物や自らシステムを取り外した物だけを体に付けている。


……何故そこまでして自分の意思を守ろうとしているのか。

そしてそもそも何故エラー品だからと言ってこのような場所で暮らしているのか?


前者の質問はとても単純。彼女らは自由を求めているのだ。


彼女らはAIとして誰かの二番煎じとして生きていくことを決定づけられた存在。だからこそ自由を求めるのだ。人間らしく、そして自分らしく生きるためにも。


一方で……


「現在、風間優香は東京方面にいると推測でき、今も捜索が続けられています。」


彼女らは危険な存在と認識されている。


AIが自分の意思を芽生えさせてしまったことにより、どんな考え方になるか。そしてどんな行動を移すのか。それは誰にも予測できない。だからこそ彼女らは危険で破壊すべき存在なのだ。


それこそが、後者の理由なのだから。




続く


いかがでしたか?次の話も読んでくれたら幸いです。

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