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覚悟を決めて

 宿に入っても色々と考えていたら、気がついたらもう部屋の中にいた。最早安定の一人部屋の中に3人で。


「私は用事があるので、外に行ってきますね。夜には多分戻ります」

「えっ、あ、分かったよ」

「ん」


 そう言ってルーファが部屋を出ていった。

 え、私がフィオに告白しようとしてるのに気が付かれてた訳じゃない……よね? 


「……」

「……」


 待って、すごい気まずいんだけど……いつもは気まずくなんて感じないし、多分私が緊張して、勝手に気まずく感じてるだけなんだろうけどさ。

 

 よし、雰囲気もへったくれもないけど、言っちゃおう! 早い方が絶対いいし。うん。


「えっと……フィオ?」

「?」


 首を傾げて私の方を見てくるフィオ。可愛い……じゃなくて! 私みたいなヘタレは先延ばしにする方が、どんどん言いにくくなるんだから今言うんだ。


「いや、あの……ね?」

「なに?」


 やばい。私がヘタレすぎる。ルーファの時言えたのが奇跡だよ! 流れで言ったみたいなとこあったけどさ。

 だめだ、早く言わないと。第一フィオがいつまで待ってくれるかだってわかんないんだから。


「わ、私ね?」

「ん」

「フィオ、こっち来て」


 もう、私は行動で示すことにした。口で言うのはその後だ。そうしたら逃げられない。いくらヘタレな私でも逃げられないから。

 

 ベッドに座り、両手を広げながらそう言うとフィオが来てくれた。


「ユア?」


 私はフィオを抱きしめて、フィオの唇に私の唇を重ねた。

 そうするとフィオは目を丸くさせて驚いたけど、直ぐに私を抱き締め返してくれた。

 私は口でも好きって言うために一度離れようとしたけど、フィオが抱きしめる力を少しだけ強くして、私を離れられないようにしてから、私の口に舌を侵入させてきた。

 私は思わず体がビクッとなってしまう。嫌な訳じゃない。だから、フィオに私が嫌でそうなったと思われないように、私もフィオを抱きしめてる腕の力を少しだけ強くする。

 

 しばらくの間そうして、頭が真っ白になって来てるけど、ちゃんと好きって言いたい。だから、私から唇を離す。


「……フィオ、好きだよ」

「私も、ユアのこと大好き」

「頭撫でて……」

「ん」


 気持ちいい……もう、立場逆転でいい。私が撫でられる側でいい。頭が回らない。

 私は力が抜けて、フィオに倒れ込む形でフィオに抱きついている。倒れ込む形なので、私の顔の目の前にはフィオの胸がある訳で……そこに抱きついている。


「ユア、顔上げて」

「ーーんっ」


 私が少しだけ顔を上げると、すかさずフィオが唇を重ねてきた。当然のように舌も入れられるが、抵抗なんてする力残ってないし、する気もない。

 フィオの耳に手を伸ばし、もふもふすると、ただでさえトロンとなっていたフィオの目がもっとトロンとしてきた。



 どれぐらいたったか分からない。

 ぼんやりする頭で考えるがそれは分からない。一つ分かるのはもう外が真っ暗ってことだけだ。

 そしてルーファは夜には戻ると言っていた。多分とは言っていたが、戻ってくる気がする。

 今の部屋の状況は、私とフィオが汗だくで抱き合ってキスしてる状態。そしてかなり暑いと思う。

 浮気とかじゃないからあれだけど、途中で帰ってきたらかなり気まずい。

 だから、そろそろ辞めてお風呂とかに入るべきなんだろうけど……今フィオとお風呂に入ったら普通に一線超えちゃいそうだし、なんなら今まさに押し倒されそうなんだけど!? ちょ、私だって興味無いわけじゃないし、したくないわけでもないけど、流石に今日付き合ったばっかりのフィオとするのは気まずい。だってまだルーファとだってそこまではしてないんだから。気まずすぎる。

 

「ふ、フィオ? い、一旦落ち着こ?」


 さっきまでぼんやりしてたのになんか一気に覚醒した私は説得を試みることにした。

 ただ、発情中のフィオには効果がなかったようで、もう私の服に手をかけようとしてるよ!? で、でももう付き合ってるんだし、しちゃっても……いやいや、せめてルーファとしてからでしょ! 申し訳が立たないよ! 


 その時扉が開いた。

 そう、ルーファが帰ってきた。


「る、ルーファ! フィオのこと落ち着かせるの手伝って!」


 私がそう言うと一瞬で状況を理解したルーファは服を脱ぎ出し……ん? 服を脱ぐ?


「フィオさん、私も一緒にいいですよね?」

「ん」

「ちょ、ちょっとまって! え? 何しようとして……」

「そんな分かりきったこと聞かないでくださいよ」

「服、脱がす」

「あ、ちょ、まってよ、わ、私も嫌なわけじゃないよ?! でも、初めてで二人同時ってのは難易度が高いと言いますかね?」

「大丈夫ですよ、私も初めてですし」

「ん、私もしたことないから安心して」


 1ミリも安心できないんだけど!? 


 私のそんな考えも虚しく、汗でくっつき少し気持ち悪いと感じていた服は簡単に脱がされてしまった。

 か、覚悟を決めるしかない。


「や、優しくしてね……」

「「ーーッ」」



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