表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夢でも逢いましょう

作者: 田中浩一


オレンジに照らされた

白く横たわる橋

キミと何度も渡った橋


幼かったキミは

初めてこの橋を見たとき

「大きいね」

「立派だね」

「すごいね」

「白いね」

なんて

知っている褒め言葉を並べては

田舎の町の

この橋の完成を

自分のことのように威張っていた


成長したキミと

膝を交え

あくびをしながら

近い未来を語り合う


キミの絵が好き

キミの笑い声が好き

キミの泣き顔も膨れっ面も

好きっ大好き!

ずっとそばにいてほしかったキミは・・・


あのときの未来にいて

外灯の下をひとりで走りすぎる

賑やかだったおとなりさんはもう

もっとカラフルな街で暮らしている


夢を見た

「現実は夢、夜見る夢こそが真実」

乱歩が言ってたっけ

夢の中のキミはあの頃のまま

ひとつ

ふたつ

言葉を交わす

目が覚めて思い出す

忘れ物


遥か未来のキミが

まるで分身のキミを抱いてくる

「ばぁば」

そう呼ばれてももう

笑顔しかない

笑いながらわたしは

あのウツツヨの忘れ物を思い出す


「よくできました」

そう

頭を撫でた


「2018年10月10日」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ