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多才貴族 ~前世の知識は最強だった?~  作者: ナッツ
1章 幼き英雄
10/14

1章9話 街を散策②

更新日時なのですが、今度は毎週火曜日と土曜日の19時更新にします。

更新が間に合わない場合などは事前にTwitterでお知らせします。

Twitterのリンクは後書きにありますので、よかったらそちらの方のフォローもよろしくお願いします!!

 焼き串を食べ、一休みしたアランとルーチェは再び街を散策した。


「そういえば気になったのですが、街の人はアラン様のこと普通に接してくれていますね。普通貴族様ってわかると気を遣われると思うのですが……」

「俺はまだほとんど公の場に出てないから知らない人が多いんだよ。それに今までは一人でここに来る事が多かったから、服装などでそれなりの裕福な家庭の息子だと解っても貴族とまではわからないんじゃないかな」

「そうゆう事でしたか」

「それに俺は堅苦しいのは嫌いだからね。だからよく会う人とかにはなるべく普通に接して欲しいと言ってるのもあってそう見えるのかもね」


(まぁ、それでも最初の方は気を使われてだいぶ苦労したがね)


「アラン様……そんな頻繁に一人で来られてたのですか」

「あっ……」


 余計な事を喋ってしまい、ルーチェにバレたアランは視線があちこちに泳いだ。

 その様子を見てルーチェは深い溜息を吐く。


「はぁ……、アラン様」

「は、はい!!」

「街に行くことは構いませんが、どうか一人で行くのだけはやめて下さい」

「はい……」

「確かにここの治安はいいです。ですがそれでも何があるかわからないんです。アラン様は領主の息子なんですから少しは危機を持って行動して下さい」

「ごめんなさい」

「今後はせめて私くらいは連れてくるようにして下さいね」

「はい」

「わかってもらえればいいです。このことは旦那様には黙っておくことにします」

「ありがとう!!」


 それから俺らはまた歩き始めて、あちこち見て周りあるお店にたどり着いた。


「次はここに入ってみようか」

「畏まりました」


 お店の外観はとても綺麗で清潔感が出ており、いかにも高級店って感じがしていた。


(前世の俺なら間違いなく自分の意思では入ることはなかったお店だな)


 そう想いながら俺らはお店に入った。


「いらっしゃいませ!!」


 店に入るとすぐに店員さんが声をかけてきた。

 声にはとても元気があり、このお店で働けていることの嬉しさと自信を感じ取れた。


 俺らが店に入ると店員の一人は店の奥に急いで行ったのが見えた。

 多分だが責任者に俺らのことを報告に行ったのだろう。


 今の俺はメイドを連れていて、服装もそれなりにいい物を着ている。

 どこから見ても貴族、あるいは裕福な家庭の息子に見えるだろう。


 そう言った顧客さんがきたら責任者に報告をして、粗相がないように対応を求めるようにしているのだろう。

 それか上客になるだろうからなんとしても逃さないように対応を求めるようにしているか。


(まぁ。こっちに害がなければいいか)


 俺は意識を店の商品に向けた。


 商品の棚には多くのアクセサリーが並んでいた。

 価格も庶民にも手が出しやすく価格から貴族向けの価格まであった。


「本日はどのような物をお求めでしょうか?」


 入ってすぐに挨拶をしてくれた店員が近づいて質問をしてきた。


「特に欲しい物があるわけではないんだけど、オススメはあるかな』

「予算の目安などはありますでしょうか?」


 考えてもいなかったな。

 今日一日ルーチェに付き合ってもらってるからルーチェの分と、後は母さんとラルシャ姉さんの分で3つ買いたいところ。


「銀貨1枚ほどの物を3つほど欲しいかな。渡すのは全員女性」

「畏まりました。少々お待ち下さい」


 そう言うと、丁度店の奥から出てきた40代くらいの男性のところに向かった。

 きっとあの人がこの店の責任者で、今聞いた情報を言いに行ったんだろう。


 男性は話を聞きアラン達の方を見て少し驚いたが、すぐに元の表情に戻しアラン達の元に向かった。


「いらっしゃいませ、アラン様。失礼かもしれませんが、もしかして渡すのはラルシャ様とアイシャ様、それとそちらにいるメイドでしょうか?」


(ん? 俺のことを知っている? それに何故渡す相手がわかった?)


 俺は警戒をしつつ答えた。


「そうだけど、どうしてわかった?」


 アランの質問には三つの意味があった。

 どうして自分のことがわかったのか、どうして渡す相手がわかったのかの言葉通りの意味で二つ。

 そして意図を読めることへのこちらに害がある人かどうかと言う意味でもう一つ。


 この三つの意図はしっかりと男性にも伝わったようで、しっかりと説明をしてくれた。


「そうですね、まずはアラン様と隣にいる女性のメイド服にはルーブルト家の紋章があり、その関係の人だとわかります。それと年齢を考えアラン様だと判断しました」


(なるほど、確かにルーチェのメイド服には家の紋章があるが、すぐ目につくような場所にあるわけでもないのによくわかったな)


 アランは男性への評価を少し見直した。

 それと相槌のように頷き、それを確認してから男性は説明を続けた。


「渡す相手については、元々目当ての物があってきたわけではないと聞きました。それと予算を聞いた感じでは自分で出せる金額で購入を検討されていると。そうなると個数的に二つは家族の方、つまりアイシャ様とラルシャ様かと思いまして。もう一つは……商人の勘ですかね」


(なるほど、とりあえずの納得は行く。しかし最後は商人の勘か……。俺の性格もなんとなくわかった上で答えてそうだが、嫌いじゃないな)


 男性はアランの納得のいく説明を行い、それと同時にアランの質問から読み取れる性格を読み取り害がないことを証明した。

 それと同時に、逆にアランはこの意図が読み取れるかと挑戦した。


(なるほど、この人は俺と合いそうだな)


 もちろんそのことはアランもわかり、男性にだけわかるように笑顔で頷いた。

 それを見て男性も笑顔で頷いた。

ご視聴ありがとうございました。


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