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4 2日目と運命のもふもふ



 目を覚ますと次の日の朝だった。


 ん〜、よく寝た……あれここどこ?………転生先の自宅か……


 昨日1日でいろんな事があり過ぎて、昨夜はメロンパンを食べた後、寝落ちしてしまった。


 今日の朝ごはんはソーセージロールとお茶にした。

 ペットボトルが飲みやすいなと考えていたらちゃんとペットボトルで出てきた、便利だ〜


 今日は何をしようかな〜?

 食べている間に何をするか考える・・・

 今日は自分の能力の把握、この辺りの探索をすることに決めた。


 その前にお風呂に入りたくなって朝風呂にした。

 昨日のうちに石鹸やタオルそしてドライヤーまで用意していたので何も地球と変わらずに入る事ができた。

 あ、ちゃんと着替えも出てきたよ。

 本当にここが異世界なのかわからなくなりそう。



 少し休憩して庭に出た。

 昨日バリアを張っただけで放置していた庭を弄る。


 先ずは、自由に伸びまくっていた草たちを刈る。

「エアカッター」

 わざわざ口にしなくても魔法は発動できたけどやっぱり詠唱したほうが魔法使ってる〜って感じがして楽しいんだよなあー!

 何回か繰り返すとスッキリした庭の出来上がり。


 あとはお花植えて家庭菜園でもしようかな?

 家の中に入らないとクリエイトを使えないと思ったけれど、敷地内なら出来るみたい。


 {地球の物を手に入れる能力(チート)=クリエイト}


 魔法で土を耕して、余った土から煉瓦を作る。

 そして綺麗に成形して花壇を作っていく。


 何を植えようかな〜?やっぱり夏なら向日葵かな〜?奥に向日葵を植えて、右手前にマリーゴールド、インパチェンスを植木鉢に植えて柵に掛けて飾ろうかな……


 そんなこんなで3種類の花と、家庭菜園コーナーには初心者らしくトマトときゅうりの苗を植えておいた。

 久しぶりの土いじりに、腰の悲鳴と汗をかきながらも我ながらとても良い仕上がりになった。



 折角のいい天気

 ガーデンパラソル・イステーブルセットをクリエイトで出して庭でお昼を食べる事にした。


「今日のお昼はサンドイッチ〜♪」

 クリエイトで美味しいサンドイッチと紅茶をお昼にした。


 昨日から3食クリエイトで出来たご飯を食べてるから夜くらいは素材を出して少しくらい自炊しようかな〜

 簡単に崩れそうな決意をしておいた。



 午後からは自宅付近の森を探索する。

 まだ町が何処にあるのか分からないし、動物にすら出会ってもない。

 緩やかではあるが家が立っている場所は一応森の斜面の中

 左側には昨日行った川があったので、そっちに行く。


 ゆっくり向かっていくと緩やかに水が流れている場所に何かがいた。

 近づくと白っぽくてもふもふした何かが水を飲んでいた。


「犬?」


 白ぽくて成長し切る前のサイズのゴールデンレトリバーみたいな犬?に羽がある…幻想?それとも魔物?

 犬なのか危ない生き物なのか考えていると、私の声に気がついた犬?が近づいてきた。


『私は、天使犬エンジェルドッグ です。』


 実際にはワンワン言っているだけだが何故か通じる。


「わ〜!まさか会話できるなんて〜名前なんて言うの〜?」


 一瞬びっくりしたが、楽観的な莉音は異世界だしこんなものか〜なんて考えていた。

 {本来なら会話も出来ませんチートです}


『名前はありません。ただの天使犬エンジェルドッグ です。』


「そうなんだ、天使犬(エンジェルドッグ)って族名だよね。お友達になりたいし、名前付けてもいいかな?白いし…ミルク…いやこっちにありそうな物だと分かりにくいか…みぞれ?…とかどうだろう?」


 適当に考えながらぶつぶつと口に出していたら″みぞれ″に反応を示してきた。


「みぞれがいいの?」


 嬉しそうに尻尾をふりふりさせている。


『はい、とても素敵な名前です。宜しければ名前を授けて下さい』


 パッと思いついた名前にこんなに喜んでくれて嬉しくなった。


「じゃあ、今から君は″みぞれ″だね!私の名前は莉音だよ、改めてよろしくね!」


『命名して下さり感謝致します。』


「ところで、みぞれはこの辺りに住んでるのかな?私、道がわからなくて……探検してたところなんだけど・・・」


 どうみても犬のみぞれに道を聞くのは少し恥ずかしいが、このあたりに住んでいれば私より詳しいのかもしれない。


『違いますよ、私は莉音様を探しておりました。』


「え?私を探していたってどう言う事?」


 何も心当たりのないもふもふ

 私を探す者がこの世界にいるのか…?


『私は天界にいる天族の一種、天使犬エンジェルドッグ です。ユーリアティー様(この世界の神様)に莉音様の側にいるように言われやって来ました。』


 なるほど、、、ユーリが私を心配して…

 みぞれをこっちに送ってくれたってこと?


「そうなんだ、じゃあ今後一緒に居てくれるってこと?」


 はい、と首を縦に振るみぞれを見て喜んだ。


「えっと、みぞれはこの辺の地形とか分かる?未だに町の位置も分かってないし、どうしようか迷っていて…」


『全てを把握している訳ではありませんが、多少なら。町は、この下り坂を20分程歩くと見えてくるはずです。』


 流石、みぞれ《 天使犬 》である。

 しっかり者故、私に会う前に地形を殆ど把握していた。


 よし、みぞれがいれば心強い、じゃあ行こう〜!


『戻ってくる頃には日が暮れてしまう可能性があるので、行くなら明日にしましょう』


 完全に見透かされて項垂れた。


 帰り道はみぞれが道案内をしてくれた。

 断じて帰り道が分からなくなったとかではないよ??!


「みぞれさ、これから一緒に過ごすなら様つけも敬語も辞めない?もっと友達みたいな感覚がいいなー、ダメかな?」


『分かりました。莉音様の命でしたら…そのように変えます…変えるね、莉音』

 

「そうそう!そっちの方がいいよ!みぞれは記念すべき私の友だち第一号だよー!」


 嬉しくなってみぞれを抱きしめた。

 みぞれはそれを受け止めてくれた。

 可愛いもふもふは正義だ




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